国分寺からニコタマ(多摩)



                 2005年8月10日(水)曇時々小雨後晴れ間

JR・国分寺1005…水源説明板1015…武蔵野公園入口1112…野川公園入口1124…
    (70)   10   (65)    57    (50)   12    (50)  43

1207大沢コミュニティーセンター食事往復1237…馬橋1314…1340神代台団地1350…
             (40)      37(30)  26     (30)  27

小田急線高架1417…仙川合流点1503…新二子橋1526…1547多摩川合流点1555…
    (25)  46   (15)  23  (20)  21      (10)  13

1608東急・二子玉川
       (15)

                 体力度A+ 神経度A+ (歩行合計約5時間30分)
◇5万図 八王子 東京西北部 東京西南部

 この日は個人的夏休みの最終日。このところ、「にわか雨の恐れ」の天気予報を自分への口実に、夜中まで飲み過ぎては午前中は寝たきり、起きてもぐうたらの毎日で、山歩きに行く体力も気力もなし。この日は「終日曇り」の予報で、山の方は霧っぽそうだしや雷も怖く、スーパーカブでの遠乗りにも適さない感じ。でも出掛けたい。ということで、平地を歩く事にしました。平地だと晴れていても遠望はあまり望めないし、曇りなら炎天下に比べて歩くのは楽ですし、市街地近くなら自動販売機やコンビニ等も容易に見つけられそうですから水も食料も携行する必要なし、エスケープも容易と言うことで、夏の曇りの日にお気楽に平地を歩くのも一興かと。
 拙サイトの「情報交換板」(掲示板)に「中央線から京王線まで野川を歩くのもいいですよ。」という情報があったので、それを拡張して「野川沿いに出来るだけ長く歩く。」事を目指しました。地図を開いてみると中央線の北側、国分寺駅の僅か西に無名の池を発見。水の流れを示す青線はそこから始まっていて、その池より上流には青線がないので、この池辺りから歩いて、東急・二子玉川の少し先、多摩川に合流している辺りまで歩けば目的は達せられるものと判断しました。
 靴は、軽さを優先して運動靴を使用。過去、一時、快速山行を目指し、山道も運動靴を使用したことがありましたが、やはり河原等の不整地では靴底がしっかりしていないと足が痛いので、その後、山歩きには軽量トレッキングシューズを使用しています。しかし、本日は殆ど不整地はなさそうなので、エネルギー消費に「荷物の数倍は効く」と言われる靴の重量を減らすことを重視しました。

 国分寺駅北口を出て西へ、やがて線路沿いの道となると程なく「野川の水源」説明板を発見。このすぐ北側の森の中に目指していた池があるはずですが、金属製のフェンスに阻まれて、立入禁止であることを突きつけられます。線路沿いの道のすぐ北から日立製作所中央研究所の敷地のようです。それで、地図に「○○池」等の注記がなかったわけですね。足下のせせらぎを聞きながらフェンスの穴を覗くと、何とか細い流れを確認することは出来ました。池を見るのは断念(ToT)。下流方向も線路の下でトレース不能。
 少し戻って線路を渡り商店街を南下。やがて住宅地の路地に入り下って行くと小さな橋と流れに到達します。本日の道しるべ役、野川とのご対面ですが、この辺は川幅が3m程(流れの幅は1m以下)で宅地が岸まで迫っていて、川に沿う道はありませんので、下流方向へ行けそうな道を拾って行きます。川に絡んで行く事に固執すると左右に行ったり来たりを繰り返してやたらと距離が増えてしまいそうなので、川が見えなくても構わず、しばらくは左岸を行きました。この辺は、木賃からマンションまで様々なアパートが建っていて、一戸建て住宅より多いくらいでした。霧雨が降っていますが、傘を開く程ではなく、むしろ涼しくていい感じ(^^;)。
 やがて左手(北側)の台地の斜面の下縁を行き、東京経済大の裏手を過ぎると、川幅も広くなり、川沿いの歩道も現れます。この辺の遊歩道には丸石で舗装してある部分があり、濡れているとアスファルトやコンクリ−トでは完璧なフリクションを発揮していた運動靴のゴム底もつるつる滑るのには驚きました。
 ここ以降、車道に併設された歩道だったり、遊歩道だったり、サイクリング道路だったり、殆どの区間、川のすぐ横を行く事が出来ました。
 やがて、ラーメン屋を発見。早速寄って行こうと思った(^^;)ら、開店時刻が11時で、あと10分以上あるので断念。まだ序盤ですから、そうそう時間ロスは出来ません。


 野川は小学校の下へ…。


 その後も住宅地の中、左岸を行くと、小学校に突き当たり、川はその下にもぐって行ってしまいます。仕方なく、右岸へ渡って学校右側の迂回路を行くと、並行する堀には「昔の野川」の表示がありました。程なく突き当たってすぐ右の広めの車道を数10m行くと、野川沿いの道に復することが出来ました。そのまま右岸を行きます。


 野川公園。


 やがて、住宅が視界から消え、広い野原が目に飛び込んできます。山に来たような錯覚が嬉しい感じ(^^)。武蔵野公園でした。東八道路から見る府中運転試験場の裏手に当たるところです。公園内を進むと木が増えてきて、野球場を右手に見た先で西武線の高架をくぐると、今度は野川公園。ここは試験場の東で東八道路に面していますのでそちら側から入った記憶はあります。(後から地図を見ると野川公園は東八道路の南側まで広がっているようです。)公園管理所の辺りで右岸の道はお終いになったので、左岸へ移りました。
 公園を出て、右岸に移り緑の多い住宅街を行きます。流れの幅も広がって、淀みには水鳥や大きめの魚(コイ?)が見られる場所もあります。しばらく行くと右側一段低い土地にテニスコートが見え、そこは説明板により「野川大沢調節池」であることが判りました。テニスコートの向こうにはサッカーや野球のグラウンドもあり、増水時には溜池となるようです。
 そろそろ昼食の時刻ですが、その先、やや広めの車道の対面には「コンビニまで→30m」の看板があったので、少し右手に逸れて、交差点を左折する(川の流れる方向へ曲がる)と予告通りコンビニがありましたが、バス道りを挟んだ右手には「お食事処」の旗がはためいていました。それに惹かれ、道を渡り、ハコモノ「大沢コミュニティーセンター」内の食堂に入りました。「ランチ」(¥600)を注文しましたが、なかなか出てこなかったので「やはり、コンビニ弁当にすべきだったか?。」と少々焦りましたが、15分ほどしてようやく出てきた串カツは揚げたてで美味かったです(^^)。メインルートから片道1〜2分の往復も含めて30分ほど費やしましたが、昼食時の大休止としては妥当な範囲内でした。
 メインルートに戻って先を目指します。右手に調布地盤沈下観測所を見た後、馬橋でR20を横切りその先で京王線をくぐります。この辺では距離もだいぶ歩いてきましたし、陽も射し、気温も上がり、バテも感じ、その先、左カーブだったのでインコースを狙って(^^;)左岸に移りました。野川は多摩川へ左側から合流するので、最終的には左岸を行かなければならないとは思っていたのですが、結局そこからは最後までずっと左岸を行きました。
 やがて団地群の中を通るようになります。左手、神代団地のグラウンドの奥の商店が囲む広場へ入り、自販機で緑茶のPETボトルを買い、ベンチで一休み。


 神代団地辺りの流れ。


 その先、右手対岸に長大な壁が目立ちます。何かと思い、地図を見ると小田急線から引き込み線が入っており、鉄道関係の施設のようです。実際、小田急線の高架をくぐるとき、線路が分岐して入って行くのを確認することが出来ました。(帰宅後、ネットで調べてみると「喜多見車両基地」でした。)
 更に下って行きます。流れの幅も、初めの頃よりかなり広がっていますが、川面に水がはねているのを発見。すぐ先の橋から川面を見ると、50cmはあろうかと思える魚(コイ?)がうようよ。そこまでは想定の範囲内(?)ですが、驚いたのは30cmくらいありそうなカメも、うようよいたことです。こんな大きな野生のカメを見たのは初めてかも。


 巨大なカメが、うようよ。


 その先、世田谷通は車の交通量も多く、すぐには横断禁止のため、300mくらい左へ行った信号の所を横断しますが、この辺、世田谷通は野川と並行しているので、渡って直進すればすぐに川べりの歩道に突き当たり、距離的ロスは僅かです。次の次くらいの多摩堤通も同様に左へ大きく迂回して横断後すぐに川べりに復します。
 その後、川べりの歩道は多摩堤道に合流して、その歩道となってしまいます。更にしばらく行くと、左側から仙川が合流します。多摩川に合流するまで、野川に合流する明瞭な河川はこれが最初で最後でした。


 仙川合流点。


 更に進むと、前方には高島屋らしきビルなどニコタマの街が迫りますが、ここで異変のうずに飲み込まれてしまいました。何と、野川を右へ曲げて、早く多摩川に合流させる工事中らしいのです。いやおうなしに道也に川から左へ離れて行かされます。その間にはさまる自動車教習所は野川の元の流れなのじゃないかと思いました。この辺、歩道もなくなり、大型車も含んだ交通量も多く、ビビりまくり。左側にも歩道はないものの、路側帯を示すラインはあるようなので、仕方なく、車の間を縫って横断。
 川が見えないまま進む道は、「右手でもう多摩川に合流してしまっているのでは?。」という不安を煽ります。そうであったとしても、合流点は見なければなりません。前方の巨大な橋(地図で調べると新二子橋)に登って確かめるしかありません。この橋へは、歩道用の階段がないので、焦る気持ちの中、大きく左へ迂回して折り返しに車道のスロープを登って来るしかありませんでした。
 さて、橋の上に登り着いて、上流を方面を覗き込んでみると、河川敷は一体化しているものの、野川の流れは完全に独立していました。まだ、ショートカット化はされていないようです。橋から下って、ビル群の中の路地を少し左から回り込むと、河川敷内の土の小径に降り立つ事が出来ました。
 少し先で、二子玉川駅の鉄橋をくぐって行きます。昼食後から、相変わらず日が射して、もう汗だくだくです。右手すぐは野川の流れ、その奥に多摩川の流れを見ながら進みます。5万図等では、合流点は二子玉川の鉄橋とその下流の多摩川橋(第三京浜)の中間点付近ですが、本日は地図の基となった空中写真撮影時より水量が少ないためか、あるいは河川敷内の堆積物地形の経時的な変化か、2箇所ほど多摩川にくっつきそうな地点を経て、多摩川橋寄りまで2/3近く行ってようやく真横に合流点を確認することが出来ました。


 多摩川合流点。


 二子玉川への帰りは土手の上を行きましたが、こちらも暑さは変わりません。駅の入口へ、鉄橋をくぐって右へ辿る100m程もヤケに長く感じました。

 特別にどうこうという見せ場はありませんでしたが、今、思い返せばやはり、貴重な想い出となる道でした。川べりの道は、ほとんど市街地付近を通っている割に、ずっと郊外を行っているような気分でした。時間的には、野川公園や深大寺など寄り道しても大丈夫そうな歩程でしたのでもっと多様な楽しみ方もあったとは思います。
 尚、本日の筆者は、たまたま車道を横断した近くとか、見た目で良さそうだとかで選んで、右岸を行ったり左岸を行ったりしましたが、大部分は両岸に道はありましたので、どちらを行くかにそれほど必然性はなかったと思います。



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