2003年3月9日(日)快晴 京王線・高尾1115…1136初沢山1150…(15'ロス)…高乗寺1222 (170) 21 (△294) 17 (200) …車道行止り1236…四辻1245…1338草戸山1349…1417峯の薬師奥の院1427… 14 (250) 9(290) 54 (365) 28 (370) 24 表参道入口1451…1528津久井湖記念館(城山高校前BSよりバスで橋本へ) (200) 39 (140) 体力度A+ 神経度B- (歩行合計約3時間40分) ◇5万図 八王子以前、南高尾の草戸山方面から京王線・高尾山口駅まで尾根通しに下ったことがありましたが、高尾駅近くまで尾根はのびており、道もあるらしいと言うくらいは知っていました。一般に里近くの丘陵地は分岐がやたらと多かったり、歩く人が少なくてヤブになっていたり、立入り禁止区域が多かったり、予定のルートを辿るには意外に手強い(ただし、予定外のルートになっても極端にひどい目には遭わない)と言う印象ですが、先日、藤野丘陵へ行ったとき京王線・高尾駅の前で草戸山へのルートを含んだ図が載っている案内板を発見。「かたらいの路」と銘打っているくらいですから、かなり明瞭な道のようです。その時、そのうち歩いてみようと思いました。 さて、今日は好天の予報。しかし、朝、TVを見たりしてぐずぐずしている間に、本格的なハイキングに出掛けられる時刻を遙かに過ぎてしまいました。そこで、先日見付けた案内板を思い出し、高尾駅から南高尾山稜方面を目指すことに決めました。 風の吹く快晴で、京王線の北野付近の車窓から、丹沢山地や富士山が、予定変更、すぐ下車して多摩丘陵の適当な場所から眺めていたいくらいくっきりと望まれました。京王線・高尾駅の改札を出てすぐのスーパーで食料を調達。昼の弁当として、マス・サバ・アナゴらしき三色押し寿司(各2切れ入って\380)、メンチカツ(\100)を購入(^^)。 例の看板をデジカメで撮影して歩き始めるとすぐ右折の指導標。これなら、間違える心配はないと思っていたのですが、その後しばらく西進する間に指導標なし。デジカメのモニターで案内板を再生してみても画素か少ないので何が書いてあるのかワケワカラン。それなら、直進し続けるべきなのでしょうけど、小学校の先の左折路をのぞき込むとこんもりとした丘が間近に見え、正面に登り道もありそうで、そちらへ入って行ってしまいました。 山裾へ突き当たると、正面の登り道は民家へ通じるものかも知れず、それにひきかえ左方に公園風に誰でも入れそうな広い門が見えますので行ってみると門の石には「みころも霊堂」と掘られていて、中の広場の向こうには、京王線が高尾駅に入るときにも目に付いたヤバそうな金色円柱建造物。改めて五万図を出してみると、このすぐ右手、「高尾天神社」と表示された石段から続く高まりは、△(三角点)293.8ピーク(後日、初沢山=初沢城跡と判明。以下、「初沢山」)へ続くもので、当初予定のルートの通る尾根の1本東側の尾根でした。しかし、せっかくなので初沢山へまず登って、その先適当な道を探して何れ「かたらいの路」に合流すればいいやと思いました。 ![]() 「みころも霊堂」広場右手の「高尾天神社」石段を登ると、お約束のように菅原道真像があり、その左手から更に登って行きます。雑木林の中、傾斜の緩む所もあります。この辺りは気分の良い遊歩道が何本か交錯していますが、とにかく上へ上へと登って行くと初沢山に着きます。ベンチもあって、樹間から高尾の街も見下ろせますし、南西側は開けていて、近くの山々の上に、大山や丹沢主脈がかろうじて何とか顔を出しています。 ![]() 風はあるものの、快晴の山頂で、ベンチに腰掛けて三色押し寿司、メンチカツを喰らいます。至福の時(^^;)が終わって改めて五万図を見ると、今乗っている尾根と「かたらいの路」の尾根の間の谷は浅くて狭いのに長さは結構あって、尾根伝いに「かたらいの路」に合流するのには2kmほど南です。当然、一旦谷に下って、あちらの尾根に登り返す方が、確実で、標高差も大したことないのでまっとうな考え方なのでしょうが、どうしても「尾根通し」にこだわってしまいます。取り敢えず、南側の尾根を均した住宅地へ降りて、更に高みを南へ辿る算段。 南へ少し下り、巻き道を右往左往して、木にテープの藪道発見。今日は使うことはないだろうと思っていた皮軍手を装着して入ってみますが、途中で樹間の視界に谷へ下る雰囲気を感じ腕時計のコンパスを見ると北西で、方向大違い。あわてて引き返し、巻き道から南面の水道タンク前への下降路を見付けました。タンク前から急斜面を直接南の住宅へ降りる道が立入禁止の水道施設専用階段(?)以外にないので、仕方なく道也に東へ下り、住宅地の車道を高み目指して西の外れまで辿ると左前方の高みへは行く道がありません。 多少、稜線の東側でもいいと思い、車道を南へ行くと「拓大敷地立入禁止」。更に東側を迂回することも考えましたが、尾根を大幅に外れる上、第一、尾根の合流点付近から「かたらいの路」に合流する道があるという保証はありません。その付近も「私有地につき、立入禁止」になっている可能性は大いに考えられます。結局、「かたらいの路」の尾根との間の谷へ下ることにしました。(2019.03.03註:尾根の東側はずっと拓大敷地。東へ避けると1本東の尾根まで行かなくてはならない。稜線外すなら西側が正解でした。) 直接西へは下れないので、北へ「初音坂」(現地に表示)を下り、「さくら階段」(同)を降りて西側の谷へ降り立ちました。谷沿いすぐ左(上流方向)に「高乗寺」という、寺があり、多少賑わっていました。橋を渡って沢の左岸にある寺の裏手から掻き登れば 「かたらいの路」に合流できそうでしたが、もし、ちゃんとした道がなかった場合強引に突っ込むには人目が多そうで廃案。沢沿いの車道を上流方向へ行って、右の尾根へ取り付く道を探す事にしました。 谷沿いの車道の周りは、犬猫墓地まである広大な霊園となっていて、数分後、霊園を抜け出すと前方は行き止まり。対策を練るために五万図を見ると、右手の尾根への比高はせいぜい60mくらい。それを登り切れば「かたらいの路」に合流できそうです。 右から合流してくる沢の手前、堰堤の上の浅くて小さな流れを渡って、植林の中を登りました。幸い、枝打ちの踏跡のようなものがあってぐいぐい登れ、5〜6分で明瞭な尾根道に突き上げました。右は高乗寺方面から来ていることは明らかなので、左へ行くと尾根の左へ巻くようになります。人の声が聞こえ、尾根に復した鞍部には「四辻」の指導標があり、正面は草戸山方面、右は高尾山口方面、右後ろ尾根道が高尾方面、今来た巻き道が高乗寺方面という訳で、ここで目出度く「かたらいの路」に合流できた訳です(^^)。 この先は指導標完備で迷う心配はありません。この辺の道は、気軽に登れる高尾山系のそのまた前衛の地域ですが、雑木林が多く、アップダウンもそれなりにあって意外に山の気が溢れている感じです。そのうち左側に立入禁止の有刺鉄線が現れますが、またも「拓大敷地につき立入禁止」。やはり初沢山から南へ続く尾根周辺も立入禁止区域が大部分なのかも知れません。(2019.03.06註:尾根の東側はずっと立入禁止ですが稜線上は通行可能です。) やがて辿り着く草戸峠付近からは、高尾山の山頂付近が間近く望まれ、更に10分弱で草戸山に着きます。 ![]() 草戸山は標高365mなので一年山と称されるそうですが、それらしい表示はなく、東面が開けて、スタジアムのようなすり鉢状の城山湖周辺を見下ろし、その先、多摩丘陵の遙か向こうには都心の高層ビルも望める展望地ですが、山とは別方向なので、望岳派にはそれ程嬉しい眺めではありません。四阿風の木製展望櫓も設置されていますが、手すり破損のため立入禁止となっていました。ここから東へ城山湖北岸の都県境尾根を下り大戸BSまで行くのが「かたらいの路」のルートですが、メインルートは城山湖西岸の都県境尾根を行く道です。 しばらくメインルートを登って行くといくつかのアンテナ施設があるあたりで海抜は400mを超え、名のあるピークはないものの本日の最高地点です。三沢峠方面への分岐がありましたが、三沢峠から高尾山口へ戻るのは気が進みませんでしたし、そのまま南高尾山稜を辿って大垂水峠−小仏城山へ行くのは下山まで3時間以上かかりそうで日没までの時間も気力・体力も足りません。結局、峯の薬師を目指します。 この辺へ来ると、樹間の眺めは相模川左岸や丹沢山地に変わって、気分も変わります。やがて本日最後のピーク、峯の薬師奥の院へ着き、小休止。ここから東への尾根を辿ることも考えて、ちょっと入ってみましたが、藪漕ぎする気力・体力もなく、中腹にある峯の薬師を経て南へ表参道を一気に下ってしまいました。 バス道に降り立った表参道入口付近にはバス停はなく、三ヶ木寄りの三井BSの方が近いのですが橋本方向へ歩いて、バス停で時刻表を見て、バスが近付いてきたら乗ろうという算段です。橋本−三ヶ木間のバスは15分に1本くらいあるはずですが、この辺では津久井湖の北岸と南岸に分かれて通り、こちら側北岸では本数が少なそう(次のバス停の時刻表で1時間に1本くらいと判明)しかありませんのであまり当てにせず、場合によって両方のバスが合流する所(行ってみたらそのバス停名は「城山高校前」でした)まで歩いたって5万図からは3km程度と見込まれます。 しかし、この道、車は結構飛ばして来るのに始めの方は歩道が付いていないのでかなりビビります。短いとは言えトンネルをくぐるときは対向車をやりすごし、次の車が来ない事を祈りつつ駆け抜けました。次のバス停までかなりあって、そこへの間で橋本行のバスに追い越されました(ToT)。こうなれば、次のバスは期待できず、バス路線の合流点まで歩くことに腹が決まりました。 ![]() トンネルを抜け城山町に入ると歩道出現(^^)。津久井湖の向こうに仏果山塊や丹沢主脈を見る構図はなかなかのもので、この時刻、逆光になっているのが残念です。その後、また歩道が消滅。でも、何故か対向車の頻度が減ってきました。やがて、周りが開けてきて湖岸の崖っぷちの道は集落の中の道へと変わり、民家の庭先等、車から逃れる余地も増えます。上中沢BSでは、峯の薬師からの「関東ふれあいの道」が合流してきていて、後で調べてみると東参道でした。こちらを通っていれば、車にビビらなくて済んでいたのでした。勿論、あの構図は見られないでしょうけど、別の景色もあっでしょう。 歩道も復活してのんびり行けば右手に津久井湖記念館を発見。せっかくなので入館・見学しました。ここからバスの本数も多い城山高校前BSまで2〜3分でした。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |