猿焼山(都留)



                         2004年1月11日(日)晴

富士急・禾生913…天神峠(1)1006…1033日蔭山1045…1110・594ピーク1117…
   (421)  53  (540)  27  (703)   25     (・594)  39

1156・711ピーク1206…1244城ヶ丸1250…1258猿焼山1315…1333棚沢ノ頭…
    (・711)   38  (△878)   8  (890)   18   (・798) 10

鞍部1343…1402製材所前BS1407…1520禾生
(720)  19   (500)    73
                  体力度B 神経度B (歩行合計約5時間40分)
◇5万図 都留
□筆者参考文献 「中央線の山を歩く」(藤井寿夫)
 今回歩いたのは今倉山(五万図「都留」右下隅、道坂トンネル北の1470.3m三角点峰)から北に延びた尾根の末端部が、西へ曲がって行っているあたりの尾根道です。東京からの距離の割には標高も低く、藪勝ちで指導標も殆どなく、いつものこの手の山同様、日曜日とは言っても、ハイカーには殆ど出合わないと予想されたのですが…。

 大月から乗り換えた富士急線に10分ほど乗車して禾生(かせい)で下車。ここで下りる人の大部分は九鬼山、一部は高川山方面へ向かうものと見られます。筆者は、大月線(R139)を渡って朝日川沿いのバス通り(と言ってもバスは一日数本)を行きます。20分ほど歩いて、道が左岸から右岸に渡る橋の手前にある日影BSの更にやや手前から右折して、緩く登って行く林道に入ります。右へ左へとうねった後、緩く直登していった道がやや傾斜を増して再びカーブが多くなり、やがて辿り着いた最高点が天神峠(1)で、左手法面のコンクリート垣に数段のステップが刻まれている所から小径に入って登り始めます。
 はじめは間伐材はころがっているものの下草がなくいい道ですが、やがて藪っぽくなります。それでも比較的快適に歩けましたので、草が枯れ、尚かつ雪もない、この時期に来てよかったと思いました。尾根道が左へ曲がってしばらく登れば、NHKのアンテナ施設のある日蔭山に着きます。


 日蔭山の先から、文台山、鹿留山、富士山方面。


 日蔭山から先はしばらく藪がなくなりますので、アンテナのメンテにはこちらから登っているのでしょうか。少し尾根通しに行ったら本日唯一の指導標(と言っても足下の標柱程度の大きさ)を見て、右へ山腹を下ります。地形図を見れば解るように、ここと、次の天神峠(2)の辺りは尾根のつながりがずれていますので要注意。
 このまま下山してしまうのではないかと心配になるくらい下って再び尾根らしくなりますが、右手樹間からの集落の眺めは、標高差が2〜30mくらいしかなさそうな感じでちょっと多摩丘陵でも歩いている感じ。やがて、594mピークで袋を持った男性に、更にその先で、その連れらしき女性とすれ違いました。この季節、山菜でもあるのでしょうか?。やがて、鳥居を見て車道に飛び出した所が天神峠(2)です。
 ここから、次の尾根の突端は左へ150mくらいずれています。峠のすぐ左(北)が取り付きとしては登りやすそうですが、その後どうなっているか判りません。それで、ずっと左の尾根突端方向へ行って、取り付き点を探しましたが、尾根突端手前に法面のコンクリート垣の切れたところはあるものの、登りやすそうな所がすぐには見つからないので、また峠へ引き返してみました。すると、ここで、逆方向から来たという初老ハイカー(ハイカーは本日初めて)に声をかけられ、登り口を教わることが出来ました。やはり、峠から北方100mくらいの、先程取り付き点を探した辺りでした。その登りは笹藪の道ですが、やがて灌木帯となります。いずれにしても、ここからは下山まで、終始藪勝ちの道です。
 次の711mピークでは、何と10数人の中高年団体とすれ違いました。ここから樹間越しに見える城ヶ丸や猿焼山は、そのスケールの小ささの割には、写真でしか見たことのない秘峰帳付山(西上州)のようないかつい姿です。


 711mピークより樹間に猿焼山方面。


 次の約770mピークへの急登でも数人のハイカーとすれ違い、意外に多い登山者に驚きました。先の小鞍部より九鬼山東尾根方面とその上に遠景の山々が見渡せます。更に急登しばし、878.3m三角点の城ヶ丸(猿焼山西峰)に着きました。しかし、最高点は、一つ先の猿焼山(約890m)です。


 約770mピークの先より九鬼山東尾根方面。


 城ヶ丸から少し下った小鞍部では、何と数人のグループが焚き火など焚いて宴会をしていました。登り着いた猿焼山は、今倉山から北に延びる尾根と、その末端部の東西方向のミニ山脈(本日のコース)とのジャンクションになっています。猿焼山から先は山中、人に出合いませんでした。
 次のピーク棚沢ノ頭の頂上は、切り開きすらない藪勝ちの尾根道の一地点で、道が登りから下りに転じることで山頂と確認できる程度の場所でした。次の鞍部から、左へ涸沢の中を下って行きます。はじめは踏跡がはっきりしないところもありますが、とにかく下へ下へと行けば、道らしくなってます。


 涸沢の道を下る。


 バス通りに出て左へ100m強で製材所前BSですが、時刻表を見ると案の定バスは夕方までありません。でも、30分弱前に1本あったので惜しい。というのは、実は今朝高尾から乗ったのは富士急線直通列車でしたが、腹ごしらえ等のためわざわざ大月で下車して後発の富士急線電車に乗り換えていたのです。直通列車でそのまま来ていれば禾生発は約30分早かったはず。でもその場合天神峠(2)で逆方向から来たハイカーと出合わず、藪に突っ込んでロスしていたかも知れないので何とも言えません(^^;)。
 あとは、バス通りを禾生へ戻るばかりです。途中、一時バス通りが左岸に移るところで、右岸の交通量の少ない道を行きました。道中、左手には今日辿ったミニ山脈が低く望まれます。バス通が右岸に戻ってきたところで合流すると、正面に高川山方面が望まれ、更に橋を渡って左岸、日影BSを過ぎれば南大菩薩辺りを眺めながらの道となります。

 予想に反して、数組のハイカーと出合いましたが、ピーク等で小休止するとき一緒になる事はなく、全般的には静かな山歩きを堪能出来ました。藪っぽい部分が多かったですが、漕ぐと言うほどの所はなく、また、特に危険な所もありません。この季節、樹間やたまに開けたところから、展望もあり、快適に歩けたと思います。時季限定ではありますが、整備され尽くしたハイキングコースが物足りなくなって、ちょっと藪山に挑戦してみようかという時には良いコースだと思います。



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