景信山東尾根〜城山東尾根(高尾周辺)



                  2019年3月12日(火)快晴後晴一時曇

日影BS 727…景信山東尾根入口737…814お休み処820…大久保山846…919景信山942
  (230)   10           (260)   37     (・478)   26  (・581)   33  (△727)

…小仏峠1013…1038城山1101…送電鉄塔1129…城山東尾根入口1214…1218日影BS
31(・548)    25   (670)    28   (590)    45         (245)    04     (230)

                           体力度A+ 神経度A+ (歩行合計約4時間15分)
                 【GPS記録】距離9.2km
◇5万図 上野原

 ここのところ高尾山周辺の超低山ばかり歩いていて、そろそろ目に付く所は歩き尽くしたので本格低山(火暴^^;))に挑戦。そこで、久々に景信山。この山は高尾山、城山、陣馬山に比べて単独に登るのが何となく億劫で奥高尾縦走時以外はたぶん1回くらいしか登っていません。しかし、今般、地理院地図を眺めていて、山頂から東にバス通り(<516>)近くまで下る顕著な尾根(以降「景信山東尾根」)に誘われました。ガイドブックでは記事を見かけず、地理院地図に破線はありませんが、ググってみたら結構歩かれているようですし、登山口の情報も得られました。そして、隣の城山にも同様な尾根(以降「城山東尾根」)を発見。地図に破線はあるものの、こちらもガイドブックでは見たことのないルートですが、ググるとやはり普通に歩かれています。そこで、今回は景信山東尾根を登り、縦走路を城山まで行って城山東尾根を下ることにしました。

 ロングコースではありませんが難路も予想されたので、高尾駅北口7:12発小仏行に乗車。自宅から日帰りで利用できる一番早いバスです。日影BSで下車しましたが、今調べたら、次の大下BSの方が運賃同額で150mくらい近かったです。(小仏→高尾駅北口方向のみ、梅の里入口BSがそれらの中間にあり、一番近いです。)
 小下(こげ)沢の南浅川への合流点手前はなぜか塞がっています。塞いでいるのは通常のダムに比べると扁平な形の地面の高まりです。当然、上流側は凹地なので、普通なら湖になるところですが、この部分小下沢は暗渠となっていて南浅川へ排水されているので、その種の水たまりはありません。
 この地形がどうやって出来たのか謎なのです。近くに火山はありませんし、土砂崩れの土砂が溜まるような地形でもありません。中央道を通すための盛土にしては道路に比べて幅が広すぎます。ただ、ググってみると隣接する木下沢梅林は「中央道工事の残土捨て場に梅を植えて出来た」とのことなので、この付近全体が盛土なのかも知れません。しかし、それ以前からあった鉄道(中央線)も盛土の上を通っています。
 日影BSは小下沢がバス通り沿いの南浅川に出合う辺りにありますが、小下沢沿いの道は景信山東尾根先端に独立気味にある小山との鞍部を通って西方でバス通りと繋がっていますので、日影BSからはバス通りを小山の裾に沿って西へ回り込んで入ります。景信山東尾根入口は、中央道をくぐってすぐ先、木下沢梅林前の広場の左手です。梅林に入れるのは10時からなのに、もう十数人の見物客が外からの写真撮影等をしていました。


 木下沢梅林前。


 登山道は迷わずに見つかりました。登り始めてしばらく分岐は多いものの、ルートは判り易いです。トラバース道から直登路が分岐してたらそれを登り、トラバース道に突き当たったら高い方へ進み、また直登路が分岐してたらそれを登るという要領です。トラバース道の外傾しそうな部分や、直登路の急な部分に作られたステップには丸太で土留めが施されており、かなり整備された登山道です。
 やがて分岐がなくなり新しい感じのコンクリの排水溝の縁を登って傾斜が緩むと、古めのU字溝に沿った道となります。
 尾根道らしくなって一登り、着いた478m標高点ピーク付近には「お休み処」の標識があり、小さなテーブルと丸太のベンチがあるので、そこで休憩。立木越しに城山のアンテナや城山東尾根が見えています。


 お休み処。樹間に城山東尾根。


 適度な傾斜の尾根道を更に登って行けば「大久保山」と記された木札のあるピークの先からは雑木の道となり気分良く歩けます。
 しっかりした指導標のある分岐を2箇所過ぎると、景信山へ標高差約100mのやや大きな登りですが、焦らずゆっくり行きます。振り返れば、通ってきた東尾根が見下ろせる場所もありました。立派なトイレの脇を通ればあと僅かで景信山山頂です。
 景信山山頂付近は茶屋(平日のためかこの時は休業)が占拠しているので、各方向の展望は周りを歩き回って得る事になります。本日の視界は良好ではありませんが、雲取山、富士山等をカメラに納めました。三角点前の北東向きのベンチで弁当タイム。
 景信山から南への下りは明るく開けた道。コンクリ舗装に「ここまでしないとえぐれてしまう」登山者の多さを感じさせられます。かなり下ると植林の穏やかな道となり、「流石銀座通り」と思わせる道幅です。暗めの道に飽き始めた頃には小仏峠に下り着きます。


 景信山の下り道より、南浅川の谷。


 城山への登りは比較的穏やかで、それほど息を切らすことなく山頂に着きます。ここは景信山以上に茶屋のテーブルの占拠率が高いので、利用しない筆者は南側一段下の芝生で軽食・休憩タイム。視界はイマイチですが、梅の花など咲いていて楽園気分。
 城山東尾根の下り道、始めは車道を行きます。地理院地図を見ると、車道を450mくらい行った鞍部付近から尾根道の小径が分かれて、車道は右へ尾根を離れて行きますのでそこから小径に入る予定。
 車道をくねくね下って行くと、城山を巻いてきた道が合流。ここで尾根道らしき踏み跡を発見したので入ってみますが藪が酷いので数mで引き返しました。また車道を行くと予定の鞍部より200mくらい手前で、また左に小径が分岐。車道が右へふくらむ手前です。ここに入ってみるといい道なのでこれを行きました。その先の鞍部付近で車道との接点は見つかりませんでしたから、さっきの場所から入ったのは正解でした。
 植林帯の道を緩めの起伏を越えながら下って行くと右手に送電鉄塔(高尾分岐線0号)。電線の方向(南)に大山の三角型が目立ちます。
 更に下ると、雑木となりいい感じ。樹間から左に中央道を見下ろし、右に高尾山を見上げます。木下沢梅林を俯瞰できる場所もありました。


 樹間に中央道と木下沢梅林。


 道は尾根末端の300mくらい手前で右へ逸れて日影沢に下り着きます。ここが城山東尾根の入口で、逆コースでも発見は容易だと思いますが対岸の林道への橋がありません。今回は石伝いで靴の中を濡らさずに渡る事が出来ましたが、増水時は水浸しで渡るしかなさそうです。


 城山東尾根入口。沢を渡るのに橋がない。


 林道を少々下ればバス通りに突当り、日影BSへは右へすぐです。平日の昼下がりの山間部なのに、帰りのバスは満員でしたが都会のラッシュアワーと異なるのは乗客の大部分が高齢者と言うことです。

 景信山東尾根も城山東尾根も「迷いやすい仕事道を拾って行く」とか「両手動員の急斜面」とか「藪漕ぎ」「倒木」等の難路要素は皆無で、予想外に整備されたハイキングコースでした。山頂付近以外はすっきりとした展望の開ける伐採地等はありませんが、明るい雑木の部分もあって、のんびり歩くのにはいいコースです。他の道も合流する山頂近くを除き、景信山東尾根では全く人に会わず、城山東尾根では数組とすれ違ったのは、地図に破線のあるなしの差と言うより、時間帯の違いによるものかも知れません。



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