鍋割山稜(丹沢)



                     2015年10月 9日(金)快晴後曇

(小田急線・渋沢よりバス)大倉BT839…1019駒止茶屋上1014…1208塔ノ岳1238
                      (290)   90         (900)   114  (△1491)

…1350鍋割山1400…1444後沢乗越1454…1645大倉BT(バスで小田急線・渋沢へ)
71  (△1272)    44      (805)   111     (290)


                体力度B 神経度A (歩行合計約7時間25分)

◇5万図 秦野

 今、もう、行って来てから2日だというのに、ふくらはぎの筋肉痛で普段通りには歩けません。今回の挑戦、何とか完遂しましたが、やはりかなり負荷が高かったようです。
 夏が急に終わり、秋雨もほぼ抜けて、そろそろ山行の適期。しかし、まだ藪山を這いつくばる季節ではない。と言うことで、今回は久々に近場の割にスケールの大きい登りに挑戦する事にしました。大倉尾根、大倉BTから塔ノ岳まで単純標高差でも1200m(累積なら1240mくらい)あります。奥多摩だと奥地の鷹巣山あたりまで行かないとない標高差で、東京近郊日帰りハイカーにとっては本格的な登りです。筆者的には1999年10月、丹沢表尾根逆コースで同じ大倉尾根を登って以来、標高差1200mの登りはありません。
 大倉尾根のように効率的に高度を稼げる道だと標準的には15分/100mくらいのペースなので、大倉BT→塔ノ岳の標準コースタイムは3時間と設定するところです。(所有しているガイドブックのうち記載されている5種の標準タイムの平均は3時間07分。)しかし、今回は体力が衰えていますし、最近経験してないきつさが予想されますので完歩第一と考え、時間には拘らない事にしました。
 ポピュラーなコースなので本報告ではコースガイド的な内容は軽視します。



 渋沢駅付近より塔ノ岳方面。


 渋沢駅でまずは南口に降りて「ファミリーマート」で弁当を2個ゲットした後、北口で大倉行バスに乗車。平日なのに大倉BTでは十数人の登山客が下車しました。ベンチで早速弁当1個喫食。
 はじめの舗装道歩きで早くもだるさを感じましたが、山道に入り、尾根上に乗る頃には調子が出て来ました。ハアハアしない程度のペースで登って行くと時々他の登山者に追い越されますが焦りません。しかし、やがて本当のバテが始まり駒止茶屋僅か先のテーブルに腰掛けて小休止。標高差600mを1時間30分なのでここまでは標準的ペースです。
 しかし、この先バテた状態でペースダウンし、塔ノ岳山頂まで3時間29分も掛かってしまいました。後半だけで24分オーバー。因みに、前回1999年のときは2時間43分でしたから、かなりの衰えです。T_T)


 塔ノ岳山頂より丹沢主稜方面。


 花立山荘辺りから上は、展望が広がり、山頂からの主稜の眺めは最近行った山と比べると高山的な感じがします。大げさに言えば異世界に来た感じ。この感覚は近年味わったことがなく、やはり、苦労して登った甲斐はありました。ただし、残念ながら視界は、海岸線がやっと確認できる程度にモヤってました。塔ノ岳山で2個目の弁当喫食。
 分岐点の金冷シまで戻って鍋割山稜に入ります。この道は広葉樹の美林の中を行く遊歩道と言う感じです。過去、3回は通っている道ですが、印象的な記憶が全くありません。昔の筆者は、展望や、急な岩場のスリルには関心があっても展望の乏しい道で美林を愛でる感性はあまりなかったのです。全体的に下り基調でアップダウンも小さな道ですが、塔ノ岳まてでバテてしまったため大丸の僅かな登りも結構きつく感じました。


 鍋割山稜は美林の中の遊歩道。


 鍋割山到着。塔ノ岳→鍋割山も、所有しているガイドブックのうち記載されている2種の標準タイム1時間に対して11分余分に掛かりました。山頂は周りにそこそこ樹木もあり塔ノ岳ほどの展望はありません。もう、弁当も食べつくしていたので、アーモンドチョコと水のみの喫食。
 後沢乗越への下りは結構急坂が続きました。下り始めてまもなく今日出会った人としては比較的若手(20〜40代くらい)の男性5〜6人組が立ち止まっていたので通過。ところが筆者が通過後すぐ、こちらに動き始めたのです。平日とはいえ大倉尾根→塔ノ岳は常に前後に人影がいましたが、鍋割山稜に入ってからはたまに出会う程度になっていました。せっかく、静かな山歩きが出来る場所に来たのだから、他の登山者とは離れて歩きたいところです。しかも、彼らは50m先でうるささを感じるほどの大声で話していますから一刻も早く遠く離れたい。しかし、困ったことに彼らの移動速度が筆者と同じくらいなので、筆者の脚力では振り切ることは出来ませんし、やり過ごすには数分以上停止が必要となる可能性もあります。それで、コースタイムの記録の都合上はっきり特定できる場所でやりすごすために後沢乗越まで我慢することにしました。相変わらず美林は続いていましたが、ふくらはぎの筋肉痛もあり、それを愛でる気分ではなく義務的に歩を進めます。
 後沢乗越からもそのまま尾根上に道は続いますが、分岐点から左へ下るのが大倉へのルートなので尾根上僅か先で待機。程なく彼らがやって来ましたが案の定、そのまま通過することはなく休憩し始めました。しかし、大休止するような場所でもないので、数分後には下って行きました。彼らの姿が見えず声も聴こえなくなってから筆者も出発。通常の小休止よりは長かったものの10分ほどの停止で済みました。はじめは、意識的にスローペースで下り始めました。これで、アクシデントでもなければ彼らに追いつく恐れはないでしょう。


 林道っぽい道の手前。


 しばらく下って行くと何度か流れを渡る沢沿いの道となり最後に長めの木橋を渡ると林道っぽい道に出ますが、それを行くとすぐに浅い流れに突当たって消失。およよよよ。しかし、流れを渡ると先にも道があり一安心。やがてはっきりした林道となり、なぜかこの辺ではふくらはぎの筋肉痛も感覚が麻痺したのか軽くなっていて快調に飛ばしますがなかなか最後に先を回りこんで行くはずの左側の尾根が低くなりません。16時を過ぎ夕闇が迫りますがやがて「大倉まで0.7km」の表示があって取敢えずは大倉BTに近付いたと一安心。しかし、まだ左折の分岐が現れません。分岐からでも大倉BTまでは1km以上あるのでさっきの表示は間違いか筆者の見間違いでしょう。
 やがて、件の左折分岐に到着すると案の定「大倉まで20分」の表示。時計を見ると16時30分を回ってますから、50分頃に出るはずのバスに乗れるかどうかは微妙です。乗り遅れても次のバスまで待ち時間は30分ですが、先を急ぎます。分岐からは山道となり戻り気味に小さな谷を回り込んで行くとやがて里道(舗装道)に出ます。この辺では駆け足になっています。道なりに見当を付けてBTのありそうな方向へ駆けて行きます。何とか間に合いそうですが、直線路ではないためBTの施設が視認できませんので残りの距離が明確には判らず速度を緩められません。
 残り100mくらいになってようやくBTの施設が見え、一旦は駆け足から歩きに緩めましたが、もうバスが待機してるではあ〜りませんか。置いて行かれては今までの駆け足が無駄になるので、再びダッシュしてバスに駆け込みました。ハアハアしながら時計を見ると16時45分、バスは16時52分発でしたので、最後のダッシュは不要でした。T_T)
 鍋割山→大倉BTは、所有しているガイドブックのうち記載されている4種の標準タイムの平均2時間27分に対して18分余分に掛かりました。
 渋沢駅「箱根そば」でかきあげそばを喫食。

 今回、弁当は現地下車駅近くのコンビニで調達することにし、自宅から0.5Lペットボトル3本の水と飴少々を持参、最寄り駅の「マルエツ」(24H営業)で緑茶0.5Lペットボトル1本とアーモンドチョコを購入して行きました。結局、水は1本余りましたから、緑茶とあわせて1.5Lの消費でした。天候によってはもう少し飲んだはずですから2L持参したのは妥当だったと思います。

 今回、無事完歩出来たものの、大休止を除く合計タイムでも、所有しているガイドブックのうち記載されているものの各区間の平均タイムの合計6時間34分に対して、7時間10分もかかってしまいました。また、一週間後に山行できるかどうか微妙なくらいのダメージも残りました。そのため、今回の結果からは、自信を持ったと言うよりは、今後の山行計画では標高差は小さめに、予定コースタイムは大きめに設定しなければならないという悲しい結論に至りました。T_T)

(補足)
 上記記事で山行の後遺症としてふくらはぎの筋肉痛を挙げましたが、もう一つを書き落としていました。それは肥満です。筆者は身長165cmなので、体重は60kg台が望ましいのですが、殆ど間食は摂らない等結構気にしていても62〜3kg台と言うのが現状です。ところが今回の山行帰りでピークは65kg台に。食事前後等で上下1kg近い日内変動はありますが、4日後現在で中心値は64kgくらいあります。僅か1〜2日で1〜2kgくらい太ってしまったのです。
 これは、今回に限ったことではなく、最近の山行では同様の傾向です。昔、3日もすれば戻るにしても、山行直後は1〜2kgくらい体重が減っていたのとは大違いです。
 これは、どういうことなのでしょうか?。
 最近、脱水症状の危険性がせ叫ばれて水分を良く摂るようになり、昔のような一時的減量がなくなったのでしょう。そのうえ、山へ行くと食欲が旺盛になるのです。いや、普段から旺盛なのですがメタボ対策で抑え気味にしてるところ、「山歩きの日ぐらいいいじゃん」とカロリーを大盤振る舞いしてしまうのです。ところが、山歩きは疲労感から感じるほどのカロリー消費はないのです。それで収支バランスが大黒字になって体重増になるわけです。
 これを戻すには、いつも以上にカロリーを気にして1週間くらい掛かります。




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