青梅丘陵東端から北の尾根道を拾い歩く(奥多摩)



                      2020年12月25日(金)晴後曇

青梅駅1112…1134第一休憩所1139…1206 280m圏峰1218…多摩団地前BS
(197)     22         (287)    27        (286)    38       (204)

…1310老人ホーム脇1314…1345小径入口付近1350…1420ラジコン模型練習場1425
14       (245)        31           (204)    30                 (205)

…1436青梅線No.69鉄塔付近1442…東京炭鉱BS
11                  (187)    24     (130)

                        体力度A+ 神経度B- (歩行合計約3時間40分)
               【GPS記録】距離10.2km
◇5万図 青梅

 青梅丘陵ハイキングコースは青梅市街地北側の裏山から西へ続いていますが、北方向へも尾根は続いており、根ヶ布二丁目の宅地造成地を挟んで、245.1m三角点のあるミニ山塊、更にその先、岩蔵温泉近くまで黒沢川右岸に続くミニ山脈があります。今回は、それらの尾根道を拾って行けるところまで行ってみようという趣向です。

 青梅駅は南口しかないので、東へ少し行き、ささやかな陸橋で北側へ渡ります。テニスコートの脇をを右側から回り込んで左へ登って行き、グラウンドの入口から右に登り、鉄道公園の前で左に折り返せばグラウンド北側の尾根沿いの道となります。尾根上にも小径はありますが、起伏が少なくて楽な車道(車止により事実上遊歩道)を少し西へ行き、道標に導かれて右手小径を僅かに登れば尾根上に「第一休憩所」の四阿があります。休憩しながら、地図で進路の確認。


 第一休憩所。


 少し下って登れば第二休憩所でその先から西へ行くのが青梅丘陵ハイキングコースですが、本日は右折して北へ。
まずは294m標高点峰を目指します。その直下から遊歩道(太めのいい道)は右側へ逸れて行くので普通の小径を登ります。出発が遅かったので、そろそろ弁当タイムですが、294m標高点峰は立ち木に囲まれた寂しい場所だったのでパス、急坂を虎ロープにすがって下り遊歩道に合流、次は280m圏峰への登り。ベンチもあり、明るく視界も開けていたのでここで弁当タイムにしました。(ただし展望はほぼ近くの丘陵地のみ。)
 尾根沿いの遊歩道を「リスの展望広場」を経て「おにぎり岩」手前まで辿り、右折。ここからは普通の小径となり、尾根末端近くでは藪っぽくなって踏み跡がなくなりました。ちょっと手前に左(北)側の造成地への分岐もあったようですが、残り僅かな下りなので、最後は道のない伐採地を下りました。正面は民家の裏なので避けて少し左へトラバースして側溝越しに道路に降り着きました。右へ行けばすぐ東青梅〜飯能のバス通り(<28>成木街道)で、「多摩団地前」のバス停がありました。


 降りてきた尾根末端。


 目の前の高まりが次に目指す245.1m三角点のある山塊です。地図上、成木街道を50m程北上したところに、稜線へ向かう破線がありますが、それを見逃してしまい、その先の駐車場の奥から入りました。(今、ストリートビューで確認したら確かにそれらしき小径の入口があります。どうも、実際には歩けるレベルの道がない事も多い地理院地図の破線を軽視する習性が悪い方に出てしまいました(^^;。)そこには道はありませんが藪はなく、稜線はすぐ近くですし、傾斜も緩いので適当に登ってすぐ尾根道に達しました。
 尾根道を北上し老人ホームの前(裏)に到着。245.1m三角点はこの建物の向こう側にあるはずです。ところが、敷地の外沿いに道はなく、藪もひどいので迂回もできません。三角点巡りが目的でもないので、諦める事にしました。それなら、次の尾根入口に近い、東側の下り道を探しつつ今来た道を戻る(南下する)べきなのに、西側へ歩き易そうな支尾根の道が目に入り、元来た道を引き返す事への抵抗感からか、そちらに吸い込まれてしまいました(^^;。この道は南西向きから南向きへとカーブして、やがて踏み跡は見失いましたが、下部は大した藪もないのでさっきの駐車場へ下り着く事が出来ました。しかし、この山塊の東側へは成木街道を南下して迂回することとなりましたT_T)。
 成木街道を南下、さっきの多摩団地前BSを過ぎて少し行くと左に虎柏神社の入口があり、入ると右半分は細い車道、左半分は虎柏神社表参道になっていました。この車道は次に目指す尾根の入口方向に向かっている事を地図で確認できたのでここを進みます。僅かに先で参道が左へ分岐するのを見送って進むと左手に裏参道の入口がありました。この辺りから、さっきの尾根道の東側を通っていますが、他に山への道は見当たりませんでしたから、老人ホームからは尾根道を虎柏神社まで南下し、裏参道を下ってここに来るのが正解だったようです。
 その先で、右側を並走する歩道付きの車道(天寧寺坂通り)に合流しますが、地図をよく見ていなかったので道なりに袋小路の奥まで行ってしまい、100m近く引き返した所の路地を通って出ました。天寧寺坂通りを北上。「→ ここから2.5km 青梅市花木園」の看板の手前を右折しました。「厚沢通り」の標柱もありました。
 厚沢通りの右手はゴルフ場です。しばらく行くと本日最後の目標の尾根の末端があり、地理院地図通りに末端とその30mくらい先に小径の入口らしき部分がありましたが、はっきりした道に見えなかったので厚沢通りを150mくらい先まで行って、他に入口はない事を確認して戻って来ました。先が思いやられる様な何の目印もない入口ですが、突入。
 目標の尾根道はは厚沢通りに沿って行くのに道なりに行ったらいきなり北へ下る支尾根に入ってしまいますがすぐに気が付いて戻ります。本線の道は初めは藪っぽいですがすぐに歩き易くなりました。並行する厚沢通りからは150m前後の距離しかないのに、人里から離れた場所を歩いているという孤独感に包まれる道です。昔の「武蔵野の散歩道」はこんな感じだったんだろうなと思いました。
 やがて、この尾根を横断する林道に出ますので少し左へ行くと道が駐車スペースのように広くなっているのが見えます。そこまで行くと右手には平らな芝生の広場が。尾根道の続きへはここから入れそうなので広場に入ると、「ここは私有地です 許可なき人の飛行を禁止します」という立て札。「えっ、人は普通こんな所で飛行しないだろう?」一瞬戸惑いましたがその奥のに「青梅市模型愛好会専用ラジコン模型練習場」と書かれた利用時厳禁事項の看板があって飛ぶのは人ではなく模型だと納得。
 「立入禁止」とまでは書かれていないのをいい事に、看板の裏の一段高い場所のベンチで休憩させてもらいました。近くの丘陵地の上に大岳山付近が顔を出しており、明かな人工物が写り込まない乙な構図の写真が捕れました。


 ラジコン模型練習場ベンチより大岳山方面を望む。


 ラジコン模型練習場から再び尾根道を辿ります。また明瞭な道となり雑木と笹の間を行きます。やがて現れた鉄塔、表示板によれば「青梅線No.69」。この鉄塔の足までは道がありましたが、その先は笹薮です。地理院地図では破線どころか、実線が描かれているのに前途に道が見つかりません。鉄塔の下だけ藪なのかと期待して少し突っ込んでみましたが鉄塔の向こう側へさえ行けない藪です。少し戻りつつ鉄塔を迂回する分岐を探しましたが見つからず。結局50mくらい戻って送電線巡視路を厚沢通りに下りました。


 鉄塔から先は笹藪。


 厚沢通りを左(北東方向)へ少し行くと「青梅市花木園駐車場」の前から左の山へ登って行く分岐があるのでこちらに入りました。青梅市花木園への道であり先ほどまで辿ってきた尾根の続きを乗越す車道です。峠に着きました。地図通りの道があれば尾根伝いに来られたはずの場所です。
 ここから東への尾根道の入口らしき場所は発見出来ましたが、地図上に次のピーク(190m圏峰)へ至る道が描かれていませんのですんなり行けるのかどうか不安です。尾根末端まで1時間もかからなそうな距離で、藪漕ぎや道探しに難儀するような事がなければ日没前に尾根末端まで行けそうですがもう目の前の急斜面の藪道に突入する気力はなくなり、このまま下山する事に。
 峠からは反対側に下る途中に青梅市花木園の入口はありました。成木街道に突き当たったらバス停を探して右(飯能方面)へ。すぐに都バスと西武バス両方のバス停が見つかりました(「東京炭鉱」等)。まずは飯能方面の時刻表を見ると45分以上は待つようです。東青梅方面のバス停はその少し先。1504の河辺駅北口行がありました。現在時刻1506ですから、始発の飯能駅からかなり離れたこの辺では何分かは遅延して来るのでまだ通過していないはずです。期待通り、程なくそのバスは来ました。
 乗ったバスは河辺駅北口行きなので、途中の東青梅駅北口で降りるか終点まで乗るか悩みました。拝島まで青梅線に乗るので、合計運賃や渋滞の恐れなどを勘案してバスより鉄道乗車区間が長い方が得策だろうと考え、東青梅駅で降りました。降りてしまったので、その先のバスの運行状況は判りませんが、さっきネットで調べたら合計運賃的には失敗でした。東京炭鉱からのバス賃は東青梅まで273円、河辺まで315円、拝島までの電車賃は東青梅からは220円、河辺からは168円。合計金額は東青梅乗継ぎ493円、河辺乗継ぎ483円となり、10円高い方を選んでしまったのでしたT_T)。
 尚、ググったら東京炭鉱は、かつて(1935〜1960)東京都に唯一存在した炭鉱だそうです。坑道は埋め尽くされ施設は撤去され、遺構は発見困難のようで、バス停名にのみ名残を留めているようですが、バス停標識のバス停名は、都バス東青梅方面は「東京炭鉱」、飯能方面は「東京炭坑前」、西武バス東青梅方面は「東京炭鉱」、飯能方面は「東京炭鉱前」と、「鉱」か「坑」か、「前」が付くか付かないかで3種類(ウエブの都バスは両方向「東京炭坑」で計4種類)混在しているようです。

 大展望も名所もない地味なハイキングですが、最後の意外なバス停名も含めていろいろ小さな発見のある山歩きが出来ました。遅い出発のせいもあり予定のルートを完歩出来なかったのは残念でしたが、十分楽しめました。
 おにぎり岩までは青梅丘陵ハイキングコース同様の遊歩道でしたが、平日であまり人に出会いませんでした。それ以降は山中では全く人に出会わず、静かで孤独なハイキングが楽しめました。終始、里山特有のルートファインディング(「明瞭な道がなく、行けそうなルートを見つける」ではなく、「頻繁に現れる分岐でどちらを選択するか」)が必要でした。
 東京のハイカーにはかなりお勧めのコースです。



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