〇体力度B- 神経度A (歩行合計約6時間05分) ◇5万図 静岡 □筆者参考文献 「焼津ハイキングマップ」(焼津市観光協会) |
例によって個人的未踏の手頃な山を地理院地図で物色していたら静岡市と焼津市にまたがる標高450〜500m程度の山塊を発見。山名が記載されている山でググってみると、この辺りは「焼津アルプス」と名付けられてハイキングの対象になっていました。「焼津ハイキングマップ」というパンフレット(PDF)によれば地理院地図に山名のある高草山・満観峰、山名未記載の花沢山(日本坂トンネル付近の449.2m三角点峰)を主要ポイントとしたいくつものハイキングコースが設定されていました。 初めはこの3山を結ぶ事を考えましたが東京からの往復を考えると時間的にきつそうです。そこで今回はいちばん高くて遠い高草山は諦め、静岡市側から花沢山・満観峰に登り、朝鮮岩方面の尾根を辿って静岡側に下りる比較的コンパクトなルートを計画しました。(文中、単に「地図」との表記は地理院地図を指し、※は帰宅後調べて得た知見です。) 用宗駅から花沢山方面の山を眺めると、海側(南東面)の斜面は45度以上の急傾斜なのが印象的です。改札口を出てロータリーから正面へ少し進めば東海道線と並行する車道(<416>)に出合うので右折して焼津方面へ進みます。1km弱で右折路に入り踏切を渡り、道なりに左カーブして少しの間新幹線と並行します。 山裾まで来たら車道は新幹線から左へ離れて登って行きます。右カーブ、左カーブと折返すように登って行くと「花沢山東尾根登口」と表示された登山口に着きます。 ![]() 花沢山東尾根登口 コンクリの階段から始まる急登です。地図に小径記号が描かれている尾根の北側斜面を左右に折返しながらグイグイ登って行けば200m等高線を越えた辺りで一旦尾根に乗りますがすぐに右から巻き登ります。220m等高線付近からはほぼ尾根沿いとなります。 そこから緩急繰り返しながら登りを40分ほど頑張れば花沢山(△449.2)の山頂に着きます。木立に囲まれて展望はありませんが、ベンチやテーブルがあります。初め山頂のベンチは塞がっていたので僅か先の切り開きにあるベンチに座りましたが、そこは日向なのでこの日は暑く感じました。幸いすぐに山頂ベンチにいた客達が通り過ぎたので、戻って休憩。 ![]() 花沢山にて 日本坂峠方面に向けて出発。所々で展望が開けて、静岡市街地の奥に浜石岳、その奥に富士山が見えたりしました。420m等高線付近からはこの後登る満観峰や、丸子富士も望めました。 ![]() 420m等高線付近から丸子富士、その奥の白い峰は赤石岳周辺か。 そこからは本格的な下りとなります。下りきった鞍部が旧東海道が乗越す日本坂峠です。 ![]() 日本坂峠 いよいよ本日の最高点・満観峰(・470)を目指します。まず380m圏峰を越えて行きます。その先、433.8m三角点峰との鞍部手前(350m圏)からは富士山・静岡市街・日本平、駿河湾越しに伊豆半島が望めます。 ![]() 433.8m三角点峰手前鞍部付近より日本平方面を望む 433.8m三角点峰から先も小さなアップダウンが数か所あって少々しごかれます(^^;。最後やや長い登りを経て満観峰到着。 広い芝生広場となっている山頂付近はどちらを向いても非常に景色の良い所です。かかなりの人出がありましたが幸い四阿のテーブルの一角と丸太を立てたような椅子が空いていましたので、景色を見つつ日陰で弁当タイムを楽しめました。 ![]() 満観峰にて。中央右に高草山、その左奥焼津漁港を望む。 弁当を食べ。景色を満喫して出発。朝鮮岩方面への尾根道を行きます。 本日の最高点を通過して一安心し、また弁当で満腹したためもあってか、次の丸子富士(△450.0) 、紅葉台(400m圏)の登りはきつく感じました。 ![]() 丸子富士にて その先、416m標高点峰は南〜東を巻いて行くのですが、手前鞍部から山頂の南400m圏への登りが意外ときつかったです。その後下りとなって270mの左手(北西側)斜面には本日山中初の茶畑が現れました。 ここで間違えて尾根を外れて南側へ下ってしまいました。 「右側から巻いて行くのだろう」と道なりに行ったつもりが始めはモノレール沿いに、後にその右へぐんぐん下っています。異変を感じてGPSを確認すると朝鮮岩の南西鞍部から南斜面を下ってしまっています。 30〜40m程、時間・体力的に尾根道まで戻れないほどの標高差ではありませんが、朝鮮岩やその先は、計画立案時の絶対的な経由ポイントでもありませんので、「こっちはこっちで良さがあるだろう」とそのまま下ってしまう事にしました。 程なく眼下間近に車道が見えました。最後獣害防止柵らしき門を開閉し、コンクリ階段を経て車道に降り立ちました。そこには「朝鮮岩入口」の表示板がありました。 ![]() 朝鮮岩入口 車道を左へ下って行きます。少し行くと正面にこの山域にしては重量感のある山が見え始めました。地図で確認すると、今日最初に登った花沢山のようです。 ![]() 朝鮮岩入口を通る車道から花沢山を望む 明るく開けた車道をのんびりてくてく下って行きます。分岐があれば直接麓に下って行きそうな方を選びます。やがて、一台の通行車両とも出会わずに麓の集落まで下り切る事が出来ました。 集落のメインストリートと思しき道に出たら左(東へ)。すぐに小坂下BSがありましたが使える便がないのでスルーします。1kmくらい歩いて城山中学校の前で休憩。給水と地図上安倍川駅への経路の確認をします。 巴川製紙所の横を通って突当りを左折し北上。目指す安倍川駅には西口(線路のこちら側の入口)もありますが、この道は北上するにつれて東海道線から西へ離れて行く(それより線路側の裏道には丸子川を渡る橋がない)ので西口へ行くのは却って遠回りになりそうです。なので早めに右折して新幹線・東海道線ををくぐり線路の東側を行きました。最後少し登って橋を渡れば前方に安倍川駅が見えました。程なくエレベーターで入る東口に登着。 東京から朝発の日帰りとしてはかなり遠く、標高の割にアプローチに時間も電車賃も多く掛かりますが、全般に景色が良くて行って損はなかったと思いました。焼津アルプスというだけあって焼津側から登降する人が多い様で、登り下りに使った静岡市側の道では殆ど人に会わなかったのに対し、花沢山〜満観峰は奥高尾縦走路を思い出すくらい人が多かったです。この季節はモヤっているし晩秋〜早春の平日に行きたかったコースではあります。 尚、全コース道は整備が行き届いており、静岡側も含めて要所には指導標が完備しており、ルートファインディングの必要は全くありませんでした。ボーっとしてて朝鮮岩手前の茶畑付近から計画外の道を下ってしまいましたが(^^;。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |