般若山・釜ノ沢五峰(秩父)


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０１８年４月２０日(金)快晴

長若中学校前BS851…法性寺入口921…952お船観音957…1011大日如来1017
　　　   (240)   30     (275)   31      (370)   14       (410)

…1034柿ノ久保分岐(鉄塔)1050…1120亀ヶ岳展望台手前鉄塔1125…里道出合1145
17                 (425)    30                   (410)　　20   (290)

…1210一ノ峰1217…1222二ノ峰1243…1254三ノ峰1301…四ノ峰1314…1327五ノ峰1335
25     (440)    06     (460)    11     (490)　　13 (500)    13     (550)

…左折伐採ピーク1359…中ノ沢ノ頭1422…1427長若天体観測所1446…中ノ沢ノ頭1453
24         (570)　　23     (580)    05　　　 　　　(550)　　07     (580)

…竜神山1504…1529兎岩1534…文殊峠登山口1551…長若中学校前1639
11(△539)   25　 (450)    17       (330)　　48　　 　(240)

…1707松井田BS
28      (･222)

　　　　　　　                   体力度Ｂ 神経度Ｂ (歩行合計約７時間30分)
◇５万図　秩父 三峰
□筆者参考文献 「埼玉県の山」(2016 打田鍈一)

　少し前に分県登山ガイド「埼玉県の山」の新版を買って、その中で見つけたコースです。歩程が程々な割に面白そうなコースだったので行ってみました。

　西武線・西武秩父駅から小鹿野町営バスに乗り長若中学校前で下車。長若交差点から西へ30分ほど歩けば法性寺です。石段を登り、協力金300円を支払って更に登って行き、石門をくぐって若干藪っぽい道と石段を登りつめると石仏群に突当たります。

　法性寺境内の石段。

　右へ馬の背状の岩稜を緩く下れば爽快な眺めのお船観音です。左側は絶壁なので少し右を歩きますが始めは右に傾いていてビビります。帰りは巻道を使いましたが先ほど石仏群に登った石段の途中に出ましたので、もう一度登り直します。
　今度は左の大日如来に登ります。急な鎖場ですが、距離・高さとも短いですし、岩に十分な深さ、遠すぎない間隔でステップも刻んであるので難しくはありません。でも上部の下りはビビりました(^^;。
　大日如来の岩の基部から左側を巻き登り尾根を進むと送電線鉄塔に出ます。しかし参考書記述の「一番目の送電線鉄塔」と様子が違います。手前の分岐に指導標があり、添付案内図の「柿ノ久保分岐」のようです。東電の黄色い杭があり、左右の道は送電巡視路のようです。参考書は限られた紙面のため分岐や目印になる場所の記述も省略されている部分が多いと感じ、ここからは慎重に現在地や分岐の確認をしながら進む事にしました。
　左へ巻下り、トラバース道を行きますが、所々荒れていたり、外傾していたりしてビビりながら進みます。谷を渡って１本南の尾根に登り着けば鉄塔があり、これが参考書の「一番目の送電線鉄塔」のようです。
　更にもう１本谷を渡って登り着いた尾根上の鉄塔が参考書の「次の鉄塔」で、尾根を僅かに進むと亀ヶ岳展望台で亀ヶ岳の奇岩が見え、武甲山方面の展望も広大です。

　亀ヶ岳展望台。

　岩稜から樹林帯を下り、右に「雨乞岩洞穴」分岐指導標を見て更に下れば里道に出合います。ここまでが般若山。指導標に従って、右へ沢沿いに釜ノ沢五峰を目指します。
　斜面を登るようになって、左手に緩い無名峰を見た先の露岩が一ノ峰です。昼食の時間ですがここは狭くて先客の熟年夫婦らしき二人組(本日、お船観音への登り道以降出会った唯一の登山者)が食事中だったため小休止の後少し先の二ノ峰で弁当タイム。参考書の記述通り熊倉山方面の展望が開け「三ノ峰」と誤った石標があります。
　次の三ノ峰は更に好展望。ここからそのまま尾根伝いは急すぎて無理なので、僅かに戻り、北面から三ノ峰を巻きますが、巻道への始めの下りがずるずるしそうで嫌な感じ。その先、鎖でトラバース気味に下って尾根道となります。

　三ノ峰の先より巻道を振返る。

　四ノ峰は新緑の木立に囲まれた場所。五ノ峰は565m標高点ピークの肩のような場所です。標高点ピークを越えた先の鉄塔付近では御荷鉾山方面や志賀坂峠方面、武甲山方面が望まれます。
　やがて登り着いた好展望の伐採地ピークで左折しますが、一人の方が機動力あるのに、ここでさっきの二人組が追い越されました(^^;。

　左折した伐採ピークより秩父御岳山・両神山。

　少しずつ高度を上げながら登り着いたピークのすぐ先が丁字路となっていたので、ここが本日の最高点・中ノ沢ノ頭のようですが、分岐の指導標はあるものの、ここの山名表示は見つけられませんでした。
　右(西)へ行くと金精神社の脇から車道に降り着きましたのでさっきのピークが中ノ沢ノ頭である事が確定しました。「文殊峠」の標識があり、僅かに登った小台地に長若天体観測所があります。近くに休憩に適した四阿もあり、敷地は開放されており、ドームの脇は奥秩父や西上州の山々の展望が抜群です。

　長若天体観測所より二子山方面。

　中ノ沢ノ頭に戻り再確認しましたが、やはり山名表示は見つけられませんでした。東へ下ります。
　結構下って登り返した竜神山は本日唯一の三角点峰ですが四等三角点は五万図なら「標石のある標高点」扱いです。15時を回り、日が長くなってきたとは言え、そろそろぐずぐずしていられない時間帯なので先を急ぎます。
　その先、鉄塔への登りは伐採地で、樹林帯よりスリルを感じます。今日は気温が高め(平地では30度近くを記録)で、かなり水分補給はしましたが、その結果胃はたぷたぷなのに喉は渇いていて吐き気のような嫌な感覚も出てきました。ここのまでの行程が身体的・精神的両面で意外にきつかったと言うことでしょう。

　伐採地の登りはスリルあり。

　今日の山中最後のチェックポイント・兎岩は展望の良い緩い下りの岩稜で、体力的負担感がなかったので安堵しました。樹林帯を下れば「文殊峠登山口」の標識のある車道に降り着きます。
　車道を進むと畜舎群があり今調べたら「神田養豚場」、その先の旅館「長若山荘」の手前左奥は今日般若山から下って里道に出合った場所です。
　やがて今朝来た道に合流。スマホ調べで長若中学校前BSの西武秩父行きバスは2時間待ち。なので、長若交差点から２kmくらい先の松井田BS(西武観光バス)を目指します。念のため、現地の時刻表を見ようと長若中学校前を探しましたが、西部秩父駅方面へのバス停は見つかららないうちに時間も迫ってきたので松井田BSへ急ぎました。山中では役に立たないスマホGPSもこう言う時は大活躍です。松井田BSで無事17:20(実際は5分遅れ)発の西武秩父行きバスに乗ることが出来ました。長若中学校前BSで待つより1時間以上早く西武秩父駅に着けたと思います。

　スリルや道選びの迷いや好展望が高密度に凝縮した期待通りの素晴しいコースでした。地図上の歩程の割にきつかったのもそれらしくていい感じです。前半の般若山は悪路の通過や道選び等が楽しみの主眼。後半の釜ノ沢五峰はそれよりやや難度は低く、展望は勝ります。初心者なら釜ノ沢五峰のみでもいいでしょう。この日は視界が霞み気味だったので、釜ノ沢五峰は遠望の利く日に再訪したいです

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