2004年2月8日(日)晴
(JR・京王・橋本よりバス)三ヶ木BT944…1047キャンプ場分岐1055…
(210) 63 (250) 54
1149 ・425ピーク1155…1307石砂山1337…1345西峰1350…1413 ・499ピーク1418…
(・425) 72 (・578) 8 (・572) 23 (・499) 31
1449篠原BT1455…1551ピクニックランド前BS(バスでJR・相模湖へ)
(290) 56 (220)
体力度B 神経度B+ (歩行合計約5時間40分)
◇5万図 上野原
□筆者参考文献 「中央線の山を歩く」(藤井寿夫)
石砂(いしざれ)山は、麓からの標高差が小さく東海自然歩道も通っていますが、アプローチのバス便が悪く、隣の石老山と比べると登る人はずっと少ないようです。以前、篠原から東海自然歩道で登った時は篠原の登山口からから山頂までの雑木の道は非常に快適でしたが、藤野から篠原まで、車道で一山越えて行くアプローチが途中小雪などチラつき苦難の道だったという印象でした。それでも、当時は帰りに下り着いた西野々BSから三ヶ木BTへの道志川沿いのバスはあって、今よりマシだったような。今回は、東海自然歩道ではなく、バリエーションルートを東から西へ辿りますが、前回何も考えずに割愛してしまった西峰(北峰)を踏むのも目的の一つです。 橋本駅からは頻発するバスで三ヶ木BTへ。そこで東野方面へのバスに乗り換えて行きたいところですが、時刻表を見ると、このバスは土日は1本もなく、平日数本あるのみ。もともと本数が少ないくてアテにしていなかったので、即、歩き始めます。 少し南下した後、仙洞寺山の手前を右折、正面に丹沢主脈、右手に石老山の厖大な山体を眺めながら道志方面への車道R413を行くと三ヶ木から1時間ほどで結構高い橋を渡って、道志川の南岸の段丘が小盆地状に広がった感じがする青野原に入ります。 やがて、右「青野原オートキャンプ場」への分岐点がありますが、手前にあるはずの青野原BSがないので更に進みました。しかし、200mほど進んで右手に見える石砂山東尾根の突端より西へ進んでしまった感じがしても、青野原BSがありません。それで先程の分岐へ戻り、そばにある自動販売機で飲料を買っている地元の人らしき人に、「青野原のバス停はどこですか?」と訊いたところ、「(一本南側を通っている)旧道の方。」との答え。それなら、ここが、目指していた右折分岐点らしそうなので、三ヶ木側から見て右(北)への道へ入ります。 今までが、段丘の上だったので、河原へはかなり下って行きます。左手に地形図の「津久井青年の家」だったと思われる施設(現在は別施設)を見て、分岐から数分でキャンプ場に着きます。その先の吊り橋を渡って、左、急傾斜の木で土留めした階段で河原に下ります。そこは堰堤のすぐ上で、砂利が溜まっているため流れは潜っているらしく、水を跨ぐことなく正面の段差を登って対岸を探せば、堰堤のすぐ上流側に登り口を発見。ここからいよいよ石砂山東尾根の登りです。この手の山では、登山口が見つかれば第一関門突破と言う以上に計画完遂に近付いたと言えるのですが…。 藪の中いきなり両手動員の急登。やがて、道はジグザグに登って行きますが、所々道が外傾していたりずり落ちかかっていたりして、しかもササ藪に谷側へ押されるので少々ビビります(^^;)。その後道は右へトラバースし続けます。倒木(間伐材?)も多くなって来たし適当なところで斜面を直上しようと思ったら、かすかな足跡を発見。それを追って直上すると、上手いことブッシュを避けながら尾根道に達することが出来ました。ここで、皮軍手と鈴(野獣&ハンター除け)を装着。しかし、ここまでも結構な藪道でしたから、登り口手前の河原で装着すべきでした。本日はこれ以降、下山時里に出る間際まで常に尾根を外さないようにして歩く事になります。 2度ほど肩のような所でダマされた末ようやく425mピークに登り着きました。いきなりの難路で、結構、精神的にビビっていましたが、引き返してさっきの道を下るのは御免こうむりたいので、最悪でもこの先、石砂山へは辿り着かないと。石砂山まで行ければ、前途を断念しても安全に下れるであろう東海自然歩道がありますから(^^;)。 ここから、石砂山本体の登りの手前までは、標高差の小さい登降があるのみですが、2度ほど北への枝道に引き込まれかけました。なかなか油断のならない尾根です。 石砂山東尾根より、仙洞寺山、三角山、茨菰山方面。401mピークを気が付かずに通りすぎた辺りでは近くに鉄塔はないはずなのに送電巡視路のような標識があって道が交差していましたからいざという時エスケープルートになりそうです。また、「ギフチョウ パトロール 実施中」の表示も現れ、いよいよ石砂山本体の領域に入った事に安堵します。しかし、まだ難関は待っていました(^^;)。 いよいよ石砂山本体への登り、ひとしきりジグザグに登った後、雑木の美林の中、幅広くなった急斜面の直登となるのですが、アリ地獄のようなザレた斜面に特定の道はなく、どこをどう登るかは自分の判断しかありません。成り行き任せで右手を行くと、傾斜はきつくなるは、立木の間隔は広くなるはでちょっぴり途方に暮れます。とにかく、このちょっと上の石砂山山頂まで上を目指すしかありませんが、ちらっと先程のエスケープルート(らしきもの)が脳裏をかすめるくらい難渋しました(^^;)。しかし、取り敢えず左へトラバースしてからまた登り始めると、間隔が広すぎる立木の代わりとして何とか手掛かりになる灌木もあり、このアリ地獄的急斜面を突破(^^)。やや傾斜の緩んだ尾根を行けば石砂山東峰山頂です。 石砂山山頂より丹沢主脈方面。。南面が開け、特に丹沢主脈が大きく望まれますが、逆光なのが残念です。不遇な山とは言え、東海自然歩道も通る有名な山ですから日曜日の山頂に筆者ひとりと言うわけには行かず、先着の登山者と両神山の登山道閉鎖の件など、話が弾んであっという間に30分経過。この間に一組の数人が通過して行きました。この後はまた未知の領域に突入するので、日没までの時間的余裕を考えるとあまり長居は出来ません。先着者より先に出発。 下るにつれて左前方のゴルフ場の地面がみるみる近付いてくる感じで、鞍部へは地形図で見るよりずっと大きく下ってしまったような感覚を覚えます。鞍部から左に分岐し伏馬田(ふしまだ)へ下る東海自然歩道に別れを告げ、いよいよ未知の領域に入りますが、鞍部まで大きく下った印象の割に、東峰より僅かに低いだけの西峰には意外にあっけなく登り着きました。よそから眺めれば石砂山は明らかな双耳峰なのに、西峰の雑木に囲まれた山頂には山名標識すらありません。 石砂山西峰山頂。ここからの下りは尾根も広く、東峰の登りのようなアリ地獄もあり、とにかく尾根を外さないようにと気を遣いますが、次の鞍部までの下りが地形図で見るより長く感じて、支尾根に入ってしまったのではないかとビビって、地形図と周りの景色、進行方向を確認してしまったくらいです(^^;)。 次の鞍部からはさほどの苦労もなく499mピークに登り着くことが出来ました。石祠のあるこのピークは参考書によれば川上峠。ここから篠原へは北東方向へ続く尾根を行くのですが、始めは真東へ向かっているので、間違っていないかとちょっと疑心暗鬼になって地形図を確認しました(^^;)。 尾根上にはプラスチックの赤い標柱が転々と続きます。これは、道を示すものではなく、境界標識の類だとは思うのですが、これを設置した人が上から下りて来て設置し、また上へ登り去ったとは考えにくいので、これがあるうちは下界に続く道を辿っているという傍証と感ぜられて、すこし心強いです。 途中、2箇所ほど分岐がありいずれも右を採ります。下界が近付くと標柱はなくなり、道さえ消えてしまいますが、もうここまで来ればいざとなればどこを通ってでも里道に出られそうです。再び、道らしくなり、やがて里の裏斜面上部の墓地に着きました。ここには、門があり、山側からは裏返しの立て札がありました。通り抜けて振り返って読んでみると「立入禁止」。逆コースは御法度のようです(^^;)。 里に出たところには「立入禁止」の看板。ここからは畑となり、「立入禁止」から出てきただけに、下手な所を通っているところを現地の人に見咎められたらまずいので、再び門を通って少し逆行してみましたが他に下り道が見つかりません。それなら素早く通り抜けるしかなく、畑の左縁を行ってみると10mほどで左手のちゃんとした道に入れました(^^;)。 道也に行けば東海自然歩道である車道に出て、5分ほど左へ下れば篠原BTに着きましたが、掲示されている時刻表を見ると案の定使えるバスはなく、歩くにしても藤野駅まで一山超えて歩く気力もないので、鼠坂のピクニックランド前BSを目指しました。以前行ったことのある鉢岡山や宝の峰を眺めつつ1時間ほどの車道歩きで辿り着いたバス停からは、相模湖駅行きのバスが丁度発車した所でしたが、すぐに止まってくれて、乗り込むことが出来ました(^^)。 登山口は意外に首尾良く発見できましたが、その後の道では急斜面やルートファインディングで期待していた以上にしごかれ(^^;)ました。それだけに、東京から近く低く小さな山の割には、無事帰り着いた後の充実感・達成感がありました(^^)。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |