2006年11月3日(金)晴 (板橋区の自宅よりバイクで)舗装道路最高点1236…1237八溝山1253… (1010) 1 (△1022) 1 1254舗装道路最高点(バイクで帰宅) 体力度A 神経度A (歩行合計約0時間05分) (バイクの運転込みでは 体力度A+ 神経度B) ◇5万図 塙(はなわ)この3連休は金・日と晴れの予報。スーパーカブ90登山第5弾は、八溝(やみぞ)山系の主峰、栃木・福島・茨城の三県にまたがる八溝山です。八溝山(1022)は広域のガイドブックにもよく紹介されている山ですが、東京からの日帰り圏としてはかなり距離があるうえ、JR・水郡線、大子(だいご)−蛇穴(じゃけつ)間のバスとも便数が少なく、公共交通機関利用ですと早朝出発でも山頂に立てるのは14時近くになりそうで、帰りに水戸から「スーパーひたち」を使わないと帰宅も深夜になりそうです。しかも、歩程の半分程は車道歩きで、時間短縮のため往きにタクシーを使うなら歩道の入口まで行けますが、7千円もの出費増。それに、付近山頂まで舗装道完備。 となれば、カブ90登山しかない(^^;)。カブ乗りにますますハマり込んでいる現状、そろそろカブ登山は寒さできつい季節ですが、防寒手袋やオーバーズボンを用意して、路面凍結期前まで続けそうです(^^;)。更に今回、筆者未体験のロングカブツーリングになりますが、3連休の初日となれば、それも一興かと。 八溝山へは地図で見た感じ、最短の行程を選べばR6(常磐線沿い)よりR4(東北線沿い)利用の方が近そうなので往路はこちらを採りました。ただし、R4に入る前、出た後も出来るだけ北北東方向になるように的確に道を選ばないと距離をロスします。それなのに現実は…。 環8から新荒川大橋を渡るはずが、見逃してしまい道也になんと南下、結局鹿浜橋から舎人、草加とジグザグに辿ってやっとR4に。かなりのロスですがこれは序の口でした。 宇都宮の先までは道也にR4を行けばよく、標識に導かれて右車線を選ぶと自然にR4のバイパスに入っていました。こちらは交差点が少なく、殆ど常に60km/h超でないと交通の流れに乗れません。それ自体は旧道より速度が上がりますのでいいのですが、大型車や暴走車(法定+10を遙かに超えたり、安全な車間距離より遙かに少ない20m程度を開けると追い越して割り込んで来る車)が多くてビビります。 そのうち、前回給油後の走行距離が180kmを超えました。セルフのガソリンスタンドを発見。しかし、セルフは未経験でシステムが解らないので見送り、近くに次のスタンドが現れなければ適当な交差点で左折して探そうかと思いました。前回、キャップまで余裕ある入れ方だったので、200km超えは無理かも知れないとは思ってはいましたが、もう少し行けると思っていました。ところが、すぐにはスタンドはおろか交差点もなし、そして新利根川橋を渡りきらない所、前回給油から183kmでジ・エンド(ToT)。 ビビりながらカブを押して、次の立体交差の側道を下りR354へ降り立ちます。そこから左右どちらを見渡しても視界にスタンドの看板は目に入らず。何となく、古河方面(旧R4方面)へ。幸いガス欠から2km程カブを押した所にスタンドが営業中で、給油することが出来ました。 この時、ガス欠から目一杯入れて貰ったのに3.85Lしか入りませんでした。公称のタンク容量4Lに安全係数が見込まれていないとはムカ付きました。例えば、18Lの灯油タンクに18L入れてもキャップまでかなり余裕がありますし。 ガス欠で30分はロスしましたが、すぐ近くに「山田うどん」があったので、天ぷらそばを摂食。ガソリンが入っても来た道を戻るのは気が乗らないし、もう少しのんぴり走りたいのでそのまま古河方面へ進み、旧R4を辿りました。宇都宮の先で右手からバイパスが合流、更に鬼怒川を渡った先で、首尾良く〈10〉に入ることが出来ました。 当初の計画では無名の道でも何でも地図上で北北東の向きに近い道を拾って行くつもりでしたが、実践的にはそれは困難と悟り、多少遠回りでも番号標識のある国道や主要地方道を通ることに方針変更。 その先、烏山付近からR461に入りました。しかし、その先で八溝大橋に入る右折箇所を見逃してしまい、先の交差点を右折、すぐの「道の駅 ばとう」でトイレ休憩。この地点を通ること自体6km程のロスですが、更にその先でR293を鷲子山分岐まで行ってしまい馬頭に戻るまで往復12kmくらいロス。やっと〈52〉からR461に入りましたが、次の分岐点「須佐木」の地名標識がなかなか現れません。今までの錯誤で疑心暗鬼になって、国道上なのにGPSで現在地を確認する始末(^^;)。須佐木はすぐ先で、〈321〉はすんなり見つかりました。 この辺では、周りの田園風景が好もしくて、道も穏やかで走っていて楽しいところです。秋なのに、陽光を浴びた草木の緑色が鮮やかで、そこに黄葉、さらに僅かな紅葉も混じり、印象派絵画を彩度UPしたような眺めです。やがて、景色が山間部の趣になり、道も蛇行し始めます。道も林道風になり最後に右へ大子方面への峠道を分けると初めて「↑八溝山 10km」の標識が出現。やっとここまで到達した喜びは隠せません。 ここからはジグザグな登りが続きますが、舗装された路面の状態は悪くありません。ノロノロと登って行き、山頂間近の駐車場の手前で標識に導かれて左折すれば0.5km程で車道の終点(舗装道路最高点)です。ここは広くなっているので常に数台は駐車している感じです。自宅からここまで、何と7時間強を要しました。 車道の終点は駐車スペースあり。カブを置き遊歩道を登りますが、神社を経てすぐ山頂三角点(1021.8m)に到達します。ここからは、展望が開けないので、その西側すぐにある悪名高き有料展望台(100円)に登りました。ここは大子町営で「料金は維持管理」に充てるとの表示がありましたが、この日は休日で人の出入りはそこそこ頻繁なものの、料金徴収員らしき人が2人いましたから、どう計算しても無料開放して他の仕事と兼任の職員が点検を兼ねて朝夕の開け閉めに来る方が町の持ち出しは少なそうで、職員の雇用確保が目的としか思えません。 山頂展望台より山頂三角点を見下ろす。 山頂展望台からの眺めは幾重もの山並み。展望台の上層からは360度の景色が広がり、足下に山頂三角点も見下ろせます。この時はモヤっていて円形展望図にある遠くの山は全く見えませんが、幾重にも重なる山並みは神々しい眺めです。常に数組の観光客やハイカーで賑わっていて、おにぎりなど出している人もいましたが、筆者はここまで道中、弁当はおろかお茶さえも仕入れて来なかったので、こんな時用にザックに常備してあるバランス栄養食(1箱4本入りで400kcal、2本づつ包装)を2本食べました。らくわんのような歯ごたえですが、クッキーのような、フルーツケーキのような味で、結構好きです。 復路は常磐線沿いのルートを選択しました。東北線沿いルートより距離がありそうで、夕方の渋滞も予想されますが、往路より3時間くらい余分に掛かったとしても日付の変わらない内には帰宅できそうですから。 八溝林道を下って行くと登りの時最後に分岐した大子方面への道〈28〉に突き当たりました。これを少し下れば蛇穴BTを通過します。 下り着いた八溝林道入口。大子へ下り着けば道も平坦になり、R118に並行する久慈川の流れも広く緩やかです。袋田付近では、なぜか反対車線が渋滞。午後から観光地へ向かう人が多いのは不思議です。この辺からは男体山周辺の魅惑的な山稜も目に入りますが、こちら側は50〜60km/hで巡航していて、よそ見は事故の元なので前を見て走ります。 那珂市付近で前回給油から200kmを超えたので、本日2度目の給油。水戸市街手前で偕楽園方面へ右折、この先も標識に従って迷うことなく〈50〉からR6に入ることが出来ました。 R6は、土浦、取手、柏など主要都市の駅近くでは渋滞するものの、それ以外では概ね順調に流れ、青戸で環7に入り、R17を経て自宅まで往路とほぼ同じ7時間強で到達出来ました。 カブの走行距離は記録していませんでしたが、走ってみた感じとしては国道や主要地方道利用では、道間違いのロスがなかったとしても、東北線沿いのルートに比べて常磐線沿いのルートの方が長いとは感じませんでした。また、往き(目的地:八溝山)より帰り(目的地:東京)の方が標識に欲しい地名が多く載っている事を差し引いても、東北線沿いのルートに比べて常磐線沿いのルートの方が分岐が少なく、一本道と言っていいくらい経由地の選定が容易なので、結果論としては、往路には常磐線沿いのルートを選択するのが正解だったようです。 スーパーカブ90は、高速道などの自動車専用道は通れないものの、雨天・荒天時でなければ400km/日以上のロングツーリングでも給油時期さえ誤らなければ十分実用的、と言うか、高性能な移動手段であることを確信しました。 八溝山は山頂展望台からの展望だけでは、余程の視程に恵まれない限り、東京から遠路はるばる訪れた割割には満足度はイマイチでしょう。しかし、広域のガイドブックにも掲載され、一部、霊峰とまで呼ばれる程の歴史と信仰の山ですから、ちゃんと歩いて登れば、展望抜きでも訪れる文化的価値はあるのでしょう。 それは別として、筆者的には水郡線沿いの田園風景にはいつ見ても癒されますから、総合的にはどんな登り方でも東京から行って損はないかも。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |