藤野丘陵(中央線)



                        2003年3月2日(日)快晴

JR中央線・藤野1152…1250京塚山1300…1330一本松山1345…天神峠1425…
     (210)    58    (350)     30    (△337)  40 (320)  30

1455金剛山1510…葛原神社1540…1624藤野
  (・491)     30  (280)   44

                  体力度A+ 神経度A+ (歩行合計約4時間10分)
◇5万図 上野原
□筆者参考文献 「中央線の山を歩く」(藤井寿夫)

 朝日夕刊マリオン「山便り」の記事に従って藤野丘陵を歩いたのは96年6月でした。汗だらだらの季節に、藤野駅から道の傍らに点在する野外オブジェを愛でつつ、一本松山−金剛山−藤野駅とメインルートを歩いたのですが、その後新たな参考書で追加情報も仕入れたので、初夏よりは適期と思われた今回は前回より少し大回りに歩いて見ました。

 藤野駅前のR20は狭くてR20には見えません。少し右(西)へ行くと相模湖上流部を渡る弁天橋への道が左へ下って行きます。弁天橋を渡って左へ行きますが、右がメインルートで、何れも一段上の車道へ東西で通じています。車道は右へ水面から離れて更に右へ分岐してくねくねと登って行くと一段上の広い車道へ突き当たり、少し左へ行くと右手が園芸ランド事務所の入口です。
 戻るように登って行くと、売店もある駐車場の手前右に遊歩道の入口アーチがあり、入って行くと、遊歩道の証明か白いラチというかサクというかガードレールのようなものがあり、これは本日のコース中「遊歩道」とされている道では至る所に見られます。右に沢を見る道は枝沢を渡って本流の橋を渡る頃には、ナラ・クヌギの美林となって左岸を登って行きますが、迷う恐れのない明瞭な道なのにやたらと気にビニール製と思われるリボンが結んであり、先程のラチといい、いささか興をそがれました。その後、右へ分岐する道がありましたが、これが主稜線への道だったかも知れません。再び沢を渡った道はUターンするように右岸を登るともなく伝って、入口の売店の上へ戻ってしまいます。
 このまま下って振り出しへ戻ってしまうのかとの不安もありましたが、道也に行くと照明施設もある広い運動場の手前に「山火事注意」の赤い看板があって、右へ尾根通しに登って行く道がありました。やがて、左へ運動場の背後に回り込み、更に登って行けば主稜に突き当たりました。右へ5分ほどで京塚山(石山)です。
 京塚山からは立木越しに丹沢主脈や、特に大室山が目立ちます。また、ロープをくぐって(^^;)南東の崖っぷちに立てば、石砂(いしざれ)山の双耳峰が麗しく眺められました。奥久慈袋田で月居山を見た時のような気分です。


 京塚山より石砂山を見る。


 京塚山から西へ5分ほどのピークは直進すると枝尾根を下ってしまいますので、あわてて引き返し僅かに右へ下った後、すぐ左が主稜のルートです。主稜を行くとメインルートは左へ巻くところ、右、尾根通しの道を指導標が指していますが、完全に錆びていて行き先が読めません。もしかしたら、一本松山への直登ルートかも知れないと思って登ってみるとあっけなく小ピークに到着。坊主山でした。
 そのまま先へ下るとすぐメインルートに復します。しばらく後の分岐で比較的新しい指導標が倒れたまま「右一本松」を指しているのでそれに従い右へ行くと、頂上手前と思われる地点、OL標識「I」の所にまた分岐があり、少し右へ巻いた後更に左へ登る分岐を行けば三角点のある一本松山でした。
 ここからは西側が開けて、相模川上流方向、高柄山、鶴島御前山、四方津御前山、扇山、権現山の眺めが抜群です。相模川本流は当然、鶴島御前山と四方津御前山の間を通っているのですが、ここからの眺め的には、まるで四方津御前山の後ろ(右=北)の盆地様に開けたところ(上野原の河岸段丘上の市街地の向こう)を通っているように見えます。


 一本松山より、手前鶴島御前山と四方津御前山、右奥扇山、中央最奥滝子山。


 ここから名倉小学校方面へは直接下る道がありますが、先程までの遊歩道が良い道過ぎてこちらを通る人が少ないのか笹藪が深そう。今日は気温が高いので藪漕ぎする気分にもなれず、OL標識「I」の所まで戻り、一本松山の南側を巻いて舗装車道へ出ます。ここにも遊歩道入口のアーチがありました。
 平坦な車道を南へ辿ります。この辺は、一本松山の山塊と金剛山の山塊を低くつなぐ広い尾根の上に当たり、ちょっとした高原情緒というか桃源郷の趣を感じます。左手名倉小学校の校庭の向こうにもう一つの金剛山(約420mの双耳峰)を眺めながら行くと右手に酒屋があり、その先右手に葛原(とづらはら神社)の石段があります。石段を登って境内を通っても、すぐ先のY字路を右へ入っても金剛山へのメインルートの登山口へ行けますが、今回はY字路を左へ行き、車道を天神峠(日向峠)まで登って尾根通しに金剛山山頂を目指すことにしました。
 天神峠のやや手前で左(東)高倉山(△378.7)への登路を見送り、峠の切り通しの先から右手の石段を登ります。更にロープもある急登2ヶ所を登り、一段落かと思いきや、石の小祠ピーク等いくつものコブを越えて登って行かねばなりません。右へ下る道2本を見送り行くと、3本目には、ここをを下るのが今歩いている遊歩道の順路であることを白いラチが示していますが、金剛山へはそのまま尾根を直進して、更にひとつふたつのコブを越えて行ます。この辺は、遊歩道ではないので、今までよりはややワイルドでいい感じ。途中、好展望の場所もあり、山歩きらしい楽しさを感じつつ、短い最後の登りをひとがんばりすれば、石の小祠や小さな岩塊のある金剛山山頂です。


 金剛山山頂。


 山頂は狭く、樹林に囲まれて、好展望ではありませんが、以前来たときのような不気味な感じがしなかったのは、落葉した季節のおかげでしょうか。昔はそのまま西へ尾根伝いに矢ノ根峠方面へ行けたらしいのですが、ゴルフ場が出来たせいで、矢ノ根峠から北へ下る道がなくなってしまいました。高柄山の下り道では矢ノ根峠へ行く道自体閉鎖されていました(T_T)から、こちらから行ってもどこかに通行止めりのバリケードがあるかも知りません。また、ここから北へ植林の尾根をすぐ下って行く道もありました。かなり入ってみたい気がしましたが、もう15時ということで、明日は月曜日(出勤日)だし、迷った場合を考えて自重。先程の分岐まで戻り、遊歩道を下りました。


 金剛山の麓から石尾根・生藤山辺り。


 里へ降り着いた地点は畑の中を歩いているようで「こんなとこ歩いていいのかな?」という感じですが、すぐ左で細めの舗装道に出ることが出来ます。この辺から正面に眺められる生藤山辺りは意外に重厚な感じです。道也に行けば、野外炊事施設の様なところから葛原神社の境内に入ることが出来、石段を下れば往路の道(Y字路の近く)に戻り着きます。
 帰りは、いくつものオブジェを見ながらのメインルートです。小学校の先まで往路を戻り、更にそのまま車道を行けば名倉峠の切り通しを越え、湖面付近から一段上の車道に突き当たり、右折します。そのままずっと行けば、最初に遊歩道に入った園芸ランド事務所前ですが、しばらく行くと左へ下る道が分岐していて、その道から弁天橋を経て藤野駅へ戻りました。



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