2015年 4月 2日(木)曇後晴 西武線・吾野858…932前坂937…943発破看板付近951…1028三角点1038 (180) 34 (440) 06 (460) 37 (△522) …1051高反山1056(東側往復)1108…六ツ石ノ頭1122…1203駐車場1219 13 (・532) 14 (540) 41 (600) …1227子の権現奥の院1233…里道出合1315…1342西武線・西吾野 08 (640) 42 (310) 27 (240) 体力度B- 神経度B (歩行合計約4時間10分) ◇5万図 秩父奥武蔵は近場なこともあり、あまり有名でないルートも歩いていますが、大高山の少し西〜子の権現は未踏でした。伊豆ヶ岳〜天覧山の尾根でガイドブックに記述を見かけないのが久須美坂〜多峰主山間(1995年11月踏破済)と今回の区間ですが、五万図を見るとこちらは如何にも採石場の縁と思われる崖記号が尾根を若干浸食して描かれていたので遠慮していたのです。しかし、ネットで検索すると結構歩かれているようなので、多少迂回させられることも覚悟の上で出かけました。 吾野駅前の広場から「吾野湧水」の標識に導かれて線路をくぐるとすぐ左、湧水の手前に大高山を示す標識があり、それに従って山道に入ります。驚くような急登ではないのですが、植林の中の道はぐいぐい高度を稼がせてくれ、駅があっという間に遙か眼下の眺めとなります。やがて登りが緩んで回りを見ると、植林は間伐や下草狩り等、非常に良く手入れされていて、近くの谷とかの地形が樹間を通しても割と明瞭に見えます。そして、しばらく行けば意外にあっけなく主尾根上の峠に着くことが出来ました。峠には「前坂」と書かれた標注があり、以前、天覚山〜大高山を歩いたときは今登って来た道を下ったはずです。ここからが未踏区間で、大高山とは逆方向、標識が「スルギ子の山」を指す方へ登って行きます。 尾根道を辿ると「ハイキングコース」という表示があるにもかかわらず、そのすぐ先に「発破実施注意」の看板があり、「発破時間 10時頃 12時頃、15時頃」「発破3分前にサイレンを鳴らしますから絶対にこの地点より接近しないでください。」との事でした。もうすぐ10時なのでさっさと通過しなければなりません。採石場は尾根の右(北)側のはずですが、前に続くの道はそこから若干左(南)側へ巻いて行くのでそれを進みますと、急に藪っぽくなり、尾根上に出ると殆ど道ではなくなりました。戻り気味にさっきの看板との間の460m圏ピークに登ってみましたが、道も指導標もありません。このまま藪尾根を強行突破すれば発破時間に採石場突入という事態も考えられましたので退却。そうしたら、看板より更に少し戻ったところで南側への明瞭な巻き道を発見。 この道は結構下って行くのでその時は「どれほど迂回させられるのか」と不安に思いました。しかし、数分で降り着いた車道を更に数分行くと採石場の上縁沿いとなり大喜び。この区間、尾根道が普通にピークを巻く程度の迂回で済みました^^)。本日、実際に発破作業していたのは尾根北側かなり下方でしたが、発破看板のおかげて藪漕ぎ強行突破を早めに断念出来たのは幸いでした^^;)。 採石場上縁より奥武蔵高原(グリーンライン)方面。採石場上縁の外れに小さな祠があってそこから車道と分かれて再び小径に入れます。この辺りは杉の植林帯が大部分なのですが、その先、雑木の痩せ尾根となって大喜び。その矢先、足がかりのはっきりしない数mの急登が現れてビビりました。右側は見た目60度以上の絶壁、左側も40度くらいはありそうな急斜面で巻道が見あたらないので、やはり直登するのが本線に間違いありません。掴まれそうな位置に立木も殆どないので、今日は使わないと思っていた皮軍手を着用し、四肢動員で木の根にすがって登りました。上部に「スリップ注意」の掲示がありましたが、下りだったらロープが欲しいような所です。 痩せ尾根の急登。522.0m三角点ピークでは標石に腰掛けてコースタイムを記録。さっきの藪漕ぎでボールペンを紛失してしまったので、デジカメ撮影時のタイムスタンプを利用、画像から同定困難な場所では仕方なく携帯電話のメモ帳機能で記録。筆者の場合、携帯電話は緊急連絡用で、メール機能も使っていないので文字を打つのに随分と時間がかかり、2〜3項目打ち終わったら10分近く経過していました^^;)。 その先、樹間に子の権現ピークらしき山が見えた後、再び尾根道は植林帯となり、登り着いたピークに「高反山」の標識がありました。小休止の後地図を確認せずそのまま進み、方向が変だと言うことに気がついて引き返しました。誤って標高差30mも下ってしまった所を登り返すのは精神的にも余計にバテる感じです。地図を見ると高反山は縦走ルートを外れているピークなのが判り、本線復帰へは山頂より更に少し引き返しました。 その後植林の中、特記すべきものがないような道が続き、「六ツ石ノ頭」標識ピークを過ぎた頃は頭の中は弁当の事ばかりでもう惰性で歩いていました。この日、朝食が早朝だったので昼食は11時前後が適当だったのです。しかし、コースタイムの記録上、目印とならないような場所で大休止したくないし、腰掛けるものがあったり明るく開けた場所が好ましいし。で、結局実現したのは正午を少し回って子の権現手前の駐車場でした。尚、途中、「するぎ」と書かれた標注のある分岐点のすぐ先の536m標高点ピーク(久々戸山)は北面を巻いてしまったようです。 ようやく登り着いた明るく開けた場所である駐車場の縁石に腰掛けて、待望の弁当タイム。この駐車場、帰宅後、位置確認のためYahooや地理院の空中写真を見ると、一辺30mもある四角錐型の屋根が写っています。ネット記事によれば昨年(2014)の大雪で潰れて撤去されたとの事でした。 駐車場。子の権現の入口は駐車場のすぐ先にあり、境内を通り、本堂の前を右折→右折で折り返すように登って行くと奥の院(最高点)で、東側少し下に「東京スカイツリー眺望処」と表示された鋼板デッキがありましたが、本日は、都心はおろか、採石場のちょっと先の山が完全に霞んでいます。 本堂横より奥の院を見上げる。入口前まで戻り、左の小径を下って車道(先ほどの駐車場へ続く道)に出ます。吾野方面への小径を見送り、少し左にある西吾野方面への小径に入りました。谷沿いの道となってしばらく下ると、左岸に10軒くらい民家がある里道(車道)となり、更に15分ほどでR299に出ました。国道沿いの歩道を10分ほど行ってから右折して3分くらいで西吾野駅へ。 駅前まで来たときホームの「間もなく2番線に列車到着」のアナウンスが聞こえて来ました。駅舎が手前ですから、2番線は奥で、この辺りは単線区間ですが、駅の複線部分が複線区間と同じく左側通行なら上り飯能方面行きのはず。あわてて、猛ダッシュでホームへ。ホーム上の表示で2番線はが確かに上り飯能方面行きであることを確認出来ました。ところが、入ってきた列車は下り西武秩父行きではあ〜りませんか!。その停車中に上り池袋行き特急列車が1番線を通過して行きました。そう言えば、今朝、吾野駅で秩父行きを降りた時も、池袋行き上り特急が右側通行で下り側を通過して行ったような記憶も。 もしかして、減速を抑えるために上り下りに関係なく、通過列車をカーブの緩い方を通過させているのではないかと思い、帰宅後地理院電子国土の空中写真を見ました。確かに西吾野駅では下り側の方がカーブが緩く見えます。しかし、吾野駅では下り側の方がきつく見えました。(もしかしたらポイント付近のカーブが空中写真では判らないくらいミクロ的に上り側の方がきついのか?。) 西武秩父行きが去った後、飯能方面行きはいつ来るんだろうと思いましたが天井下に列車情報の表示装置はなく、ホーム内を探しましたが時刻表もありませんでした。駅舎まで行ってみましたが改札の内側では時刻表を発見できませんでした。駅舎とホームの間には踏切があるので、万一その遮断により上り列車に乗り損ねたらいやなので早々にホームに戻りました。 実際に乗ることが出来た上り飯能行き列車は22分待ちでした。この時間帯、1時に2本くらいなので15分以上待ったのは不運だったと言うことになります。 今回、当該尾根の未踏区間を解消するのが目標で、コース自体は展望のない地味な植林帯と予想され、如何に出来るだけ迂回せずに尾根沿いに歩くかと言うのが主眼点でしたが、実際に行ってみると殆ど全区間尾根通しに道が通っており、雑木の痩せ尾根もあったり、樹間に多少の展望もあったりして結構面白いコースでした。健脚の人なら飯能駅〜天覧山〜伊豆ヶ岳〜正丸駅を日帰りで一気に歩くことも可能かと思われますが、逆コースの場合念のため20mくらいのロープを持参した方が安心だと思います。 筆者は昔、訳も分からず登山用品店で比較的高価なナイロンロープ(φ9mm 20m)を買ってしまいましたが、ホームセンター等で安価に入手出来るトラロープをお勧めします。ハイキングコースの急坂に設置されている固定ロープの多くはトラロープですから強度的には問題ないはずです。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |