熊倉山(奥秩父)



                          1999年5月8日(土)晴

秩父鉄道・白久852…山道943…1128熊倉山1154…笹平1221…官舎跡1250
    (300)  51(600) 105 (△1427)   27(1180) 29(820)

…車道1328…1402武州日野
38(440)  34   (280)


                               体力度B 神経度A+(歩行合計約4時間50分)
◇5万図 三峰 秩父
□筆者参考文献 「埼玉県の山」(山と渓谷社)

 熊倉山は長沢背稜から北に派生した尾根上の一峰で、西方、大血川を隔てて連なる三峰付近(妙法ヶ岳〜霧藻ヶ峰)と比べると格段に無名なので、静かな山歩きが期待出来ます。ただし、このコースの1100mという標高差は奥武蔵にはないもので、また、交通の便も若干悪いですし、奥武蔵のハイキングよりは気合いを入れて出掛けました。

 馴染みのない山なので、白久(しろく)駅から、ルートを見つけるのに苦労するのではないかと心配していましたが、行ってみたら駅前から指導標完備でした。谷津川沿いの車道を行きます。ガイドブックでは、この車道が左へ屈曲する手前で右手の登山道に入ることになっていますが、筆者は指導標に従って、そのまま斜度をました車道をジグザグと登って行きました。そして、とうとう大肌尾根を乗越す地点まで登り着いてしまいました。そこは、左手が駐車場のような広場になっていて、右手に山道の入口を示す指導標がありましたので早速入っていきます。
 ごく緩い登り下りの後、本格的なジグザグの登りが始まります。だいぶ登ると植林がまだ若木の所があって、秩父盆地やその周りの山々が見渡せます。更に登ると、雑木林となって傾斜も緩むのでジグザグの角度も緩んできて新緑の中、さっきよりはのんびり歩けて気分のいい道です。更に登ると、尾根は傾斜が緩み痩せてきますのでジグザグはなくなります。この辺までは登り一方で、効率的に高度を稼いで来ましたが、この辺からは、頂稜部のいくつかのピークも見えてきて、山頂ピークが見えているのかどうかは解りませんが、そこに辿り着くまでに、いくつかのコブを登り下りしなければならないことが窺えました。


 登りの大肌尾根より秩父盆地。


 始め、小さなコブを2つ越えました。道が急なので、下りには神経を使います。その後、大きく登って、小さく下る事を繰り返して高度を稼ぎましたが、急登箇所も多く、逆コースはこれを下りに使うのでかなり大変だろうと想像されました。途中に山頂と武州日野への分岐を示す指導標がある最後の急登を登り切れば頂稜の一角で、北端にツツジの花がせり出し、中央の露岩に三角点があり、南端にも露岩がありました。
 途中では、一組追い越しただけでしたが、さすがに山頂ともなると数計10数人のハイカーがいました。しかし、幸いにも、最奥(南端)の露岩は空いていたので、そこで昼食にしました。頂稜部全体的に立木のため展望は良くありません。ただ、三角点からは西方が開いていて、妙法ヶ岳〜霧藻ヶ峰の尾根の向こうに白石山(和名倉山)が目立ちました。
 下りは、先ほどの分岐を指導標に従って武州日野方面へ入りました。このコースは登りが尾根道だったのに対して谷の源頭部の斜面をジグザグと下ってその後ほとんど谷沿いの道です。ひとしきり下った、カールの底のような平坦地は笹平で、新緑が鮮やかですが、団体がいたので足早に通過します。
 ガイドブックには尾根道とありますが、谷の中の小尾根なので気分的には谷の中を下って行く感じです。沢に降り着いた所に潰れた廃屋があり官舎跡の表示がありました。左へ小尾根を乗越して、折り返して沢へ下ってくると合流点である三又で、ここからは新緑に彩られた渓相を楽しみながら、沢を左右に絡んでの下りになります。やがて、一ノ橋を左に渡ると河原よりは歩き易い沢沿いの山腹道となり、右手に祠を見てしばらく先で車道に出ます。


 下り三又付近の清流と新緑


 指導標に従って車道を下ると里に出て、Y字路になります。どちらでも武州日野駅へ行けますが、左手へ下って行く如意輪観音堂経由の道の方がやや近そうです。観音堂を過ぎて真新しい切り通しを越えて少々で秩父鉄道の線路に突き当たり、武州日野駅はすぐ右手です。



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