岩殿山から稚児落し(中央線)



                     2017年3月24日(金)晴後曇

中央線大月駅1050…1054イオン1103…1126ふれあいの館1133…岩殿山(峰火台)1201
      (360)   04     (364)    23           (442)    28       (・634)

…1206展望所1236…築坂1254…稚児落し(分岐)1411…里道1441…1522大月駅
05     (610)    18(471)   77         (596)    30(382)   41     (360)

                          体力度A+ 神経度B (歩行合計約4時間00分)

◇5万図 都留
□筆者参考文献 「東京付近の山」(1998 三宅修他)


 岩殿山から稚児落しのコースはお手軽に好展望や鎖場のスリルが味わえるショートコースです。1997年には大岱山からの縦走で逆に辿りましたが、その時は鎖場の下りでビビった印象。それ以前に岩殿山から稚児落し行ったときはそれが登りだったためかビビった印象なし。しかし、2006年頃から怖い場所のある山行はブランクになっており、数年前、妙義石門巡りコースで、カニの横ばいを遠慮するほどのビビリ屋になっていたのを知ってがっくり。昨年、四阿屋山(772 奥秩父)ツツジ新道の鎖場でも退却。そこで、今回は以前ビビらなかった順路で岩殿山から稚児落しを歩いて怖い場所に慣れる第一歩にしようと。

 参考書では大月駅前から左(東)へ行きすぐ線路を渡りますが、筆者は弁当調達のためR20を辿りました。過去は7-11(コンビニ)に寄っていましたが、今回はイオン(スーパー)が開店していたのでそちらに寄りました。
 線路寄りの道を東進すれば跨線橋に突当たるので階段を登って線路を渡り、道也に行くと麓で右にカーブした先に「岩殿城跡入口」の標柱や「<岩殿山」の指導標があるので左分岐道に入ります。道は頂稜部に着くまでコンクリ舗装の遊歩道仕様です。


 跨線橋より岩殿山を見る。


 途中、ハコモノ「ふれあいの館」がありますので、寄ってみましたが、富士山の写真と小山田氏関連史料のパネルが展示されているだけで、あまり筆者の興味を惹くものではありませんでした。
 まるで、集合住宅の外階段を上がるようにぐいぐい登って行くと、稚児落しへの分岐があり、そこから5分ほどで頂稜部に達します。すぐ左がその西端。右(東)へ行きます。頂稜部の道は普通の山道(ダート)です。展望所の北側を巻いて東端の山頂へ登り着きました。ここが最高点634m。(甲斐なのにムサシとはこれいかになんちゃって。)しかし、アンテナ施設の占有部が大きく、周りに樹木もありで、展望もあまりよくないので、「634m 烽火台」標柱の写真を撮ってすぐ引返し、展望所へ。


 展望所。


 ここは、大月市街を間近に見下ろせ、菊花山や御前山から九鬼山へ続く山塊が目立ち、富士山や三ッ峠の眺めも見事です。弁当タイムにはもって来いの場所ですが、大月駅でそばを食ってから1時間ちょっとで腹も減らないので、大休止は写真撮影とLINEで友人トークグループに「岩殿山なう」送信。
 展望所を後にして、頂稜部西端で滝子山方面の写真を撮ってから往路のコンクリ道を少々下降した分岐点から稚児落し方面に向かいます。
 トラバース道から尾根沿いの道となって、程なく「築坂 大手口に備へられた空湟で岩殿城の入口にあたる」と記された説明板のある鞍部に着きます。ここは峠ですが、肝心の南側(大月駅側)へ下る道は中央道によって分断されてしまって使えません。
 稚児落し方面へ進むと鎖場が現れます。最初は緊張しましたが、登りで、足場も多いのでそれほど困難ではありません。ビビったのは、次の45度くらいはありそうな崖の数mのトラバースです。最近は、もっと緩い斜面でも、沢の源頭部にありがちな外傾気味の滑りそうな砂利や泥のトラバースはビビッています。右側(北側)の巻道(こちらには「崩壊箇所あり」の掲示)へ行こうかと15分位悩みました。しかし、ここは一番狭い場所でも道幅20cm以上はありそうだし、手摺もあるし、普通に渡れば落ちそうもない道だと納得出来ました。落ちたら助からない場所でも落ちなければ何ともないのです。という訳で、慎重に通過し、その先の急傾斜を鎖で登れば、怖い場所はおしまいです。次のピークは右側から巻く道しかないので悩みません。


 ビビッて考え込んだトラバース道。


 巻き終わって乗った尾根からは岩殿山や桂川(相模川)の谷、中央線沿線の山々が望めます。ここからは尾根沿いの穏やかな道が続き、北寄りに向きを変えると稚児落しの岩壁の上の尾根道となります。
 稚児落しは谷の源頭部を∩型に囲む岩壁で、道からは足下よりは対面する側がよく見えますので始めは左手に西側の絶壁が見えます。稚児落し上部を辿る道は真ん中あたりで大岱山へ続く尾根道から分岐して左に曲がって行きます。すると、今度は左手に東側の絶壁とその上の道が見え、結構凄い所を歩いて来た感じがします。また、右手には花咲山が間近く見えます。


 稚児落しから花咲山を見る。


 稚児落しを通過後、尾根に沿ってどんどん下って行きます。殆ど下り切ると民家の前で沢を渡って里道に出ます。車道を道也に行けばもう一本沢を渡った後浅利川を渡って<512>に出ましたが、そこより200m以上手前に浅利川を渡る近道があったのを見逃していました(^^;。  大月駅を目指して<512>を行きます。中央道の高架をくぐってすぐ左分岐があり、そちらが大月駅方向ですが、地図で確認すると大月駅には北口はなく、線路の南側に出るために駅付近でかなり迂回しなければならないようなので、そのまま<512>を行きました。線路の手前で左折して線路沿いの道に入り、駅が近付いた所で歩行者用の跨線橋を渡り、南側へ出れば左へ少々で大月駅です。出掛けにイオンで買った弁当は道中出番がなく、大月駅で食いました(^^;。

 好展望や岩場魔のスリルは前回までの印象通り素晴しかったですし、具体的記憶記憶があまりないので、初めてと同様に楽しめました。また、落葉樹の穏やかな道も趣があって良かったです。 怖い場所にも少し慣れたと思うので、近いうちに四阿屋山に再挑戦したいです。



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