2022年2月28日(月)晴 熱海駅0835…石仏の道入口0942…1012四阿1017…主稜合流点1044…1108岩戸山1127 (68) 67 (353) 30 (532) 27 (700) 24 (△734.4) …三角点1214…1237七尾峠付近(北側往復)1242…千歳橋南1339…1357湯河原駅 47(△486.3) 23 (386) 57 (9) 18 (30) 体力度A+ 神経度A+ (歩行合計約5時間10分) 【GPS記録】距離13.9km 【地理院地図累積標高差】上り844m 下り882m ◇5万図 熱海 (集成図「箱根付近」) |
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この季節、温暖なイメージのある地域の山に登ろうと思って、以前、湯河原の背後の南郷山・幕山、城山に行ったことを思い出し、今回はその隣の熱海の背後の山・岩戸山を目指してみました。 ぱっと思いつくの岩戸山からは東側の比較的長い尾根を下る計画。登りは、熱海駅から直接登るルートがなさそうなので少し西側から。それだと来宮駅の方が近そうですが、熱海駅での乗換があるので、よほど列車の接続が良くなければ、熱海スタートの方が良さそうです。(文中、「地図」は地理院地図を指し、※は帰宅後調べて得た知見です。) 熱海駅は海側にしか出口がないので、駅前から商店街を来宮方向に行って、ガードをくぐります。地図を見ると、この辺道が錯綜して判りにくそうですが、普通に高い方へと登って行く道を拾って、目指したルートを辿る事が出来ました。 道が右へ左へと大きく振れて曲がりくねっているので一見かなりの遠回りっぽく見えますが、車道にしては結構傾斜があるので、ジグザグに小径を登るのと比べてそれほど冗長ではありません。途中、ショートカットらしい階段が見えても、その先が目的のルートに近付いてるとは限らないので忠実に車道を行きます。 道が尾根を乗越して来宮側に下る手前の所(190m圏)で右折して尾根沿いの道を登ります。きつくもなく、じれったいほど平坦過でもない丁度いい斜度ですし、車はたまにしか来ないので気分よく歩けます。 次の三差路(230m圏)で右折してすぐ左折。トラバース道(340km圏)に突当たって左折。僅かに下って行きますが嘆くほどの高度ロスではありません。この道に入ると少し交通量が増えますが、この先に集落があるせいでしょうか。 左へカーブして行けば左・来宮駅からのルートを合わせ、尾根を回り込み始めた所の右手に「石仏の道」入口があります。 石仏の道入口。ここで車道と別れて小径を登って行きます。初めは溝状にえぐれた底の道ですが、程なく明るい尾根道となります。その名の通り、割と近い間隔で石仏や丁目石のような石柱が置かれています。 尾根道(500m圏)。今日のこの尾根の登りは日差しを浴びて暑いです。ただひたすらに登る道なのでここぞと思う休憩適地がないなと思っていたら、左手に四阿発見。四阿のベンチに腰かけて休憩。ここから左へトラバースする林道が始まっています。 また尾根道を登って行くと焦げ臭い臭い。見ると道の右側の地面が黒い。草が焼かれた炭です。すぐ先からは左側も焼かれています。これは、山火事ではなく、人為的に焼いた跡のようです。ここで焼畑はやらないでしょうから、防火帯とするために焼いたのではないかと思われます。 この辺り、道の周りの草が焼かれて炭に(620m圏)。更に登って行くとこの尾根で初めて目に入った指導標が左「姫の沢公園/笹の広場」を指しており、その少し先で主稜の道に突当りました。ここはジャンクションピークの山頂ではなく、その南側を巻く道の南端付近です。 主稜沿いの道を右へ。緩い下りから始まりますが、平坦に近い道で、既に山頂までの標高差も大部分稼いでいるので気分的にも足が捗ります。しかし、下りも個人的に未知のルートで比較的長丁場なので、ここで足を使い過ぎないようにやや抑えて行きます。しばらくは背が高くて密生した笹薮に囲まれた道で、展望皆無のみならず閉塞感さえあります。 主稜の道(合流点と691m標高点の中間)。691m峰は知らぬ間に北側を巻いて過ぎ、その先、笹が低くなって、富士山が垣間見える場所がありました。この辺は尾根の北側沿いに送電線が通っていて、鉄塔への道がちょくちょく分岐しています。鉄塔へ寄って行けば、富士山や箱根山方面の展望が得られそうですが、山頂近くの方がもっと素晴らしく見られるだろうと思い、見送って先を急ぎました。 その後、笹薮は薄くなり、雑木の道となりました。さっきまでより明るく気分のいい道ですが、相変わらず展望はありません。 主稜の道(山頂の西約300mの地点)。山頂への分岐が近付いた所で左手の植生が低い場所からで富士・箱根を見る事が出来ました。 左手の植生が低い地点で富士・箱根を見る。その先で、左・山頂、右・南面巻道の分岐となります。指導標には左は「岩戸山山頂近道」とありますが、普通に尾根沿いに登頂する道です。右は、南へ巻いてから登るので左が近道と言うより、こちらが遠回りの道です。 いよいよ山頂直下の急登ですが、山頂まで続くと思いきや息切れするころにはまた主稜に入った頃のような笹薮に囲まれた平坦な道となり、その後大した登りもないまま山頂三角点に着いてしまいました。 岩戸山山頂部は、想像していより遥かに狭い方丈程度の切開きで、三角点標石、低い指導標兼山名標識、テーブルとベンチが若干せせこましく並んでいました。展望は、伊豆大島〜伊豆半島東岸のみで、富士・箱根方面は全く見えません。これなら、先ほどの道から鉄塔巡りをするのだったT_T)。しかし、ぽかぽか陽気の中、一人きりの山頂で、のんびり弁当タイムは悪くありません。 岩戸山山頂。さて、いよいよ長い尾根沿いの下りに入ります。下り始めは普通ですが、その後道型の定まらないワイルドな下りとなります。ズルズルする急斜面を木にすがって下ります。とにかく尾根を外さずに下れば山頂南面を巻いて来た道が合流して来るはずです。それにしても、山頂までの遊歩道のような道とは違い過ぎます。かなり(※標高差100mほど)下ってようやく巻道と合流。その先は期待通りの普通の小径なので安堵します。 しばらく道なりに進むと右手鉄塔基部から展望が開けますが、山頂同様伊豆半島東岸の眺めです。そのすぐ先で車道に降り立ちます。 車道に降りる階段。この車道はこの鞍部付近では尾根道と言って差し支えないでしょう。少し先から尾根の南を巻きますが、486.3m三角点方面への小径が分岐していましたので入って三角点へ。三角点標石は稜線より僅かに奥(北)にありました。僅かに戻って藪ぽい稜線を東進してみますが、「立入禁止」のような立札を見て車道まで引き返しました。 南側を巻く車道を進むと、尾根側に洒落た建物が見え、その先の門の銘板から「伊藤忠」健保組合の保養施設らしいことが判りました。 その先の尾根には破線(小径記号)が描かれていますが、そこまでの道路が「ほけんの窓口」研修センターの敷地内のようなので入るのは諦めて、引き続き車道を進みます。 次の鞍部では乗越す車道(※<102>)に突当ります。ここから先はしばらく尾根道がなく、310m圏の尾根上で合流するまで、南・北それぞれ巻く道(実線:狭めの林道か広めの歩道)ががあります。突当りのやや左(北)に手描きの標識があり、ここは「七尾峠」であると知ります。湯河原方面の表示が左を指していたので、北側の巻道の入口に行ってみると、鉄製の門で通行止になっており、その奥は藪だらけの廃道。当然、入るのは諦めます。 七尾峠北側からの道は通行止め。引き返して峠の南側へ行くと「ペンションプリンス」の脇から巻道が分岐していて、こちらは歩けそうなので入って進みました。こちらもあまり車が入ってきている形跡のない道ですが、問題なく歩けました。しかし、合流地点近くで突当りとなり、尾根方向に道はなく、前途は左右に分れてしまっています。 左はひどい藪道で、少し進んでみましたが西寄りに向かっているので、先ほどの通行止方面への道と思われます。引き返して右へ行くと水道施設の左から尾根道に乗る事が出来て一安心。 水道施設の左から尾根道に乗る。この道は普通の山道(小径)です。295.2m三角点峰は手前鞍部付近に建物が見えたこともあり寄るのは割愛して道なりに左を巻いて行きました。 やがて道がコンクリ舗装の車道となり、左カーブの傍らには石仏が数体。この道は法面が石垣となっていて風情があります。 法面が石垣のコンクリ舗装道。海が見えたり、湯河原の山や市街地が見えたりしながら下って行きます。真鶴半島も見えますがどの地点から見ても少なくとも一部は前方の木に隠されて、根元から先まで全体が見える事はありませんでした。 湯河原市街を見下ろしながら下る。下りきった場所は海のすぐ近く、R135千歳橋の南でした。歩道橋で川を渡り、左折。すぐの二股の右の道を行きますが、ここへ来てなぜか少々きつさを感じる。そう、長い間ほぼ下りだったのに、この道(※サンサン通り)は登りなのです。3つ目の信号交差点で右折して突当りの階段を上って湯河原駅へ。 近年は標高差の小さい山ばかり行っていたので海の近くから標高700m超の山に登ると言う事で多少ビビっていたのですが、岩戸山山頂までの道は下り部分が少なく、山頂からの道は登り部分が少ないので累積標高差が無茶苦茶大きくなる事はなく、ゆっくり登ったらそれほどバテずに済みました。 登り道は車道+整備されたハイキング道で山頂まですんなり行けたので、余裕を持って下り行程に入れて良かったです。下り道は、ワイルドな急坂、ちょっとしたルートファインディング、未舗装林道、普通の小径、法面が石垣の舗装道等、変化があってアドベンチャー的な楽しさがありました。 この日は視程が芳しくありませんでしたが、海と山の展望もそこそこ楽しめました。 早起きして、近場の山より多めに電車賃使って東京から出かける価値があるコースだと思います。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |