2019年1月25日(金)晴 秩父鉄道・野上駅804…金ヶ嶽入口819…900金ヶ嶽910…956植平峠1004 (140) 15 (138) 41 (382) 46 (475) …1024小林山1043…植平峠1056…1108チェックポイント14 1113…1133塞神峠1146 20 (△539) 13 (475) 12 (446) 20 (450) …1235釜伏山見晴台休憩地1255…日本名水百選説明板1400…1415姥宮神社1425 49 (578) 65 (256) 15 (184) …1511波久礼駅 46 (113) 体力度A+ 神経度A+ (歩行合計約6時間15分) 【GPS記録】距離14.1km ◇5万図 寄居 □筆者参考資料 「ながとろ遊々ハイキングマップ」(長瀞町観光協会)先日、宝登山から野上駅に下りたとき駅の向こうに三角に見えた小山が気になりました。勿論、角錐型の独立峰ではなく、その後ろの主稜線から派生する支尾根の末端に過ぎないことは百も承知ですが、後ろの山の外秩父らしいまろやかな感じとの対比により、とんがって見えたのです。 帰宅後、参考資料を見ると、それは「金ヶ嶽」で、後ろの主稜線へ繋がるハイキングコースにもなっているようなので、早速行くことに決めました。 外秩父には結構行ってるのですが、釜伏山の西から北に伸びる尾根は、外秩父主脈北部と言ってもいいような山域なのに、筆者の空白地帯でした。ガイドブックに採り挙げられていないから見逃していたと思ったのですが、実は「埼玉県の山」(旧版)の「釜伏山」の項の後半ルートとして掲載されていました。(今回帰宅後、その記事を確認して発見しました。)釜伏山はその記事を見て知り、96.02.10に登ったのですが、前半の情報だけ参考にして、釜伏峠から尾根を南へ辿り二本木峠から打出BSへ下山していたので、北部のハイキングコースとしての存在はずっと忘れていたのです^^;)。 野上駅北の踏切から東へ進み、高砂橋を渡って突当りから右に僅かで「金ヶ嶽」の説明板(長瀞町)がある金ヶ嶽への入口です。 踏切から東へ金ヶ嶽を目指す。登って行くと始め林道だった道が小径に変わり、Y字路に。正面谷沿いの道が地理院地図の破線ですが、見るからに難路なので参考資料にも載っている右の迂回路を行きます。 地理院地図の破線は見るからに難路。金ヶ嶽南東の鞍部に登り着き、左へ僅かで正面に建物、その手前から右へ登れば金ヶ嶽の山頂です。木に囲まれて展望は良くありません。北面足下をのぞき込むと45度以上ありそうな急斜面です。 反対側から建物の正面に回り込むと「春日神社」の表札。地図の記号から神社があることは判っていましたし、途中の指導標でそれが「春日神社」であろうとは知ってはいましたが、建物自体は物置小屋風です。神社の正面に、破線の道が登り着いていますが、ここから見える範囲は急傾斜ではあるものの荒れていません。なので、逆コースの場合、ここを下って、途中から難儀するはめになりそうです。 先程の鞍部から反対側へ、主稜線を目指します。途中、左側が45度くらい切れ落ちたトラバースがあり、少しビビって慎重に通過。左・葉原峠、右・植平を示す指導標を見て頭が混乱しますが「植平」は峠名ではなく集落名と解釈して左へ。やがて主稜線に登りついた場所が植平峠です。ここからまず、538.6m三角点ピーク(小林山)を往復します。 尾根を少し北へ進むと右手樹間から寄居方面が望まれます。その先「葉原峠」で車道を横断し、登りに入ります。歩くことに没頭していたら頂上の150mくらい手前で尾根道より明瞭な右の巻道に入ってしまいました。すぐ気が付いて数mほど戻って尾根を登ります。登り着いた山頂には、「銃猟禁止区域」の赤い立札の軸に「小林山」と書かれた小さな板がくくり付けられています。(ここは参考資料では「大平山(小林山)」となっています。) 植平峠へ戻って、主稜線を南へ辿ります。展望は樹間程度ですが、穏やかで気分の良い尾根歩きです。12分ほどで「葉原峠」と掘られた石の標注の場所に着き、「ながとろ遊々ハイキング チェックポイント14」の標識や、すぐ近くにはレリーフ状の石仏もあったので少し休憩。メモ帳に「葉原峠 1108-13」と記録しましたが、帰宅後、葉原峠は小林山の手前で既に通っていた事に気が付きました。標注の「葉原峠」は、その字の面の方向の道が「葉原峠に至る」という意味なのでしょう。なるほど、植平峠の標注にあった字が「植平峠」ではなく「植平」だったのも、現地の地名ではなく「こちら植平に至る」だったからか。 そこから8分ほどで仙元峠。春日神社よりかなり小型の祠らしき小屋があります。ここの標注にも「仙元峠」と掘られていますがその下に「長瀞町」と掘られているので、その事により「こちら仙元峠に至る」ではなく「ここが仙元峠」と示しているのかも知れません。 更に12分ほどで車道に出ます。ここは車道の三叉路で「塞神峠 埼玉県 環境庁」の大きな標注が立っています。ここで路肩の石に腰掛けて、弁当タイム及び今後のルートの検討。 本命のA案は、参考書のハイキングコースでここから長瀞方面に下るルート。B案は、体力や気力、時間に余裕があれば、0.7kmほど南から西へ向かう尾根に入り、418.0m三角点ピークへ行くというルート。ただし、地理院地図にはその先に破線はなく、道があるかないか判らない尾根を下るか車道を下るかそこまで行ってから検討。昨年の台風以来、マイナーなルートは倒木や崩壊で難路化してる箇所が多く、B案はヤバそうなのでパス。 でも、時間も体力もまだ余裕があるので、むくむくと沸いてきたのが釜伏山へ登り、波久礼駅方面へ下るという案。下りルートは過去登りに使った道で安心感あり。ここから波久礼駅まで3時間程度での歩程と予想、まだ正午前なので問題なさそう。ということで釜伏山を目指します。 8分ほど車道を行くと、右手の木がとぎれて、両神山や城峯山、宝登山が見渡せました。本日初めてのすっきりした展望です。そのすぐ先で「釜山神社」を示す指導標に従い、左の小径に入り登って行きます。柵で囲われた施設の横を過ぎると車道に出て右手に四阿やベンチがあり、西側の展望が広がりますが、電柱と電線が邪魔過ぎます。そのすぐ先でさっきの車道と合流してしまいますので、小径に入る必要はなかったようです。 塞神峠南の車道より城峯山、手前に宝登山。その先で右手に591m標高点ピークへの分岐がありますがパス。「荻根山大展望台」の他、様々な標識や短い卒塔婆みたいな木の札が多数立っていて異様な雰囲気です。 その先にまた左へ入る小径を示す「釜山神社」指導標。階段の急登から始まるこの道を行けば、神社から釜伏山に登る道に突き当たります。左へ行き、最後に岩の出た急登を鎖の手摺も使って一頑張りすれば釜伏山です。石祠のある山頂は展望がないのですぐ先、見晴台休憩地で休憩。 釜伏山見晴台休憩地。 樹間から御荷鉾山・浅間山を見る。見晴台休憩地も木に邪魔されてすっきりした展望はありませんが、樹間から御荷鉾山、浅間山、榛名山、赤城山、更には上越国境らしき白い稜線を望む事が出来ました。 北側に下る尾根道は岩の出た急降下から始まりますが、鎖の手摺や固定ロープが完備しているので足下を確認しながら慎重に下れば問題はありません。 20分ほどで「岩盤の崩壊が予想されるので立入を禁止します。」の立て札がある「日本水入口」。 そこから15分ほど下ると左手の見通しが開け、山腹の集落(扇沢)の左奥に御荷鉾山や浅間山が見えました。 そこから8分ほど下ったところで左へ尾根を外れて下る道へ入ってしまいましたが、前回は末端近くから尾根を登って来たので、今回は迂回路に誘導されてしまった感じです。台風により、尾根道は難路化しているのかも知れませんが。 小径はやがて林道となって谷沿いを行き、「日本名水百選 風布川 日本水由来」の説明板があるところでやや広い舗装道路に合流します。ここにも「日本水の水源は岩盤の崩壊が予想されるので立入を禁止します。」という「お知らせ」の立て札が立っています。この付近、「日本水」と書かれた標識や看板がやたらと多いので、重要な観光資源だったものと推測されますが、そこが立入禁止区域というのは地元にはかなりの痛手と思われます。 後は波久礼駅まで一時間以上の車道歩きです。山腹や尾根上で車の殆ど通らない展望の開けた道なら車道歩きも悪くありませんが、谷底の道は何か見るべきものがないと退屈です。 しばらく行くと「風布館」という道の駅風のレストハウスがありますがパスして、すぐ先の「姥宮神社」の階段に腰掛けて休憩。この道に入ってからここまで15分ほどです。 神社の見学もパスして波久礼駅を目指します。この道に沿って遊歩道「風のみち」もありましたが、多少の起伏や遠回りがありそうなのでパス。ずっと車道を行きました。最後に寄居橋を渡り、突き当たったR140を左に行けば波久礼駅はすぐです。 波久礼まで来てしまうと秩父鉄道は寄居まで乗車してその先東上線を使った方が安いのですが、長瀞方面に下る予定で「ながとろ満喫きっぷ」(御花畑⇔長瀞フリー区間(上長瀞〜樋口)の往復割引乗車券)を買ってしまっていたので、樋口までの切符を買って、御花畑まで乗車し、西武秩父から西武線で帰りました。 「植平峠」は「うえひらとうげ」、「葉原峠」は「はばらとうげ」、「塞神峠」は「さいじんとうげ」、「日本水」は「やまとみず」、「姥宮神社」は「とめみやじんじゃ」と読むようです。 「風布」という地名は主稜線の東西(寄居町と長瀞町)にあり、近いけど隣接はしていないのでどんな関係なのでしょう。「埼玉県の山」の記事のふりがなは「ふっぷ」でしたが地理院地図には長瀞町の風布に「ふうぷ」のふり仮名がありました。ググると寄居町の風布にも「ふうぷ」の読み仮名がありました。 今回のコース、あまり展望には恵まれないものの、尾根道は気分良く、釜伏山の露岩の登り下りは面白く、最後の車道歩き以外は楽しく歩けるコースでした。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |