岩山(鹿沼)



                             1999年10月9日(土)晴

東武線・新鹿沼1015…日吉神社1045…1100南端の露岩1115…二番岩1200…1225一番岩1236…
    (140)  30  (180)  15    (260)   45(300)   25 (△328)    6

1243猿岩1255…下山道分岐1335…T字路1343…1410猿岩基部1415…T字路1427…1502新鹿沼
  (310)  40  (230)   5 (160) 27  (260)    12 (160)  35  (140)


 体力度B 神経度B+(歩行合計約4時間30分 猿岩基部往復を除けば約3時間40分)

◇5万図 鹿沼
□筆者参考文献 「栃木の山120」(宇都宮ハイキングクラブ)

 夏の日、広陵カントリークラブでプレイしたときクラブハウス付近から、小振りながら格好いい岩山が目に入りました。後に「栃木の山120」で、そのまんま「岩山」という名で、ハイキングコースも通っている事を知り、夏が終わるのを待って出かけてきました。五万図上では僅かな地膨れに過ぎないような小さな山ですが、稜線上は露岩の連続で、期待通り楽しみの凝縮された、短くて密度の高いハイキングを堪能する事が出来ました。
 岩山は、大きく3つのブロックからなり、それらのトップ地点は南からそれぞれ、三番岩・二番岩・一番岩(全体の頂上。328.3m三角点。)と呼ばれているようです。

 新鹿沼から古峰ヶ原方面へのバス通りを行きます。勿論、時間が合えば鹿沼西中入口BSまで利用出来ます。バス停のちょっと手前の右折路奥に階段らしきものが見えますので、そちらへ行き、登ると、ハイキングコース始点の日吉神社でした。車道を神社の左へ僅かで、ハイキングコースの山道が右へ分岐しています。
 初めは、ササも出た樹林帯の道ですが、10分も登ると、露岩が出てきて期待感が膨らみます。ここから先はずっと露岩帯ですが、傾斜のきついところには全てステップが刻まれてあるので、道さえ誤らなければ一般ハイカーでも技術的にさほど問題となる箇所はありません。地形図で見た距離の感じより随分余分に時間がかかりますが、あせらず、のんびり楽しみましょう。稜線に辿り着くと、2つの岩の鞍部に登ります。右手(南端)の岩は、鞍部から向かって左寄りのメートは傾斜がきつく左が切れ落ちていてボルトなど打ち込んであって不気味なので途中で引き返し、右寄りの緩斜面から登ると岩頭からは大展望が広がります。麓から遠くへと広がる下界の様子はまるで箱庭のようです。鞍部の左(ひとつ北)の岩も、ステップが刻まれていますが、傾斜が70゜以上はありそうなのでビビって割愛しました。


 最初の展望台よりさっき登った南端の岩(右)。


 稜線を僅かに登って左少しそれた所はベンチのある展望台となっています。この先の尾根道は、主に、次から次へと出てくる岩(さっきの岩同様、比高は数m〜十数m)の隙間を縫って行き、時々岩を乗り越えるような道です。時間と体力を勘案しつつ、気に入った岩でボルダリングのまねごとをしてみるのもいいでしょう。筆者も、いくつか登ってみましたが、残念ながら多くは樹木のため先ほどの南端の岩のような展望はなさそうでした。コース中いくつか出てくる鉄梯子は全く不要で、使わずに横を登ります。(雨後等には必要でしょうが、日帰りの山ですから、そんな悪条件になりそうな時は始めから入山しません(^^)。)
 三番岩は気付かずに通り過ぎ、やがて、ややはっきりした鞍部への下りから、右手に広陵CCが見えてきます。稜線上のほぼ中間点・二番岩からは、これから向かう一番岩方面や古賀志山がいい感じで眺められます。一番岩との鞍部からは、ゴルフ場方面へのエスケープルートがあるはずでしたが、発見できず、一番岩へ最後の急登をします。
 一番岩は、さすがに頂上。大展望が広がります。古賀志山方面はやや樹木にふさがれますがほぼ360度と言ってもいいでしょう。この日は、ややモヤっていて、前日光もぼやけている状況でしたが、もう少し季節が進んでからまた来たい感じです。
 一番岩から稜線を少し進めば、猿岩です。正面に広陵CCのクラブハウスが確認出来、足下にはフェアウエイが広がります。ゴルフ場から目立っていた岩壁は、ここであることが確認出来ました。当然、足下は切れ落ちていますがハイキングコースのルートは、ここからぶら下がるクサリを伝って下山する事になっています。しかし、この日ハイキングコースへ入った所に「崩落のため通行禁止」とありました。上からのぞき込むと1本目のクサリは10m以上ありそうで、始めは60゜以上の傾斜ながら足場はあるものの、中間部から岩がのっぺりしていて腕力と靴のフリクション(摩擦力)が頼りになりそうです。しかも、下部の方は傾斜がきつく(おそらく70゜以上)なっていて様子がわかりません。勿論、ガイドブックによれば合計50m・7本あるはずの2本目以降のクサリも見えません。「通行禁止」の原因箇所は確認出来ず、迷いましたが、結局、冒険心よりビビり心の方が勝って、引き返すことにしました(^^;)。
 帰り道でも例のエスケープルートは発見できず、たぶん気がつかずに二番岩も過ぎた鞍部でようやく「下山路」の標識発見。ちょっと薄暗くて荒れた感じの道なので皮軍手を装着して下降開始しましたが、ほんの5分ほどで墓地の脇を通って谷あいの平地の車道に出ました。そして、少し進むと、T字路。岩山の東山裾を右手新鹿沼方面、左手広陵CC方面へ通ずる車道に突き当たりました。
 時間的に余裕があるので、さっき断念した猿岩クサリ場の基部を偵察することにして、左折して進みました。しばらく進むと、なぜかOLのポストがあるものの未舗装となり、じめじめしてマムシが出そうな嫌な感じの道。更に進むとゴルフ場の道に入ってしまいました。道はアウトオブバウンズゾーンですが、道の右端は境界の白杭。ネット等もありません。どうやら、完全にゴルフ場敷地内のようです。ゴルフボールは硬いので当たったら痛そうです。しかし、なぜか、幸い道沿いのホールでプレイしている人はいなくて、一安心。更に進むとコースから逸れて行くようで「これで大丈夫」と思ったら、打ちっ放し(練習場)のど真ん中を突き抜けているではあ〜りませんか(^^;)。しかし、午後のせいか練習している人はいなくて難を逃れました。やがて、出た車道はゴルフ場クラブハウスへの取付け道路。


 ゴルフ場の縁の道から猿岩。


 すぐ左手の法面に今朝ハイキングコース入口近くで見たのと同じ「崩落のため立入禁止」の表示がありましたので、そちらへ行ってみると、はっきりした山道となり少し先で左へゴルフ場を迂回するコースが分岐していました。ここを通れば、ゴルフ場の中に入らずに山裾を行けるはずです。更にその先を進み、ちょっと探すと、急な岩場(ひとめ60゜以上はありそう)にぶら下がるクサリを発見。ここが猿岩のクサリ場の基部のようです。しかし、このクサリより上部の様子はわかりません。ちょっと疲れてもいるので、結局、「崩落箇所」は発見できないまま引き返すことにしました。
 先程の分岐から迂回コースへ入ってみましたが、道がはっきりせず、打ちっ放しこそネットの外側を通る事が出来ましたが、結局はさっきのコース沿いの道へ。この辺は、もう少し藪が枯れて、マムシ等の心配がなくなってから、再調査・再挑戦の必要がありそうです。足速に、先程のT字路へ戻り逆方向・新鹿沼駅方面へ。左手に東武日光線の線路が見えますので、それを目標に適当に道を拾って新鹿沼駅へ戻りました。
 この日はお祭りだったので街の中を少し散歩してから帰りの電車に乗りました。



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