2000年 2月19日(土)晴
(西武線・飯能からバス)弁天前BS902…奥社(富士山)923…変電所1002…四十八曲峠1048
(160) 21 (280) 39(360) 46 (400)
…1106大仁田山1117…水口峠1145…(15分ロス)1255東電青梅線49号鉄塔1309…
18 (△506) 28 (400) 55 (340) 21
久道BS1329…1449JR・東青梅
(200) 80 (190)
体力度B- 神経度B+(歩行合計約5時間15分)
◇5万図 川越 秩父 五日市 青梅
□筆者参考文献 「秩父の低山」(けやき出版)
近場の低山の面白そうな無名コースはないかと探して「秩父の低山」で見つけ、この日の2週間前に挑戦。家を遅く出て、飯能から間野・黒指行きのバスの便が悪く名郷方面へのバスに乗り小沢(こさわ)BS下車。小沢峠経由の逆コースを採りましたが、何回か道を間違えた挙げ句突然目の前に現れたのは尾根上を平らにして造られた巨大人工施設。宇宙基地のような異様な印象でしたが正門の表札を見ると「新飯能変電所」。近くをうろつきましたが直竹富士山に続くと思われる尾根道を発見することは出来ず、変電所の取り付け道路をトボトボと下山しました。今日はバスの時刻に合わせて家を出て、参考文献の道順で再挑戦です。 この手の山は、尾根には大体仕事道が通っているので、それほど藪漕ぎすることなく比較的安全にハイカーに出遭わない静かな山歩きとルートファインディングのスリルを楽しむ事が出来ます。 飯能からの間野・黒指行きのバスは名栗川を渡る頃には乗客は筆者のみ。丘陵を1つ乗っ越して直竹川沿いを遡ります。終点近くの弁天前BSで下車。車道を少し進むと右手に立派な浅間神社を発見。「タブの木」への指導標に導かれて急登開始。歩き始めて15分ほどで山頂への直登路とタブの木経由の道が分岐しますので、右へタブの木を目指します。すぐに県天然記念物のタブの巨木があり、その先を登って行くとタブの向うに平野方面の展望が広がります。急登僅かで奥社のある富士山の山頂に着きます。 浅間神社入口。いよいよ縦走開始。小さなコブを越えながら少しづつ高度を上げて行き、この辺で唯一名のある大仁田山を目指します。3〜4個目のピーク手前の森林公社の看板付近は南面が開け、大岳山方面の展望が素晴らしい。その更に先のピークからやや右手に進路は曲り、やがてあっけなく車道に飛び出してしまいます。これは前回下った取り付け道路ですが、逆コースでここを発見できなかったのは当然とも言えるはっきりしない入口です。これで、前回「最後の詰め」は誤りましたが、ここまで通ったコースは概ね間違っていなかったことが判明しました。コース上の尾根が整地され、参考文献にない変電所が建設されていた訳です。この道を左へ進めば変電所ですが、道の反対側に小径を発見。今回はこちらを採り、尾根通しに行くことにしました。道路建設後通る人も希なせいか本日最も藪がひどい斜面で、道はすぐに不鮮明に。僅かの距離を強引に登って尾根道に出ましたが、1つピークを越しただけで取り付け道路に降りてしまいます。ここは尾根の上で変電所の正門(東側)はもう目の前です。変電所の縁を右手から回り込みますが、巨大な施設のため5〜6分掛かります。西側の北端からは巻道もありますが、今日は更にやや南へ回り込んで尾根道を目指します。尚、北側巻道経由で右手に10分ほど下ると前回迷い込んだ広大な鉄塔台地があり、明るく開けていて名栗川流域の集落や山々の眺めが素晴らしい所です。尾根道だった道も1つピークへ登ると右へ巻下っていくので、正面の尾根へ突っ込みます。途中右手からまた巻道に出合いますが構わず尾根を行きます。やがて新所沢線49号鉄塔の所から東電巡視路に入るので、ここからしばらくは尾根に拘らなくても安心で、道なりにピークを適当に巻いて行くので大きな登り下りもなく楽ちんな道です。 やがて、木造屋根付きの石地蔵がある4差路(四十八峠)に出ます。すぐ左下には細田集落が見えます。いい感じの山上集落なので、車道へ降りて里を5分ほど通った先から支尾根上の道に取付いて大仁田山の手前で合流するのもいいのですが、今日は右上数mの墓地前からピークを1つ巻いて次の鉄塔の上を通り、尾根を登ります。登り切って平坦になると、やがて何の変哲もないY字路に。しかし、ここから右へ1分半位で本日の最高峰大仁田山ですので見逃さずに寄って行きます。よく整地されていますが展望のない寂しい所です。 分岐に戻り更に進むと25×40pくらいの金属板に黒ペンキで「成木尾根」と書かれ左右の方向の地名を記した看板があります。2つ目の看板の辺りが遙か雲取山に端を発する長沢背稜の末端部に当たる都県境尾根への合流点です。右は小沢峠方面で、すぐに大仁田山とほぼ同じ高さで明るく開けたピークがありますので、そちらへ行く場合食事にするのは大仁田よりそのピークがいいかも知れません。小沢峠まで例の看板が続きますので迷うことはないでしょう。前回そちらから来たので今回はヘアピンカーブを曲るように左折して都県境尾根を逆方向に行けるところまで行ってみることにしました。(こちらへは先程の1つ目の看板から左方へ巻いて入る事が出来ます) 1つ目のピークを越えた鉄塔からは、両側に眺めが開け、左方はさっきまで縦走して来た尾根で、変電所も見えます。右方は奥多摩方面で幾重もの山並みが望めますが、青梅丘陵雷電山の北の採石場が痛々しく目立ちます。ここからは周囲の地形を観察して地形のつながりを確認しながら行かないと尾根を外れてしまうので注意が必要です。やがて到達する「水口(みずのもと)峠」の表示以降、例の「成木尾根」の看板は現れなくなりました。「水口峠」は5万図で細田の車道から南西に分岐した破線が都県境尾根と交差している地点です。 更に進むと道は南山腹を通ります。右手ちょっと藪をかき分けて南面を覗くと足下は採石場でした。その先で左手へトラバースして主尾根近くに戻りますがその手前で小さなミカン畑に出て道が不明瞭になります。ここからも何本か尾根の南側山腹を巻く道が出ていますがいずれも主尾根沿いかどうか怪しいので尾根上へ登り、出来るだけ忠実に尾根を辿ることにしました。尾根もだんだん高度を下げて行きますので、特に大きな下りの時は左右に高みがないか樹間の視界を探りながら尾根を外れないように軌道修正しながら行きます。 ずっと尾根を辿っていくと、やがて、送電巡視路に出ますので左方へ進むと更に分岐があり、右へ僅かで送電鉄塔。そこからは1本南の尾根の鉄塔に電線が渡っているのが見え、地形図とも照らし合わせ、現在地は間野方面へ下る支尾根上(ただし都県境はこの辺のみ何故かこちらの支尾根を通って一旦主尾根から北側へ逸れて、1つ東の支尾根からまた主尾根に戻ってきているのでややこしい。)であちらが主尾根らしいと判断したので戻ります。先程尾根から巡視路へ出た地点まで戻るのに考慮時間も含めて15分ほどのロスでした。更に巡視路を逆方向に行って主尾根に入ります。つまり、巡視路は主尾根と先程誤って入った支尾根の分岐点のやや下を巻いて双方の尾根に通じている訳です。少し下って進むと先程見えた鉄塔(青梅線49号)に着き、ここからは逆に先程こっちを見付けた鉄塔やその先何本かの鉄塔を渡って送電線が新飯能変電所方面へ続いている様子が眺められます。 東電青梅線49号鉄塔から変電所方面。さてここから先、少し行くと採石場の「発破危険のため立入禁止」の表示があり、少し先へ偵察に行くと右側(南面)の採石場が手持ちの地形図では山腹までしか達していなかったのに現在では稜線を崩す所まで達しているのが見え、稜線上は通行不能。左側山腹を巻こうにも道のない濃密な灌木の藪斜面を最低500mは行かなくてはならないので、ここで縦走を断念し、右へ下る巡視路へ入りました。この道はずるずると滑る巡視路とは思えないほどの悪路で、幸い荒天の後とかではなかったので何とか無事下れたものの、仕事道を拾って行くつもりだったとは言えこういう未知の領域に入るのにロープの1本も持参して来なかった事を反省しました。しかし、10分強程の下りで民家の脇から青梅と小沢峠方面の上成木を結ぶバス通りに出合います。 この道を左へ少し行くと採石場の入口があり無惨に削り取られた山肌が見えます。少し先に久道BSがありますが、次のバスまで時間があるならもっと歩いて行けばバス路線の分岐を越える度に本数も増えます。しかし、そうするとバスが来る頃には駅も近付いてしまいます。この日は結局、東青梅まで歩いてしまいました。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |