鐘撞堂山(外秩父周辺)



                        2015年11月5日(木)快晴

東武線・寄居823…923ベンチP928…945鐘撞堂山1015…1055円良田特産C1100
    (100)  60      (280)   17    (△330)    40           (160)

…羅漢山登山口1130…1141御嶽山1147…少林寺1203…1250寄居
30    (160)    11    (・247)    16 (150)    47   (100)

                  体力度A 神経度A+ (歩行合計約4時間00分)

◇5万図 寄居
□筆者参考文献 「関東百名山」(1993 山と渓谷社)

 久々に鐘撞堂山へ行って来ました。「東京付近の山」や「東京周辺の山」で紹介されている登路は東側、大正池経由のメインルートですが、「関東百名山」には南側からのバリエーションルートが紹介されており、今回はそこを登るつもりでしたが…。

 寄居駅北口から線路沿いに西へ。Y字路は右へ入り適当なところで右折してR140に突当たり、「マツモトキヨシ」前の歩道橋を渡ります。国道のすぐ北を並行する道を僅かに西へ行き、右折すれば最初の目標地である水道施設への道です。この道に入り、200mくらい先で突当たる水道施設の左手が登山口のはずでしたが…。
 およよよ、入って50mほど行くとチェーンで車止めしてあり、「関係者以外立入禁止」の表示。人の絵付きですから、歩行者もダメのようです。仕方なく、左手住宅地内の道を登って行くと、50m程で林に突当たります。藪も大したことなさそうなのでここから山に入りました。方角的に右前方に登って行けばせいぜい200m位先で予定していたルートに合流できるはず。
 適当に踏み跡っぽいところを拾って行くと、程なく期待通り尾根上で明瞭な道に合流できました。この道を左へ行くと、179mピークの北側を巻いて、鞍部へに着きましたが、ここで西寄りから上って来る遊歩道のように整備された道と合流してしまいました。この先山頂まで、予定していた通りのルートですが、もはやバリエーションルートと言う感じではなくメインルートの趣です。雑木の美林はいい感じですが、樹の種類なのか時期がまだなのか、殆ど赤や黄色に色付いておらず緑のままです。


 ベンチとケルンのあるピーク。


 やがて、ベンチとケルンがあるピークで山頂から南に伸びる尾根に合流し、これを北へ緩く登って行くと、右手から大正池経由の昔のメインルートを合わせ、最後の急登少々で鐘撞堂山山頂に着きました。
 平日で、しかも割と早い時間帯の登頂なのに、山頂は30名ほどの高齢者で賑わっています。途中何箇所も臨時の赤矢印の案内掲示がありましたから、鉄道会社主催のハイキング大会が開かれているようです。四阿内のベンチで弁当タイム。山頂では、樹間から比企・外秩父の山々や榛名山方面も望まれます。木製の展望台もありましたが、中途半端な高さのため、これに登ると木の枝が視界を妨げます。


 鐘撞堂山山頂より大正池方面。


 昔のメイン下山路は少し南に戻って円良田湖へ行くものですが、今回は北へ。この道もよく整備されていて完全にメインルート化しています。
 やがて道は西向きに進路をとり、南へ北へと屈折した後、左の谷を円良田湖へ下る参考書のルートの分岐点に着きますがこちらは以前に通った記録があり、ここから右へ尾根の北側山腹を巻き下るルートの方が太い道で、例の赤矢印掲示もこっちを指しているので今回は右へ行きました。下り切ると車道と合流し、円良田湖の上流の川を渡れば広めの車道に突当たります。左(南)へ100mほどで円良田特産センターに着きました。
 円良田特産センターには関係者しか出入りしていないように見え、営業中なのか準備中なのか判らない雰囲気ですし、買物をする気もないので店には入らずに前の歩道での小休止のみ。
 更に南へ行くと円良田湖の北端で車道は分岐。左岸の方がハイキング向きに見えますが、過去に通った部分と重複するので今回は右岸の道を選択。歩行者の通行は全く想定していないような道なので疾走してくる自動車にビビりながら歩きます。やがて、左の湖岸沿いに釣り客相手の店が密集する場所を通るとその先が円良田湖の堰堤です。


 円良田ダムより釣り客相手の店が密集する場所方面。


 堰堤(円良田ダム)を渡った正面の山が次に目指す羅漢山です。その山裾を湖に沿って周り込みますが、南東の入江の奥まで行ってようやく羅漢山登山口を発見しました。
 登山口からは北へ登ればさほどの苦労もなく稜線に出ます。「←少林寺(五百羅漢・千体荒神)」の標柱がありますが、頂上は右(西)です。僅かに藪の出た道を少々登ると石の鳥居の前で左(南)から上って来る道に突当たり、右手石段を10mほども登れば頂上(274m標高点ピーク)で、樹林のため展望皆無で直径10mくらいの広場の外周にはざっと数えて30基ほどの石碑が林立しています。登って来た山体が羅漢山ならばここがその山頂のはずですが、帰宅後ネットで検索すると、ここは「御嶽山」と呼ばれているようです。


 石碑が林立する247m標高点ピーク。


 先ほどの分岐から稜線上を直進すると僅か先に「→少林寺(五百羅漢)」の標柱があり、そのわずか先右手には「五百羅漢と千体荒神」の説明看板、更にその先左手には石仏がありました。帰宅後ネットで検索すると、多くのサイトがこの辺りを羅漢山山頂としていますが、ピークと言えない尾根上の平坦地を山頂とするのはおかしいです。(石仏基部の盛り上がりはピークと解釈するのには無理があります。)ましてや石仏付近の写真に「羅漢山山頂247m」なんてキャプションを付けたサイトがあるのには開いた口がふさがりません。247m標高点はここじゃないだろ!。一般に山とは必ずしもピークを指すあるいは含むものはないので、この辺りを羅漢像のある山として羅漢山と呼でいても不思議ではないのです。(尚、少林寺の山号は萬年山です。)
 少林寺に下り着き、さらに道也に南へ下り、秩父鉄道の線路に突当たってすぐ左の踏切を渡って行けばR140との交差点です。寄居駅を目指してR140の右(南)側歩道を東進しますが、陸橋となって秩父鉄道を跨ぐ手前で歩道はなくなり、右へ分岐する<30>に入ります。この道はしばらく線路の南側を平行しますが、八高線を跨いで寄居小学校の先からは線路から離れてしまうので、あわてて左の裏道に入れば、ほぼ線路沿いに行けます。寄居駅南口の直前では大きなビル(ショッピングモールの廃墟)が行く手を遮るので右から回り込まざるを得ませんが。
 寄居駅はJR、東武鉄道、秩父鉄道が乗り入れてこの辺の地域の中心地のはずなのに、周りに商店街らしきものが見当たりません。以前来たとき弁当を調達したショッピングモールも閉店し、町役場庁舎のみ目立つばかりで、駅前は非常に寂れた印象でした。

 流石、立地の良さやショートコースのお手軽さで多くの人々に親しまれている鐘撞堂山。今回、バリエーションルートのつもりで行った道のほかにも「東京付近の山」や「東京周辺の山」に紹介されていない整備された道が多数通っているようで、ここではメインルート・サブルート・バリエーションルートなどと言うという概念は意味なさそうです。強いて言えば「立入禁止」のせいで迂回した僅かな区間がバリエーションルートでした(^^;。




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