96年12月21日(土)快晴 煤ヶ谷BS820…1040三峰山1050…1300大山1315…1450大山ケーブル駅BT (150) 140 (△935) 130(△1252) 95 (315) 体力度B+ 神経度B(歩行合計約6時間15分) ◇5万図 藤沢、秦野 □筆者参考文献 「遊歩百山 5」(山と渓谷社) ここでいう三峰とは、有名な秩父の妙法ヶ岳〜雲取山あたりのことではなく、また、丹沢山から北東に延びた尾根上の顕著な三つのコブ(丹沢三峰)のことでもなく、丹沢東部の大山の約0.5Kmほど東の地点から、見晴台への尾根を南東に分けて、北東へ分岐し北に延びるする尾根上にある、小さなコブコブのことです。本日の主眼は、ここから尾根続きに大山へたどることです。 筆者手持ちの数冊のガイドブックには、どれもこれも三峰と大山はそれぞれ別に紹介されていて、尾根続きで距離も近いこれら2山を結ぶコースは、不動尻から三峰への道が尾根に出た地点と、不動尻から大山への道が尾根に出た地点の間の尾根道が空白になっています。しかしこの間を歩いた報告、(遊歩百山 5)によれば、別に難路でもなさそうでしたので、「草が枯れた季節には行ってみたい」という気持ちがムクムクと湧きあがっていたのです。 煤ヶ谷バス停からすぐ橋を渡って、左へ川沿いの舗装道路に入り5分ほどで左手に立派なトイレがありますが、これは行き過ぎで1分ほど戻りました。バス停から4分ほどで右へ分岐している細い車道が三峰へのルートですが指導標にネットがかけられていたため見逃してしまったのでした。 これを登るとやがて山道となり、もうすぐ稜線だと思ったら、物見峠への分岐で「経験者向き」などと恐ろしいことが書いた看板があります。この看板はこの先の稜線上にもありますが、はっきり言ってコケオドシです。(物見峠経由の方は行ってないので判りませんが。)やがて、稜線上に出ますが、振り返り見る対岸の仏果山(747)がまだ同じくらいの高さに見えるので、「もうひと登りあるな」と思わせます。まさしくそのとおりで、少しずつ高度を稼ぎながらやがて訪れた北峰への登りは、きつく感じました。やはり、肝臓が弱っている(γ−GPTが###)ところへ前日まで3晩連続忘年会だったのが効いているのか。「三峰山まで0.6km」の標識から山頂まで30分もかかってしまいました。 バス停から2時間の予定でしたが2時間20分もかかってようやく三峰(三角点峰)山頂に着きました。道中思ったのは、流石はお役所仕事、不要に見える鎖も時と場合によっては役に立ちましょうが、はしごの橋は、踏み外しそうで怖く、むしろ下を通った方が安全に思える所もありました。ガイドブックには「訪れる人は少ない」と書かれている三峰山ですが、それは、大山や塔ノ岳と比べたらの話でしょう。好展望ながら喧騒の山頂は早々にに退散して、大山を目指します。 三角点峰山頂から南峰を経て20分ほど行ったところにベンチがあり、一般的なルートはここから左へ尾根を離れて不動尻方面へ下っていってしまうので、すかさずベンチ裏へまわり、尾根上をたどるのが本日のハイライト。ここから、約30分は、特に尾根が広い区間では踏み跡が判然としない道となります。しかし、薮はほとんどなく、樹間からの大山方面の眺めと、木に巻かれた赤テープを追っていけば迷うことはありません。ルートがやや左へ屈曲するとやがて、不動尻〜大山の道に合流します。合流点の少し手前から眺める三峰方面は、彫刻刀でえぐったように幾すじものルンゼが頂稜部にきれ込んで、なかなか精悍な姿です。 大山への登りより三峰山を振り返る。合流点付近からは、大山がバテた気分のところへ絶望的な仰角で望まれます。実際、標高差も400m以上あり、バテバテの体に活を入れて喘ぎ喘ぎ登ります。電線をくぐるあたりは好展望で、前方には大山山頂のアンテナ塔が大きく、振り返れば、ここから見る三峰も小粒ながらきりっとした姿です。やがて、見晴台からの道を合わせて、最後の頑張りで大山山頂です。三峰山から2時間10分かかりました。 山頂からはまず東方が見渡せ、北へ回り込むと立派な水洗トイレがあり、(凍結期間のため閉鎖されていました)その横を通ってさらに西へ回り込むと丹沢方面の展望がひらけます。山頂には缶飲料の自動販売機(平地で110円のが240円なのは仕方ないでしょう)もあります。 下山は、ヤビツ峠だとバスがあるかどうか心配だったので、下社へ。しかし、下社ケーブル駅を見逃して石段の多い男坂に入ってしまい、伊勢原駅へのバスが出る大山ケーブル駅バスターミナルまで歩くハメに。しかし、幸か不幸か、このケーブルカーは、標高差を稼ぐというハイカーの期待(?)に応えるほどのものでなく、標高差はたったの280mですのて、延びた歩程は30分ほどです。 阿夫利神社下社。ケーブルを使って登るコースは、バス終点から追分駅(ケーブル下)、下社駅(ケーブル上)から山頂までかなり登りでがありますので、大山への一番楽なルートは、ヤビツ峠からということになります。また、大山からの下山ルートは時間があれば、浅間山・高取山・弘法山・権現山と経由して秦野まで4時間歩き通す南尾根(仮称)が、変化と充実感があって面白いと思います。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |