2003年1月22日(月・祝)晴後曇一時晴 小田急線・秦野753…浅間山828…権現山841…855弘法山900…944念仏山956… (90) 35 (200) 13(△244) 14 (230) 44 (350) 38 1034高取山1046…1111聖峰不動尊1133…1239神戸BS(バスで伊勢原へ) (△556) 25 (360) 66 (40) 体力度A+ 神経度A (歩行合計約4時間20分) ◇5万図 秦野 藤沢関東周辺の低山に関するガイドブックは結構いろいろ見ているつもりですが、聖峰(ひじりみね 375m)は、拙サイト「情報交換板」(CGI掲示板)への書き込みで、昨春初めて知りました。カキコの内容と、ネットで検索して得た情報から、5万図「藤沢」で大山南尾根(仮称)の高取山(△556.3)の東約1kmにある360m等高線ピークであろうと突き止め、冬枯れの季節になったら行ってみようと思っていました。ショートコースなので丸一日好天の日に出掛ける必要もなく、休暇を取ったこの日、午後から雲が出ると言う予報で、ちょうどいいので実行に移しました。 大山南尾根は大山からの下山路として2回ほど使いましたが、今回はこれを登りにとり、高取山手前の分岐から東へ派生する枝尾根上を下りつつ聖峰へと辿る算段です。 小田急線・秦野駅の北側からは右手(東側)に大山南尾根の末端の小山がこんもりと見えますので、適当に見当をつけて目指します。すぐに橋を渡って水無川左岸の道を行き、右手がガスタンクの辺りで左路地をショートカットすると突き当たった太い道のすぐ右手が河原町交差点。この季節、この辺から見る薄く雪化粧した塔ノ岳は高山の趣があります。 交差点を左折、北上すると「山田うどん」の先、右手に指導標があり、水路を渡っていきなり山腹の急登が始まります。やがて祠の広場を左に見てひと登りで浅間山。山頂の少し手前から秦野の街並み越しに富士山が望まれます。この辺から弘法山にかけて、樹間に時々展望も開ける遊歩道が続きます。大山からの下りは、日も西に傾く時刻でしたが、この道からの大山、表尾根、富士、箱根、湘南方面等の、朝の景観はまた格別です。 浅間山付近から秦野の街並みの向こうに富士山。幸せな気分で歩いていたところ、浅間山から権現山への道で、とんでもない事態が勃発しました。向こうから、イヌを連れた初老の飼い主氏(か、散歩係か?)がやって来ます。今まで、ハイキング中にクマ・イノシシなどに出会った事はありませんが、イヌには随分いじめられていますのでいやな予感がしましたが、それは的中。事もあろうに、筆者の姿を認めたであろう飼い主氏(?)が引き綱を外してしまいます。 やがて、筆者とイヌwith飼い主氏(?)の距離が近付くと、恐れていたことが起こりました。イヌは猛然とダッシュし、筆者の周りを周回した後、筆者に襲いかかります。飼い主氏(?)は過去遭遇した多くのイヌの飼い主同様に、筆者に「大丈夫です。」と声をかけます。筆者からすれば、これは、多くのイヌの飼い主共通に見られる大いなる独善的誤解を吐露したセリフです。 筆者から見た「大丈夫です。」の内容は、@このイヌは人間に従順で、けっして人を襲ったりなんかしませんよ、Aこのイヌにじゃれられたりしたらそれは愛情表現ですから、あなたも喜ばなくてはいけません、B万一、噛みつかれたりしたのなら、それはあなたが敵対姿勢を見せたからで、その責任は私(飼い主)ではなくあなた(通りがかりの人)にあります、と言うことです。 @飼い主から見た「人間に従順」は、他人に約束されたものではありません。むしろ、他人には闘争心が生じるはずです。そうでなければ、それ程の訓練を積んだわけでもない一般の飼い犬に「番犬」が務まっているはずがありません。イヌは序列に従って行動する動物だそうです。通常、日頃の躾によって、飼い主一家はイヌから見て上位にあるので、従順な態度をとるわけです。それに対して未知の人間に出会えば、自分(イヌ)が上位に立つべく、攻撃に出ることは当然にあり得るわけで、本来、従順なのは飼い主一家などそのイヌにとって上位にランクされた人間限定なのです。 Aセクハラの概念同様、イヌにじゃれられて嬉しいか、不快かは相手が感じることです。ノミやダニもうじゃうじゃかも知れませんし、ナメられたりしたら、イヌの唾液なんか、雑菌だらけで、それを見ず知らずのイヌにうつされるかも知れないだけで精神的に大いに苦痛です。しかも、ナメられるだけで済むのか、噛まれてしまうのかは終わってみなければ分からないので、その間の不安感は結構なものです。 B飼い主が引き綱を絞って、イヌと接触することなくすれ違う事が出来る通路を確保したにも拘わらず、わざわざこちらから近付いて行って挑発した挙げ句噛まれた場合でも飼い主側に責任がないわけでもないのですが、ましてや、普通に歩いていて、イヌが近付いて来て、通行人が身構えて、それがイヌに対する挑発となって噛まれたりした場合、全て、飼い主がイヌを放った事が原因なのです。これを、通行人の自業自得にされたのではたまりません。 イヌを専用に囲まれた地域以外で放し飼いにしてはいけないことや、公園などで運動させる場合、引き綱使用よることは、マナーではなくルール(「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」平成14年5月28日環境省告示第37号)です。なのに盗人猛々しい感覚の飼い主が多い事には困ったことです。「いつもつないでいたら可哀想。放してやったら、喜ぶだろう。」なんて、目を細めたりするのは、飼い主側のワガママな思い入れに過ぎません。 さて、猛然とダッシュし、筆者の周りを周回した後、筆者に襲いかった件のイヌは、筆者に飛びかかり衣服をナメました。その後、飼い主氏(?)と共に去っていきました。筆者の着衣への唾液付着、足跡付着は、痕跡が見えない程度には確実にあったはずです。噛まれたりの大きな被害はなかったので、飼い主氏(?)から見れば「じゃれた」程度であり、「やっぱり、言った通り大丈夫だったろ。」との認識かも知れませんが、筆者としては飼い主氏(?)に対して大いに憤慨した一件です。 権現山への道から表尾根〜大山の眺め。 権現山から湘南平方面。さて、次の権現山の山頂には展望舎もあり、箱根や、光る海にシルエットとなる高麗山〜湘南平の眺めも抜群です。その次の弘法山に鐘楼やら弘法大師像やらあって、ここもやはり一休みしてたいところです。和やかな雑木の道は先程の一件でいきり立つ心を徐々に癒してくれます。 いよいよ、弘法山の先から、大山南尾根本流へ入ります。道也に進み、メインルートは右へ下って行きますが尾根通しに行くと、先程右へ行って左へ分岐して来たであろう道に出合います。すぐ左の切り通しは善波峠で、送電鉄塔の後R246のトンネル上を越えて好もしい雑木の道をどんどん登って行くと別の送電鉄塔の先は念仏山です。ベンチで一休み。 念仏山から右に折れて下った後、登って行き、次のピークを右から巻くと左の眼下はゴルフ場ですが、十分な比高があるのでOB弾の直撃はなさそうです。次のピークは左から巻き、更に登って行くと、右・聖峰への分岐から4〜5分程で本日の最高点、高取山です。 展望もあまりなく、アンテナ施設のみ目立つ高取山なので、大山からの下りでは通過点に過ぎない場所でしたが、本日としては最高点なので、樹間に江ノ島など眺めつつ一休み。ここまでで大山までの標高差の半分も来ていませんから、この道を大山まで登るのはかなり辛そうです(^^;)。 先程の分岐へ下り、聖峰を目指します。始めジグザグにどんどん下りますが、下りきった辺りは周りの尾根が高く、山深くていい感じの道です。小さな上下の後、雑木から植林に変わり、僅かの登りで聖峰らしきピーク付近を通りますが、広い山頂部の最高点近くには切り開きはおろか、標識もありません。しかし、山頂部の東の縁へ抜けると突然、東〜南の展望が広がり、聖峰不動尊の建物や赤いのぼりが眼下間近に見えます。 聖峰不動尊背後より。やはり聖峰と言う名も山号のようなものなのでしょう。栃木の大平山、千葉の清澄山等の山名も寺社の周辺一帯を指し、強いて頂上と言う場合のみ、それらの裏手にあるピークの名としても認識されるという程度で、ままあることです。しかし、大山南尾根からの分岐点のしっかりした指導標にも「Mt.HIJIRIMINE」と明記されていましたし、ピークにしっかりした道が通っていながら、山頂を特定する標識や僅かな切り開きすらないのは不思議です。 この日、予報通り雲も出てきて、視界もモヤっていることもありあまり遠望は利かず、聖峰からの展望で目に付いたのは江ノ島から平塚への海岸線、高麗山〜湘南平の丘陵と言う程度でした。方角的に近くに山がないこともあって、山見好きにはちょっと物足りない展望ですが、雲の間から日も射してきて、日向ぼっこしながらうたた寝するのにはもってこいのシチュエイションです。 聖峰からの下りの尾根道は「九十九曲」と名付けられたジグザグ道ですが、ジグザグが余りに鋭角的に切られているので、やがて合流する迂回路「女坂」に比べて距離が短いかどうかは怪しいです。やがて、山道は車道に出合いますが、その向こう側は谷が階段状に造成されて緑色のシートに覆われているので、ゴミ捨て場ではないかと思われます。 車道を右へ下って行く辺り高原情緒の漂うところですが、山中からも見えていた右手にたなびく煙はゴミ焼却場のようです。やがて里道となり道の向きも一定しないので、分岐の度にどちらへ行くべきか分かりにくくなりますが、広目の道を、低い方へと選んで行くと、女子短大らしき施設の手前に案内板があり、現在位置を確認します。 東名道近くより聖峰とその左後ろに高取山。道也に行くと、東名道の高架が近付き、振り返れば聖峰とその後ろに高取山も望まれます。高架をくぐって更に行くと市街地っぽくなり、R246に出合います。伊勢原方面へのバス停は少し左へ行ったところにあり、運良く、12時台に1本しかないバスに僅かな待ち時間で乗ることが出来ました(^^)。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |