二ノ宮山(比企)



                       2013年5月4日(土)晴一時曇
 
東武線・森林公園1248…興長禅寺1330…宮前小入口1411…1451慶徳寺(藪道往復)1505
      (40)     42  (60)    41     (50)    40     (70)

…1539二ノ宮山1555…1632花見台公園1640…1743武蔵嵐山
34    (△132)    37       (60)    63       (55)


                  体力度A+ 神経度B- (歩行合計約4時間30分)
◇5万図 熊谷
□筆者参考文献 「東京近郊里山ハイキング」(2004 新ハイキング社) 


 二ノ宮山は、外秩父のそのまた外にあるミニ独立峰。麓からの比高は80m程ですが、周りの丘陵はそれよりかなり低く、山頂には高さ21mの展望塔があるので眺めは抜群です。たくさんの山を眺めると言う意味では奥深い山地内の絶頂より平野側にあるちょっとした高所の方が有利かも知れません。

 今回、森林公園駅→二ノ宮山→武蔵嵐山駅というコースで、大部分が里道歩きなので、二ノ宮山目的だけなら地図を見ながら適当に道を拾っていけばいいのですが、興趣を盛るために、参考書に示された地点(森林公園駅→興長禅寺→宮前小学校→慶徳寺→二ノ宮山→花見台公園→武蔵嵐山駅)を辿る事にしました。
 森林公園駅は跨線橋上に改札口があるような駅舎となっており、北口・南口とも立派なロータリーを備えていますがどちらにも商店等は殆どありません。駅に降り立ったのが昼飯時の今回、取り敢えず目的地方面とは逆の南口近くのコンビニで弁当を購入し、北口に渡り返してロータリー近傍の擬木(コンクリ)の椅子にて昼食後出発。
 駅前の広い道を左へ進みます。畑や民家の道路寄りには様々な花が植えられており、目を楽しませてくれます。最初の信号交差点を右折して踏切から来る道に入ります。この辺りから、のどかな田園風景が広がり、外秩父の山々も望めます。川を渡って突き当たり信号丁字路(正面の小径を含めれば十字路)を左折して山裾を行けば「五厘沼窯跡」を示す標識があり右へ入ります。すぐに右手に五厘沼を見て緩やかな峠を越し左手墓地の先を左折すればすぐに興長禅寺前。
 ここから先、低い丘を乗っ越して次の通過予定地・宮前小学校を目指しますが五万図に道はなく、参考書の記述や案内図に示された道と現地の様子が異なるので非常に分かり難い。幸いにも頭上に五万図上で宮川小方向へ行っている送電線が通っているのでいい目印になります。その先に参考書によれば寺の150m先、滑川町の石柱のあるところから左折して藪道を行くのですが、それより僅か手前に明瞭な左折路がありました。この道は先でどっちへ行っているのか解らないのでパス。帰宅後電子国土地図で確認したところではここを行くのが正解だったようです。次に、参考書の道を発見しましたが藪がひどく、虫も飛んでいるこの季節、とても突っ込んでいく気分になれませんのでパス。その次の左折路を行ったら藪は少しあるものの、丘を乗っ越す事が出来ましたが、宮川小へ通じる車道との間は農地。100m以上ありそうで、ここを突っ切るのは地元の人に見咎められそうなので断念。引き返して結局は元の道を直進。と言っても、この道は右へカーブしており、宮川小へ通じる車道へは左折を繰り返してコの字型に大きく迂回するハメになりました。
 宮川小の南を東西に走る道に出て西進。正面に遙か先に目立つ3基の建造物は後に水道タンクと解ります。宮前小は一段上にあるので、入口は坂道になっています。それをやり過ごしての先右カーブの所から左へ分岐する道を行きます。
 右手に幼稚園、その後左手に先ほど遠望した水道タンクを見送った先、右折し北上。この道を少し行けば、左手に霊園が見え、平行して北上する広い道に移る事が出来ます。そこを行けば左へ慶徳寺を示す看板があり、少し手前の道から左折して少し登れば慶徳寺です。


 慶徳寺四天王門。


 四天王門をくぐり、左手石段を登れば薬師堂。ここから左下(南側)の車道を西方へ行くのが二ノ宮山へのルートですが、参考書に「そのまま細い山道を歩いた方が静かで良い」とあり、藪道を辿った先で車道に合流する事を奨めています。そこで、目の前の未舗装道を辿ると造成中の広い場所の後、小径となりました。この道は北向きで道成に行くとルートから遠ざかってしまいますので左分岐を発見したらそちらへ入りました。しかし、だんだん藪がひどくなりこの季節は通行困難(参考書の描写は冬季のもの)で、今日はそれ以前の道で「ヘビに注意」「イノシシに注意」の立て札も見かけてましたのでビビって転進(退却)。薬師堂の前からすぐ下の車道を経てメインルートの車道に合流。「おおむらさきG.C.」の入り口を通過すればやがて左手に池、正面が二ノ宮山となります。
 突き当たって僅か左に登山道を発見。入り口の立て札に二ノ宮山の文字はなく「管理事務所→」だけですが、他になさそうなのでここを登れば美林の中8分ほどで二ノ宮山の山頂です。


二ノ宮山山頂。


 歩き始めからここまで3時間近く、丹沢大倉尾根のような鉄砲登りなら標高差1200mくらい稼げそうな時間が掛かってしまいました(^^;。展望塔に登れば360度の大パノラマが広がります。この日は視界が悪く、近くの笠山すら煙って見え、御荷鉾山などはカメラの自動焦点が定まらないくらい薄くしか見えませんが、この季節で、風もない穏やかな日ですから覚悟は出来ていました。
 下りは西麓の花見台公園を目指します。展望塔の裏手(北側)がトイレになっていてその前から下って行くと道は西向きになって安堵。しかしその後やっちゃいました。参考書に「途中、右へ下る道が2、3箇所あるがそのまま尾根伝いに下る」とあったにも拘わらず、次の分岐で「沼」の文字のある指導標につられて(北向きは一時的なものだろうと判断して)右折してしまったのです。花見台公園方面には途中に沼があるという頭がありました。しかし、こちらは北面にある別の沼でした。車道に出て、左回りに花見台公園へは1.5q程余分に歩くハメとなりました。


北面の車道より二ノ宮を振り返る。


 花見台公園の調整池の前で最後の一休み。武蔵嵐山駅へはここから1時間強です。花見台工業団地の広い道を行き、武州ガス工場のところで左折。ここは地図をぱっと見した感じでは直進風なので要注意。関越道をくぐり左折して道成に行けば森林公園駅周辺とは大違いの市街地となり、武蔵嵐山駅に着きました。

 このコースも里山ハイクの常として、道の分岐が多く、開発による変貌も激しいので、ルートファインディングは意外に高難度で、慶徳寺付近での藪道往復を除いても、参考書のコピーを読み返したり地図を見たり付近を偵察したりと小刻みな動作が多く、参考書で3時間半目安のコースを4時間半掛かってしまいました。これは、今までのハイキング人生で予定時間超過割合のトップクラス(^^;。あと、この地域は池沼が非常に多いのが印象に残りました。当たり前の事ですが、このコースの白眉、二ノ宮山展望塔の眺望を求めるなら冬季以外は雨後の強風時を狙うしかなさそうです。



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