松生山から浅間尾根(奥多摩)



                       2000年 4月24日(月)晴後雨

(JR・武蔵五日市よりバス)本宿役場前BS828…855笹野900…701mピーク945…
               (280)   27 (300)  45   (・701) 39

1024払沢ノ峰1034…1102松生山1112…関東ふれあいの道1133…1142浅間嶺標柱1150…
   (・858)  28 (△934)   21     (840)   9    (880)   11

小岩浅間1201…1244一本松1250…馬頭観音1309…御林山1350…自動車道風張峠入口1302
 (・903)  43  (△930)  19      41(△1078) 12      (1100)

(16分ロス)1318…1438都民の森駐車場1444…1528数馬BT(バスで武蔵五日市へ)
        20      (1000)   44  (700)

       体力度B- 神経度B- (笹野〜都民の森駐車場 歩行合計約5時間00分)
◇5万図 五日市
□筆者参考文献 「中央線の山を歩く」(新ハイキング社) 

 浅間尾根コースは浅間嶺の東からは時坂峠方面へ続いています。それはそれで、花と歴史に彩られた素晴らしいコースなのですが、地形的に見れば松生(まつばえ)山方面へ東へ延びる尾根が主脈でしょう。そちらへも是非行ってみたいと思うのは人情です。しかし、多くのガイドブックやエアリアマップにもこの方面への道の記載がなく、相当な難路も予想されました。しかし、「中央線の山を歩く」に松生山の項があり、ちゃんとした道があるようなので出掛けてみました。

 数馬方面へのバスに乗り遅れたので、小岩行きに乗って分岐点の本宿役場前BSで降りて、笹野まで30分ほど歩くことにしました。参考書では笹野大橋の手前にあるはずの笹野BSが向うにあったのでちょっと戸惑いました。目指す入口は橋の右側を谷側へ迂回している旧道にあります。BSから戻るように旧道に入って小さな食料品店の左の道へ入り、神明社の左で突き当たったら右へ。道は左へ回って谷沿いになりますが、すぐに車道終点。沢沿いの山道に入ったらちょっと先の分岐を左へ山腹道へ。この道は、小尾根を絡んでジグザグに高度を上げたり左へトラバースしたりしますが、全般的には植林の尾根道です。やがて、笹平方面からの尾根に取り付けば、南面の植林が幼いために、笹尾根越しに富士も望め、その先の道が下りになるのでその付近が701m標高点ピークであることを知ります。
 そこからは、多少下草も出た尾根を行きます。その先、一時的に尾根のわずか右の植林帯を登ります。藪尾根も歩行可能と思われますが、この辺で無理して時間・体力をロスする必要もありません。尾根道に戻って暫く登ったピークで右からの尾根を合わせ、そこからは、左奥には松生山、正面には払沢(ほっさわ)ノ峰が近く見えます。天上の楽園のような道をゆっくり登れば払沢ノ峰に着きます。
 その先の道は、縦走路のような穏やかな高低で、松生峠の標識から2〜3の起伏を越えて行けば、待望の松生山三角点ピークに着きます。


 松生山山頂。バックは御前山。


 参考書によれば、この先スズタケの藪があるというので、革軍手を装着して出発。実際、僅かな区間あった笹藪帯はひどいものではなく、道の上は完全に刈ってあり、両側から被さる程度でした。この辺は、5万図からも判るように920m等高線に囲まれた頂稜部が東西に細長く延びていて、三角点ピークと同じくらいの高さのピークが緩い起伏で連なっています。このひと連なりの西端からは松生山を振り返ることが出来ますし、正面樹間から浅間嶺・三頭山方面も望めます。


 松生山頂稜部西端より浅間嶺・三頭山方面。


 ここからは一気に高度を下げ、尾根が一段落ちて平坦になった場所で、メインルートの「関東ふれあいの道」に出合います。右へ行けば時坂(とつさか)峠ですが、左へ浅間嶺方面を目指します。公園の遊歩道のような、花々や木々に彩られた道を緩く登れば西端ピークに「浅間嶺」標柱のある東西に長い高まりです。この辺りは眺めも良く、また西端からは北西一段下が広場になっているのが見下ろせます。そこはいくつもの小グループに分かれて食事中の小学生の団体でいっぱい。そこへ降りてみると、広場の北側を通る遊歩道を挟んで更に北側の緩傾斜地にも小学生がグループが点在して、合計は100人を軽く越えるでしょう。ここらは、正面の大岳山が目立ちます。


 浅間嶺の広場より大岳山。


 遊歩道は次のピークの北側を巻いて行きますが、折角なのでピークへ登ってみます。一登りで祠と「世界人類が平和でありますように」と書かれた柱のある小ピークですが、頂上は更に少し先にありました。ここが五万図に「浅間嶺」と注記のある903m標高点ピークで「小岩浅間」の標識がありました。
 少し先で右手のメインルートに合流し、しばらく先で二重山稜に挟まれたような道を突き上げて、尾根を乗っ越して、道は尾根の南側を行くようになります。やがて、「一本松(一本杉)」と書かれた標柱があり、一本松ピーク入口となっているのでメインルートから別れて右手へ登りますと僅かで930m三角点のある頂上に着きます。


 「一本松」標柱付近より、浅間嶺方面を振り返る。


 そのまま尾根道を西へ下ればまたメインルートに合流します。馬頭観音で道は右折します。その先、尾根上で車道を渡ると、道は登り基調となります。ぐいぐいピッチを上げて歩きます。御林山は、その勢いで巻いてしまってから、折角なので戻るように山頂に寄って来ました。
 ちょっと前から雲行きはかなり怪しくなって来ました。浅間尾根は切り通しで分断されていて、右手に巻下って奥多摩自動車道に出ました。東京地方の予報では、午後は雲が多いとのことだったので、弱い雨は覚悟していましたが、その頃には、はっきり雨でした。
 始めは、奥多摩自動車道を北上し、筆者未踏の倉掛尾根を下る予定でしたが、雨だと自動車も運転を誤り易いし、ただでさえオッカナい奥多摩自動車道歩きはこの際ゴメンだし、折角だから奥多摩主脈まで浅間尾根を辿ろうと思い、傘をさして100m弱ほど数馬寄りの、切り通しの脇の入口から山道へ入りました。この道は木の根にすがる急登なので、折角出した傘もすぐに折り畳むこととなりました。やがて、道は尾根の西側を行きますが、傾斜が緩んで山腹道となっても、あまり人通りがない道のせいか、谷側へずり落ちそうな、足下の良くない箇所もありました。登り始めて7〜8分頃、雷鳴一発!。
 ついに来たか。雷鳴を聴きながら尾根に行く勇気のない筆者は、早速退散。急斜面を下るのも嫌だけど、雷はもっと嫌。車道に降り立ち思案。アラレも混じりだしました(ヒョウじゃなくて良かった(^^;))。この際、不本意ですが、都民の森駐車場へ行って建物の中で雷を避けてバスを待つのが最も安全と判断。車にビビりながらも、奥多摩自動車道を歩いて都民の森駐車場へ着いてみると、およよよよ!。月曜休館日でした。当然バスも運休。どうせ歩いて下るなら、倉掛尾根にすれば良かったと思っても後の祭り。
 仕方なく、数馬BTまで奥多摩自動車道を歩きました。以前、ここを登ったときはショートカットを使ったのですが、下りではその入口を発見できず、数馬山荘まで奥多摩自動車道をビビりながら歩く羽目になりました。唯一の救いは、数馬BTでのバス発車待ちが22分で済んだ事です。

 雨は下界では止んでいると思っていましたが、五日市でも、乗り換えの拝島でも降っていました。拝島付近では、西日が射す天気雨でしたので、東の空に大きな2重の虹が掛かっていました。




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