2020年11月17日(火)快晴 都留市駅0917…谷村発電所前・登山口0927…0938富士山展望台0941…1000蟻山1009 (468) 10 (458) 11 (・562) 19 (・658) …1037パノラマ展望台1045…1053水道橋「ピーヤ」付近1056…1146都留アルプス山1152 46 (628) 08 (540) 50 (・713) …1238支尾根乗越点1243…住吉神社下・登山口1320…1338東桂駅 46 (655) 37 (560) 18 (563) 体力度A+ 神経度A (歩行合計約4時間10分) 【GPS記録】距離10.8km ◇5万図 都留例によって、日帰りで楽に登れそうな山を地理院地図で物色していたら、富士急線の南東側に沿った低くて細長い尾根が目に付きました。ググってみたら「都留アルプス」というハイキングコースになっていて、「ハイキングMAP」もDL出来たので、行く事にしました。 都留市駅を出発し、登山口の水力発電所を目指します。水車を回すために水を落とす斜面上のパイプ(水圧鉄管と言うらしい)が目立つので、適当に道を拾って辿り着けました。指導標に従ってコンクリの遊歩道をパイプに沿ってジグザグに登って行き、上部の水槽の脇を進めば、分岐左が縦走路本線ですが僅か右の「富士山展望台」に寄って行きます。桂川の谷の奥、尾崎山と倉見山の間から上部だけ菱形っぽく姿を現す富士山は、意外に遠く小さく見えました。 富士山展望台より、市街地の向こうに尾崎山・倉見山・富士山を望む。落葉樹主体の縦走路は木漏れ日があふれてて気分のいい尾根道です。山頂がアンテナ施設になっている蟻山には「烽火台跡」の説明板があり「四方の眺望に優れた場所にあり、見張り台として機能していたと推測される。今では、形を変え通信の要所として利用されている。」と記されていました。 落葉樹の美林の道(白木山付近)。白木山(625m)、長安寺山(654m)と進み、その先には「パノラマ展望台」。ここも桂川上流方面が開け、三ッ峠山や倉見山が望めます。縦走路は僅かに引き返した所から南へ下ります。 左の麓との標高差が20〜30mくらいになるまでどんどん下って行くと、送電鉄塔の先の鞍部は切しの道が横切り法面は歩行不能な斜度です。右手に高架橋のようなコンクリ建造物を発見。もしかしたら、あれを渡るのではないかと袂に行ってみると柵で進入禁止。縦位置で見ると上部が半円筒状に膨らんだ形で、水道橋と察せられます。地理院地図を見ると、桂川の上流で取った水を山中の地下水路を通して先ほどの発電所上部の水槽へ流しているのが判ります。適度な傾斜を保つため、この鞍部のように水路より地表の下がった区間は水道橋になっている訳です。この水道橋は「ハイキングMAP」によれば、地元では橋脚の意味を持つ「ピーヤ」と呼ばれ、親しまれているそうです。 正面突破も、右の橋も通れないとなれば左に巻き下るしかありません。実際、それが本線でしたが、はじめから足が向かなかったのは、麓まで降りてしまいそうな雰囲気だったからです。 水道橋「ピーヤ」付近の切通し。鞍部からの登り返しも左側から。天神山(580m)の先の鞍部にも短い水道橋があり、ここはその右側から通過。すぐまた尾根道となりじわじわ登って行きます。標高600mくらいの地点は右側が伐採地になっていて、三ッ峠山・本社ヶ丸・鶴ヶ鳥屋山、滝子山・黒岳等の大パノラマが楽しめました。今日一の展望地です。 伐採地より三ッ峠山・本社ヶ丸・鶴ヶ鳥屋山の眺め。更に、もうしばらく登って行くと本日の最高峰・都留アルプス山に着きます。杉の木に囲まれていますが、木の間隔が広めなので本格的な植林帯のような暗さはありません。 都留アルプス山から300mくらい先でハイキングコースは、尾根の縦走を終了して、尾崎山の北面中腹を巻いて行く道となります。樹相も針葉樹の植林が主体になります。比較的浅い谷やふくらみの少ない尾根を回り込んでトラバースしつつ僅かずつ高度を下げる道は、足が捗ります。しかし、このまま麓まで緩く下れるわけではありません。 樹間から右下に野球場が見える場所を過ぎると一つ浅い谷を渡って二つ目の谷沿いに登るようになります。左岸、右岸、左岸…と沢を絡みながら谷を詰め、最後は右にトラバース気味に登って、尾崎山の北から派生して十日市場駅方面へ延びる尾根を乗越します。この標高差100mほどの登りは結構堪えたので乗越地点で休憩。 ここからは少し下った後、またトラバース気味に登って次の尾根の697m標高点付近(送電鉄塔あり)に乗ります。この尾根は尾崎山の登山道が通っています。以前、02年12月15に文台山〜尾崎山を登ったとき下山に使った尾根ですが、調べてみるとここより上、標高790m地点(当時アンテナがあってそれが目印でした)から西側の支尾根を古渡へ下ったので、ここは通っていない事が判明しました。 この尾根を下ると、また明るい落葉樹の道となっていい感じ。尾根の末端部からは西寄りに本格的に下って行きます。やがて、平地のような広い谷に降り立つので「ここからは谷沿いに緩く下るだけかな」と思うところですが、そうは問屋が卸しません。そのような道はなく、対面の小尾根(地図で見るとほとんど独立した小山)に標高差40m程登らなくてはなりません。 登り切った左側には住吉神社があります。その手前の左側に「古城山 583m」の標識がありますが、実際のピークはすぐ先の社殿の西側なので、そちらを一応踏んで置きました。大した凸部でもないので神社の平地一帯を山頂とみなしているのかも知れません。 住吉神社。神社の石段を下り、赤い鳥居をくぐった先には動物柵の門があって「扉を開けたらクサリを掛けて下さい」という表示の横に「きけんさわるな 電気柵使用中」の表示もあってビビりました。開けないと通れないのでクサリを外して扉を開けて通り、閉めてクサリを掛けましたが、しびれる事はありませんでした。扉から1分ほどで里道(裏路地)に出ます。ここがこちら側の登山口でしょう。 民家の間の道を右へ回り込めば橋を渡って鹿留川左岸沿いの道に出ます。少し先で川の上をを渡るに水道橋が架かっています。ここが、最初見た発電所の水槽へ水を水を送る水路の上流だと思うと感慨ひとしおです。最初に登った山の上よりここの麓の方が標高が高いという事ですね。 川は右へカーブしますが、直進し、R139に出て300mくらい左へ進めば東桂駅入口です。 平日という事もあってか、山中誰とも出会いませんでしたが、よく整備されて歩き易いコースでした。落葉樹主体の美林部分が多くは明るくて気分のいいコースです。所々展望スポットもありますが、周りの山より標高が低いので遠望は利きません。しかし、人里を見下ろし、その向こうに三ッ峠山や滝子山等、お馴染みの山々を迫力ある近さで眺めるのも悪くありません。尚、コース中で渡った沢は殆ど涸れていました。 「なんちゃってアルプス」は、今までにも鎌倉アルプス、沼津アルプス、宇都宮アルプス(篠井富屋連峰)、長瀞アルプス、飯能アルプス等歩いていますが、それらは尾根沿いにいくつかのピークを縦走するコースです。標高や山容はともかく、それがアルプスと命名するに相応しい条件だと思います。ところが、都留アルプスは後半の大部分は山腹道(一部沢沿い)です。なので、そこまで含めて都留アルプスと呼ぶのは違和感があります。ただし、野球場近くの分岐までは下山路とみなせるので、そこから下るコースを都留アルプスとするべきです。住吉神社までをコースに含めたいなら、尾崎山は巻かずに山頂を通すべきだと思います。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |