畠山から桜山古墳群(三浦)

緑のルート


                 2005年3月13日(日)曇一時晴後曇一時雪

(JR・逗子よりバス)不動橋BS 1135…(9分ロス)…1214畠山1214…1254乳頭山1259…
            (50)        30 (△205)  40  (200)

(16分ロス)…東逗子分岐1350…1412二子山上ノ山1417…(12分ロス)…東逗子分岐1450
     34  (・166)   22    (△208)         21

…(8分ロス)…1538逗葉高校前ピーク1543…ふれあいロード入口1615…
      40       (110)   32       (90)   20

野外活動センター1635…(5分ロス)…1658京急線・新逗子
      (20)        18       (5)

          体力度B- 神経度A+ (ロスタイム除く歩行合計約4時間40分)
◇5万図 横須賀

 逗子の南、森戸川周辺では仙元山ハイキングコースや二子山−阿部倉山のショートコースが一般的に紹介されていますが、地形図で見ると森戸川の流域外縁は仙元山から東進し、211mピークを東端として折り返し、西へ二子山−阿部倉山へ続く「⊃」型の尾根となっています。そのコース終盤の二子山−阿部倉山は割愛して、211mピークから折り返した後は、二子山の1km強手前から北へ分岐して逗子の南の海岸近くまで達する尾根へ入り、逗葉隧道の上や住宅地の縁、更には住宅地も通って尾根沿いに行ける所まで行けば、変化に富んだ1日コースになりそう(^^)。
 と言うことで、前日、新逗子から歩き始め、211mピークの次の乳頭山(200m等高線ピーク)まで過たず達しましたが、その後誤って森戸川渓谷へ下る支尾根の中尾根に入ってしまい、トボトボと新逗子へ引き返したのでした(^^;)。
 それで、前日は果たせなかった後半部をいつか踏破しようと思いつつ帰宅したのですが、超低山かつヤブの恐れありとなると、今シーズンなら季節的に今頃が一杯一杯。しかし、来シーズンまで待てず、それで、すぐ翌日の本日、畠山から乳頭山に登り、計画ルートの後半部を踏破しようとした訳です。

 京急・新逗子へ降りましたが、衣笠行きのバスには、コンビニ等の利用のため、JR・逗子駅から乗りました。事前に畠山登山口に一番近いバス停としてネットで調べてあった不動橋BSで下車しましたが、これは失敗でした。僅か300mくらい手前の木古庭BSまでは330円なのに不動橋BSまでは380円。しかも、畠山登山口への車道は不動橋BSから100mくらい戻った所から始まるので、200m弱に対して50円もの金を使ってしまったのです(T_T)。
 山中への車道を登って行くと右手に畠山を示す小さな指導標を発見、登山道に入ります。いい感じの竹林を通り、左尾根道、右巻道となったので、そろそろ畠山への最後の登りかと思い尾根道へ。明るい肩のようなピークを過ぎて樹林のピークに辿り着きました。その先にそれらしきピークもないのでここが畠山かと思いましたが、三角点標識が見つかりません。それで、磁針で方位を確認すると、畠山なら南西から登り着くはずなのに正反対の北東から登り着いています。どうもここは、畠山の南西の190mピークらしい。と言うことで、分岐まで戻り(9分ロス)巻き道の方を行くと、今度こそ正面に畠山らしいピークが見えてきました。
 登り着いた畠山の山頂では、すぐに三角点標石を発見。結構広い切り開きになっていて、奥の方にある方位指示板でもなさそうな意味不明な物体(円盤の中心に一本脚)に腰掛けて早くも弁当タイム(^^;)。


 畠山から乳頭山への尾根にはツバキのトンネルが。


 畠山から主稜への尾根道は本日の白眉でした。明るい、顕著な尾根道で、ちょっぴり険しさもあり、低山歩きの醍醐味が凝縮されたような道です。昨日、すんなり行っていたら、ここは一生来なかったかも知れない道ですから、道を間違えて良かったと思いました(^^;)。その後、尾根は穏やかになり緑の葉が覆い、赤い花がちりばめられた、ツバキのトンネルとなります。やがて、前方に主稜・乳頭山らしきピークが迫り、水平道に突き当たります。右へ行くと仮に近道で主稜線に出られたとしても乳頭山を割愛してしまいそうなので、左へ回り込んで主稜の縦走路に突き当たり、右へ。金属製の階段を登れば乳頭山です。
 ここからがいよいよ昨日の続きです。乳頭山から北西側へ階段で下りますが、地形図も示すように、二子山方面への主稜へはかなり急な斜面を少し下った所からつながっているため、直接主稜へ入る道はなく、一旦中尾根方面に下ってから右へトラバースして主稜に乗るようになっていそうなのです。問題は、右への分岐を見逃さないことです。
 乳頭山直下の田浦方面への下降路を右に見送り、中尾根コースを進むと展望の良い鉄塔下ですが、食事休憩(?)の中高年団体が道を塞いでいるので、それをよけつつそそくさと先へ急ぎます。
 次の送電線あたりで間違いに気付きます。地形図に示す送電線のくぐり方からここがもう完全に中尾根の領域であることは間違いなく、と言うことは一本右手に見える尾根が主稜。ここまで来ると、両者は完全に谷で隔てられており、送電線は渡ってても、谷を横断してつなぐ道はなさそうです。と言うことは、もっと手前のどこかに分岐があるはずなので、左手に注意しながら引き返します。地形図からは先程そそくさと通過した鉄塔下あたりに分岐がありそうでしたが、今度は立ち止まったりして観察しても道を発見できぬまま、乳頭山直下まで戻ってしまいました(16分ロス)。


 件の半円柱標。


 と言うことは、ここから分岐する昨日も今日も田浦方面への下降路だと思った道へ入って見るしかありません。初め、この道は、如何にも下降路と言う感じでぐんぐん下っていますが、下りが一段落すると穏やかな尾根道となり、途中、分岐もないまま道也に下ったにも拘わらずここが主稜上である、という事実を理解しました。乳頭山直下の分岐の半円柱標に「中尾根コース← →田浦」とかかれていたので、こちらは田浦へ直接下る道なのかと思ってしまったのですが、「→田浦」は、主稜を通らないという意味ではなく、とにかく田浦に向かっている道という意味だったわけですね(^^;)。
 しばらくは海も見える明るい道ですが、その後植林の道となって鉄塔ピークを右から、次のピークを左からと巻道も多くなってきます。やがて、指導標により左尾根道が二子山方面と知る分岐があり、ここは巻かずに登って行くと鉄塔手前に158.9m三角点がありました。
 しばらく道也に尾根を辿りますが、やがてY字路。指導標が東逗子方面を示す右の道が本日の順路ですが、時間的に大丈夫そうなので左二子山方面へ入り、上ノ山まで往復する事にします。
 晴れ間も見えるのに小雪もちらつき出しましたが、やが左手、以前二子山へ登ったとき通った森戸川沿いからの道を合わせます。これで、森戸川流域外周の主稜(仙元−211mピーク−阿部倉山)に空白区間がなくなりました(^^)。その先の、アンテナ施設用と思われる車道を辿れば二子山上ノ山です。
 広い山頂には遠くから目立つアンテナ施設、その前に一等三角点があります。また、木製の低い展望台からは東面〜南面が見渡せ、乳頭山付近と大楠山の間に見える海の向こうの鋸山、富山方面の眺めが印象的です。
 元来た道を東逗子方面分岐まで戻りますが、イヤホンで聴いていた女子マラソン中継が佳境に入ったため、つい山頂から北へ下る車道を行き過ぎてしまい、見覚えのないベンチがあることに気づき、あわてて戻る一幕も(^^;)(12分ロス)。
 分岐から東逗子への道に入ると地味な園地を経て下って行き、あまり実感のないまま逗葉隧道の上を通過、住宅の北縁を通る尾根道となります。この辺は地形図から想像した通りの風景で、樹間に住宅群の奥には上ノ山が見えます。やがて道は尾根の北側を行きますが、メインルートは尾根から北へ離れて東逗子方面へ下っているはずなので、「行ける所まで尾根沿いに行く」という趣旨から、目的の尾根を逸れないように警戒しながら歩きます。


 住宅地の縁の尾根道より二子山上ノ山の北面。


 しかし、いつの間にか道は北向きになり、もう東逗子への下山路に入っている疑いが出てきました。そこで、メインルートを逸れて、左に見つけたヤブっぽい道を僅かに登り、尾根上に立つと目の前に小型の送電鉄塔を発見。送電線の走る向きなどから既に東逗子方面への支尾根上である現在地を確認出来ました。
 メインルートを戻りますと3分ほどで右手尾根側に「やまなみコース」と書かれた小さな指導標を発見(8分ロス)。示された細道を登って行くと、住宅地北縁の尾根道に復帰できました。この辺も道そのものはよく踏まれているものの、細い上、本日のコースの中では両側のササなどが最も深い所で、結構被ってたりしますので、虫などの出る季節には歩きたくない道です。
 そしてついに、目的の尾根の取り敢えずの先端ピークに着きました。ここには小規模なアンテナの他、二子山上ノ山のものと似た木製の展望台があって西面の眺めが開けます。頭上は雲に覆われていますが、西の方に晴れ間があり、海は光っています。すぐ眼下には車道を挟んで学校があり、その先はまた山林となっています。「取り敢えずの先端ピーク」と書いたのはこの先、平坦に近い宅地などの区間もありながらも、尾根は海の間際まで続いているからで、更に先を目指します。


 展望台より学校(右前)と目指す稜線(一部は住宅地)。


 右手から下り、車道を渡って学校前を左へ。門の表札に県立逗葉高等学校とあります。尾根上を均して建設されたと思われる逗葉高校の横(南)の道に入り、学校の裏山を目指しますが、民家に阻まれます。学校の敷地内、あるいは北側からは道があるのかも知れませんが、ここでは出来るだけ稜線から離れないように南側の住宅地の中を巻きました。
 やがて、逗葉高校の裏山を巻き終わると尾根上全体が台地状に均された住宅地(葉山桜山団地)となりますが、その向こうには次の山林ピークが見えますので、そこを目指します。住宅地の中を通り、山林への入口を見つけました。そこには、「長柄桜山古墳群(ふれあいロード)入口」の案内板があり、この先が山中の遊歩道であることを約束してくれます。もう時刻は16時を回っていますが、里に近いし、もし暗くなっても懐中電灯で歩けそうなので安心して入ります。


 長柄桜山古墳群(ふれあいロード)入口。


 まず登り着いたピークが1号墳。そこからの尾根道はいい感じの散歩道を辿ります。左に長柄交差点を見下ろした後、桜山トンネルの上より僅かに先の2号墳に到着。筆者には円頂丘にしか見えませんでしたが、帰宅後ネットで検索してみると、どちらも前方後円墳との事でした。
 2号墳からは右手へ下るのが新逗子への近道ですが、ここまで来たら南西方向、海の間際まで尾根を辿ろうと思い、左へ。少し下ると遊歩道は鞍部の手前で右へ尾根を外れてしまいます。尾根上にもヤブ道はありそうですが、もう夕刻ですから整備された道以外は避けたいところです。それで、左へ登り返す道の存在を願いつつ遊歩道を下りますが、期待も空しく、山麓の「野外活動センター」前へ下りきってしまいました(T_T)。
 最後の抵抗として、山の続きの方へ路地を辿ってみましたが、山裾の小社裏にも登山道はなく、谷沿いの鞍部方面は民家に塞がれているようですので諦めて引き返します(5分ロス)。その後、小雪のちらつく中、蘆花記念公園、富士見橋BSを通って新逗子駅に帰り着きました。

 海まで尾根を辿ることは出来ませんでしたが、形を保った尾根が途切れる逗葉高校前で終わらず、長柄桜山古墳群まで行けたのは上々の結果でした。道中5回もルート選択ミスがあり、相変わらずの方向音痴ぶりを露呈してしまいましたが、それらのルートファインディングを含め、顕著な尾根、植生、展望、古墳群といろいろ楽しめたコースでした(^^)。当初1日でお終いだったのを、前日、道を間違えたことで、電車賃は2倍かかりましたが(^^;)、2日間に亘って楽しめたので、結果的にはラッキーでした。



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