2001年 9月23日(日)快晴
(小田急線・小田原よりバス)仙石BS933…乙女口954…1023乙女峠1031…
(650) 21 (720) 29 (1000) 31
1102丸岳1112…長尾峠1136…1228芦ノ湖展望公園1238…湖尻峠1258…
(1154) 24 (180) 52 (1005) 20 (855) 43
1341三国山1348…山伏峠1433…1445ヘリポート1450…料金所1513…
(1102) 45 (1000) 12 (960) 23 (900) 33
1546道の駅箱根峠1600…1618箱根町BT
(800) 18 (740)
体力度B 神経度A+(歩行合計約6時間15分)
◇5万図 小田原 御殿場
箱根外輪山のハイキングと言えば、銀座通りは乙女峠から時計回り方向にある金時山、明神ヶ岳方面(「乙女峠〜塔ノ峰」)ですが、反対側にも行ってみたいと思っていました。前日から急に気温が下がったものの、まだ葉が落ち草が枯れる季節ではありませんが、しっかりハイキングコースがあるようなのであまり藪はないだろうと思い、行ってみました。 小田原駅前からバスに乗り、仙石で下車。乗っていった桃源台方面往きのバスはここで左折してしまいますが、そのままバス通りを直進すれば、乙女口まで徒歩でも30分も掛かりません。しかし、交通量が多くてちょっといやな感じなので、運良く利用できればこの区間もバスに乗った方が安全かも知れません。私は初めからバスはないものと決め込んで歩いていたら、後ろからバスに抜かれました(T_T)。 乙女口まであまり歩行者は見かけなかったのに、山道に入ると、流石、日曜日の有名観光地、先程のバス利用者なのか?結構人がいます。単独行の身軽さで何組か追い越しつつ、ぐいぐい登ればさほどの苦労もなく乙女峠に着きました。 乙女峠。乙女峠はハイカーで賑わっていましたが、殆どの人は金時山方面に向かうので、逆方向に向かって歩き出した途端、あまり人に会わない静かな道となりました。しかし、道は大変良く整備されていて、藪もありません。のんびり、ゆるく登って行くとパラボラタワーの目立つ丸岳山頂で、ここで急に南東面の視界が開けます。目の前にはものすごい、山と湖と海まで入った大パノラマが広がるのに、山頂には数人(^^)。今頃金時山などでは、こぼれ落ちそうなほど人のでごった返している事でしょう。 ![]() 丸岳からの大パノラマ。 これから進む方向に目をやると芦ノ湖と駿河湾の間を稜線が砂州のように仕切っている感じで面白い眺めです。稜線に沿って走る車道に自動車が数珠繋ぎになっていて陽光で輝いているのも見えます。 下り始めますと丸岳から先は、何故かササやススキ等のブッシュのみで、木のない明るい草原の尾根となっています。しばらく下って行くと何か臭い感じ。風は大湧谷方面から来てるようなので、もしかしたら、火山性のガスのせいで森林が育たないのか?なんて思いました。 かなり下ると樹林の中の道となります。この辺から先は、右側を併走する車道「芦ノ湖スカイライン」に接したり離れたりして行くことになります。 やがて、下り坂の途中に唐突に「長尾峠」の標識。一応左手に道が分岐しているようですがあまり峠らしくありません。「長尾峠」標識から5分ほど行ったところに「展望駐車場」の案内標識があり、その先の指導標に従って右へ入ってみました。この道、駐車場の直前は何故か藪で、かき分けて降り着いた駐車場も、確かに富士山は見えますが、ただの広場でトイレやドライブイン等の施設はありません。 100mくらい先に見える料金所まで車道を行きますと、料金所の手前には清潔な水洗トイレがありました。駐車場からここまでハイキングコースに戻る道がないのですが、料金所の50mくらい先は鞍部なのでそこからハイキングコースに戻れそう。料金徴収員に断って、車道の縁を鞍部まで通らせてもらい、無事ハイキングコースに復すことが出来ました(^^)。ここから箱根峠まで、右手の車道(芦ノ湖スカイライン)は自動車専用道路なので、歩くわけには行きません。好むと好まざるとに拘わらず、ずっとハイキングコースを通ることになります。 両側が背丈を超えるほどの高さのブッシュになっているところもありますが、湖尻峠までは樹林はなく明るい尾根道を行きます。ピークを巻く車道と尾根を行くハイキングコースが接する鞍部付近にはドライブ客休憩用の駐車場&園地が作られています。3つ目くらいの園地「芦ノ湖展望公園」で一休み。ベンチに座ると正面に愛鷹連峰が目立ち、勿論逆方向には芦ノ湖等カルデラ内が望めます。 目の前のピークを越えて、湖尻峠へ下ります。 ![]() 園地の奥左に丸岳を振返る。中央に金時、更に右奥に丹沢。 下りきった鞍部、車道が三差路になっているところは、地名を現地の標識に見いだすことは出来ませんでしたが、湖尻峠です。尚、湖尻を殆どの人はコジリと読むようですが、昭和36年発行の5万分の1集成図「箱根附近」にはわざわざウミジリとフリガナが付けてありますので、それを見て以来私的にはウミジリの方がしっくり来ます。 もし、ここまでで、十分歩いたと思ったのなら、ここから桃源台に下って、芦ノ湖遊覧船で箱根町へ行くのも一興だと思います。ここから先、エスケープルートはありません。もっとも、ここから先も、交通量のある車道が併走しているので、深刻な事態が生じた場合は車を呼ぶなど何とかなりそうですが。 ここから三国山への登りは再び樹林帯となります。本日の累積標高差は大したことはないのですが、ナマった体に、歩き出して4時間くらい経っての標高差250m近い登りですので、山頂近くの登りは結構きつく感じました。山頂は樹林の中で、展望のない寂しい所です。 三国山山頂。さて、ここから南へ下って行くのですが、鞍部に出ないうちに道は左カルデラ側を巻くようになってしまいます。カルデラ側の斜面は陥没の時の崖ですから急で、湿っぽい木の桟道等現れたりするちょっといやな箇所もあります。樹林帯で展望もありません。しかも、下ったり登ったりしているのには気が滅入ります。巻き道なら、奥多摩の水源巡視路のように鞍部と鞍部の標高差を単純に埋めるだけの平均的で最小限の傾斜であって欲しいのですが(^^;)。 しかしやがて明るい鞍部に出ます。次のピークに登って行く道が見えますが、道なりに行くとまた左へ巻いています。そして、その巻き道の途中に「山伏峠」の標識。ここは山腹で交差する道もないのに峠とは先程の長尾峠以上に奇異な感じです。更に進むと巻いたピークからの道を合わせ、前方には高原状の広い尾根が広がります。ここで車道と合流します。すぐ茶店規格のドライブインと駐車場があり、その先、車道を渡ったところにはもう一軒のドライブインと駐車場。それに、遊覧観光飛行用のヘリポートがあります。ドライブ客が多数休憩していますが、非常に広々とした開放感にあふれる所です。 ヘリポート駐車場から駿河湾。この辺からはこの広々とした尾根の真ん中を行きたい所なのですが、ハイキングコースはまたカルデラ側へもぐってしまいます。やがて、車道の料金所の左側を通過すると、広々とした尾根道になり、「海ノ平」の標識があります。ここまで来れば、折角ですのでこのまま尾根伝いに箱根峠まで行きたい所なのですが、この先道は左に急降下して、また湿っぽい斜面を上下する事になります。いくつかの、沢を回り込んで ようやく車道に飛び出した所は、箱根峠からやや芦ノ湖側に下った地点で、「道の駅箱根峠」なるドライブインがあります。後は箱BTまで僅かな下りを残すのみ。かなりの安堵感を感じつつ、そばを食って一休み(^^)。 ここから箱根町BTへは後でガイドブックを見たら旧街道もあるようですが、私はR1を下りました。右側は車がすっ飛んで来るので、渋滞してノロノロの左側を歩きました。芦ノ湖の奥に今朝登った丸岳が見えました。 箱根峠の下より、芦ノ湖の奥に丸岳を望む。箱根町のバスターミナルからは、渋滞のため3〜4倍時間が掛かるという旧道経由を一本見送ってバイパス経由の小田原行に乗りました。この場合も、箱根湯本−小田原間は渋滞で時間が掛かるので、湯本で小田急新宿直通の電車に乗りました。 このコースは、予想以上に好展望の素晴らしいコースでした。その割にすいているのは、車道と併走していることがハイカーのイメージを悪くしているのか、あるいは公共交通機関が使えるエスケープルートが乏しいためかも知れません。しかし、実際歩いてみると、あれだけ賑わっている金時山方面にも決して劣らない魅力を認識させられました。 ▲項目索引▲ ◎トップページへ戻る◎ |