筑波山(東関東)



                     2016年10月18日(火)曇後晴

(筑波山シャトルバス・つつじヶ丘BTより徒歩)登山口921…弁慶茶屋跡1000
                                   (530)   39     (720)

…1038女体山1121…御幸ヶ原1133…1145男体山1150…1200御幸ヶ原1233
38    (・877)    12   (795)    12    (・871)    10       (795)

…1313中ノ茶屋跡1318…筑波山神社拝殿1349…1356筑波山神社入口BS
40         (525)    31         (260)    07               (210)

                          体力度A+ 神経度A+ (歩行合計約3時間30分)
                【地理院地図累積標高差】上り456m 下り786m

◇5万図 真壁
□筆者参考文献 「茨城県の山」(1993 武村岳男)


 前週(10/12)の妙法ヶ岳再訪に続いて今回は筑波山を再訪。筑波山は左右に連なる山が低く前後が平野なので標高の割に目立つ山です。関東平野西端に臨む山々や丘陵地の東が開けた場所からは、はるばる平野越しに意外に高頻度で見つけることが出来ます。そういう意味では、富士山同様「見る山」の要素が強い山ですが、方々から見られると言う事は方々を見ることも出来るわけで、逆向きの展望も期待して出かけました。
 急に思い立って調べてみるとアクセスは意外に良好。つくばエクスプレス(TX)つくば駅そばのつくばセンターから「筑波山シャトルバス」が8:00からこの時期30分に1本出ています。前回はケーブル山頂駅から2つのピークをそれそれ往復しただけだったので、今回はちゃんと歩いて登ろうと思いました。それなら、筑波山神社から登るのが正道ですが、バス時刻検索時に「筑波山あるきっぷ」というTXと筑波山シャトルバスがセットになった割引切符が目に入りました。この切符はTXの乗車駅によって価格が異なりますが、バスは沼田・筑波山神社入口・つつじヶ丘が乗り降り自由。なら、バスで行ける所まで行くしかない。と言う事で、つつじヶ丘からおたつ石コースを登路に選択。御幸ヶ原−筑波山神社(表参道)は下山道にする事にしました。

 北千住駅で「筑波山あるきっぷ」を買い、TXの快速に乗車。なんだか、非常に速い感じでつくば駅(地下)に到着。地上に出ればすぐ横につくばセンター(バスターミナル)があり、8:00発のシャトルバスに乗って、9:00前にはつつじヶ丘に立てました。下界は霧、上空は曇という状況ですが、昼前後は晴れるはずです。バス下車地点から駐車場内を100mほど山側に歩いた登山口近く、シャターの閉まった「ガーデンハウス」前のベンチを拝借して弁当タイム。その後、のんびり出発。
 始め、高木のない石がごろごろした道で火山のような雰囲気。振返れば駐車場等が見下ろせます。やがて樹林帯の普通の山道となり、神社への分岐点(弁慶茶屋跡)を過ぎると周りが岩だらけになります。岩場を登り、木の橋を渡れば女体山山頂です。


 女体山山頂直下の道。


 この頃までには晴間も出てきて、始めは最高点の岩の上から、その後を西端へ移動して眺望を堪能しました。頂上は飲食禁止ですが、2度目の弁当タイムにはまだ早いので無問題。雲が多めで、すっきりとした眺めはありませんが、下界の霧と相まって、これはこれで趣深い眺めです。丹沢山地も水色1色のベタ状に見える程度ですが、大山−主稜−大室山の稜線は確認出来、その上の雲が取れて富士山が姿を現すのを待ちます。
 平日なのに山頂は計算外の賑わいでした。というのは、一般登山者は少ないものの小学校の団体が来ていて、狭い山頂にいっぺんには入りきれないので次々とやって来るのです。小学校が終わったら次は幼稚園。もしかしたら高尾山に次いで登頂者数が多いのここかも知れません。


 女体山山頂よりつつじヶ丘方面。


 女体山山頂西端より御幸ヶ原と男体山。


 40分近く粘っても富士山は確認出来ませんでしたので諦めて男体山を目指します。鞍部の御幸ヶ原はサッカーコートくらいの広さが平らに均され、ケーブル山頂駅やみやげ物店・茶屋が軒を連ねます。ここを通過して男体山への登り。
 男体山の山頂は樹木やら、神社関係やら気象観測所の建物があってあまり展望には恵まれません。しかも、最高点に祠が鎮座していて、物理的には登れますが、神社の人に怒られそうなので自重。女体山がなんとか見える場所はありましたので撮影。5分ほど祠の周りをうろうろ撮影等して下山。
 再び、御幸ヶ原に下り着き、加波山方面が望めるベンチで本日2度目の弁当タイム。最近、早起きして山へ行くと朝食を摂っていても2度の弁当タイムが恒例になってしまいました。これじゃ山行の度に太る訳だ(^^;。たっぷり休憩の後筑波山神社への道(表参道)を下ります。
 30分ほど下ったところの道標を見てまだ1/3くらいしか来ていない事を知り「およよよよ」。距離・標高差から、下りはバス停まで1時間と見込んでいたのでショックです。石のごろごろしたした急な道を足場を選びながら下るので思いの外、時間が掛かっています。しかし、未明までの雨の名残で滑り易くなってる事もあってか、ここまで6回バランスを崩し、そのうち3回コケてますので、慎重にならざるを得ません。
 水場を過ぎ、ケーブルのトンネル上を横断し少し下ると、線路脇に小平地(中ノ茶屋跡)がありベンチで小休止。
 神社が近付いたところで車道横切りましたが、そこにトラックが止まっていたせいで前途を間違えて藪道に入ってしまい、神社へはやや東側の裏手から入る事となりましたが、無事、拝殿の前を通過する事が出来ました。石段を下り、門や鳥居をくぐれば路地からやや広めの車道へ。しかし、ここはまだバス通りではなく、旅館や商店等で市街地化した道を右へ数分行って突当たった先が筑波山神社入口BSでした。


 シャトルバスの車窓より筑波山を振返る。


 つくばセンター行きのシャトルバスの車窓からは、往路に視界不良で見ることが出来なかった筑波山全景がくっきりと見えました。遠くから目立つ割に、近くから見ても、意外とこじんまりした山体という印象です。

 「筑波山あるきっぷ」を買うとパンフレットが3種類付いてきたのですが、殆どの掲載イラストで、双耳峰のうち女体山がかなり高く描かれています。実際、女体山が6m高いのですがその差は麓からでも1%未満であり、見た目は殆ど同じ高さだと思うのですが。イザナギよりイザナミの方が格上という話も聞きませんし、意味不明です。
 女体山からの眺めは素晴しかったです。他の同等以上の高さの山々からはかなり離れているので、山岳展望の迫力はありませんが、このような広大な眺めはなかなかないものです。個人的には、おたつ石コースは表参道より面白い道で、これを登路とした今回の順路は正解だったようです。観光地化して混んでる山ではありますが、なんだかんだでまた別の道も辿ってみたいと思わせる良い山ではありました。



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