2002年11月16日(土)曇 (富士急・都留市よりバス)御正体入口BS854…林道終点920…峰神社1100… (630) 26 (820) 100(1568) 29 1129御正体山1138…山伏峠分岐1314…1406石割山1422…湖北分岐1510… (△1682) 96 (1330) 52 (△1413) 48 (1270) 31 1541湖北BS1546…1623ホテルマウント富士入口BS(バスで富士吉田へ) (985) 37 (984) 体力度B 神経度B- (歩行合計約7時間30分) ◇5万図 都留 山中湖 □筆者参考文献 「東京周辺の山」(引間恭夫 他) 大棚ノ頭より菰釣山へ登る尾根より御正体山(1992.05.13撮影)。御正体山は、昔から多少広域のガイドブックにも必ず掲載されている名山ですが、日帰りハイカーとしては秘境のイメージがあって行きそびれていました。しかし、地図を見れば歩程、標高差ともそれ程でもなく、問題は山中湖周辺のバスの便だけなので、いざとなればタクシー奮発覚悟で行ってみることにしました。富士山の展望台、石割山と結べば更に充実した山旅になる筈です。 都留市からは土曜日は810の道坂行きがあったのですが、バスに行き先表示がないので逃して駅前のスーパーへ買い物に行ってしまいました。しかし、830の菅野上行があり、それに乗って(あいにく曇りのせいもあってか、乗客は筆者のみ)、御正体入口で下車。尚、一つ手前の細野から御正体入口間は徒歩5分ほどなのに運賃が数十円上がったのでかなり動揺(^^;)。 バス停の前が三輪神社なのでそこへ入ってしまいましたが、右へ行く林道が本来のルートでした。三輪神社からは左の車道へ入ってしまい、住宅地をくねくね登って行ったときははらはらしましたが右から来る林道に合流して一安心。更に登って林道終点が登山道の始まりですが、しばらく左右のせせらぎが同時に聞こえるくらい細くて低くて緩い尾根上を行く道は幅が1.5〜2m位ある林業用の作業道のようです。 やがて普通の小径になると、谷の先からはチェーンソウらしき音が響いてきます。左の沢を渡って尾根に取付きます。この尾根は紅(黄)葉豊かな道で、始め緩やかに、やがてぐいぐい登って行けばチェーンソウの音も下にかすかになって行きます。 歩き始めて1.5時間くらいで初めて10人ほどのパーティーに出合い、追い越して行きました。それから30分ほど、バテバテになったころ右からの道(文台山へ続くのでしょうか)を合わせ、そのすぐ先のピークは「峰神社」の立て札と石祠がある広場です。ここからは登りと言うよりも縦走の気分で、途中小さな切戸(左へ巻き下りますが、岩場が得意なら尾根通しも可能?。)もある道を小ピークをいくつか乗り越えて、少し登れば御正体山の山頂です。 御正体山の一等三角点数組のハイカーが憩う山頂は、一等三角点があるものの木に囲まれてはいますが、意外に明るい感じの場所です。おにぎりを食べた後、石割山へ向けて出発。 始め緩く、やがて本格的に下った後いくつかのピークを緩く越えていきます。この辺は紅葉と言うよりは落葉の道ですが、登りの尾根道同様、樹間の展望も霧のため白のみです。やがて鉄塔(筆者の五万図「山中湖」(S44年版)にはこの送電線が載っていません。最近出来たのでしょうか。)の芝地に着き、展望が開けます。標高が下がってきたこともあって、近くの谷底くらいは覗けました。そこから10分ほどで山伏峠分岐ですが、右へ石割山を目指します。 ひとしきり登った後、ややずるずる滑る下りがあり、そこから先にガイドブックに注意せよと書かれた崩壊地が何ヶ所か出て来ますが、道は崩壊地の中をトラバースしているわけでなく、その上の尾根を通っているので、通常は問題ありません。たまに、左右からササが被っている部分もありますが、道はしっかりしていますので、路肩がササに隠れて見えない部分で足を踏み外さないように真ん中を歩いて行けば問題ありません。 途中、左斜面(平野側)で何か工事をしており、下界と尾根を結ぶ索道が音を立てています。バテバテになりながら1400m台のピークをいくつか越えて行きます。そこまでの登降に比べると最後、石割山への登りは、手前の送電鉄塔から僅か数mの比高です。 14時を回っているとは言え、平野から1時間少々で登れる石割山に誰もいないのには驚きました。やはり、富士山が見えてこその石割山なのですね。少し経つと、霧がや薄くなって左に山中湖の湖岸線、右に内野の平地が見えました。 ここからは、直接、あるいは次の平尾山から平野へ下れば早いのですが、せっかくならこの草原の尾根を西端のホテルマウント富士付近まで完歩したいのが人情です。取り敢ずは25分ほどの平尾山へ。ここで行けるところまで行くことを決意。 平尾山より大平山方面。平尾山から下って次の登りは左の別荘地の縁なのですが、有刺鉄線で囲われていて、鹿よけなのか、一般人よけなのか、少々気分悪い。更に小ピークを越えて大平山の手前の鞍部に左「湖北(34番)30分」の指導標が。日没時刻まであと1時間少々ですが、整備された道なので安全上は問題なさそうですが、目の前の大平山に向かって濃霧が立ち上っているのを見て気持ちが萎えてしまいました。ここから左へ湖北へ下ることにします。 この道は車道ですが、車は1台も通らず、周りがススキの原の広々とした谷を下って行くので歩いていてもいい気分です。やがて、樹林帯に入ると大平山への小径と交差。これに入って下って行けば別荘地の車道を経て湖北バス停。 バス停の時刻表を見ると富士吉田へのバスは約1時間待ち。この辺のバス事情からみれば、別に悪くはないのですが、じっとしているのもナンなので湖岸のサイクリングロードを西進することにしました。流石に平地は足がはかどります。 山中湖湖岸のサイクリングロード。湖岸の道路がR138に合流するホテルマウント富士入口バス停(尾根を端まで歩いた場合もここへ来たはず。)まで来て時刻表を見ると、先程の富士吉田行より僅かに早く、20分待ちで河口湖行がありました。「新宿行」、「東京行」と高速バスを2本見送って、10分遅れくらいでそのバスは来ました。富士吉田で下車、富士急線で大月へ。 この日は東京地方曇のち晴の予報だったので、石割山付近での大展望も期待しましたが、終始曇(霧)で、展望は楽しめませんでした。しかし、近景として紅(黄)葉やススキの原を楽しみつつ、古くからの名山なのにあまり人に会わず、静かな山旅が出来たのは、それなりに良かったと思います。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |