291m標高点Pから臼入山(外秩父)



                     2017年1月23日(月)晴

東武線・東武竹沢1150…登山口1244…標高点P(1)1305…標高点P(2)1342
      (110)  54 (180)    21   (291)        37   (322)

…三郡境1417…1431臼入山1445…1516東秩父村役場入口BS1529…1554寺岡BS
35 (390)  14   (△421)    31                 (150)    25     (135)

                          体力度A+ 神経度B (歩行合計約3時間50分)

◇5万図 寄居
□筆者参考文献 「埼玉県の山」(1995 堀江昇他)


 臼入山は官ノ倉山から尾根伝いに登り、東秩父村役場方面へ下るのがメインルートで、1999年10月に歩いています。それ以外のコースはあまり紹介されていませんが地形図を見ると北面周辺に多数の道記号が描かれており(ただし臼入山のすぐ東の鞍部を乗越ている破線は廃道とのこと。)、これらをアプローチにすればバリエーションコースが出来そうです。ネットで検索してみると、寄居町と小川町の境界の尾根を登った記録があり、途中の291m標高点Pには容易に登れそうなので、そこから取付いて尾根伝いに臼入山を目指す事にしました。
 里山とは言え、未知のルートを行く訳ですから早朝発が望ましいのですが、寝坊して東武竹沢駅を出たのが昼前になってしまいました。後にこれが現実に神経をすり減らす因となりました(^^;。

 東武竹沢駅から南へ少し行った後、線路をくぐって西へと行きます。駅の下をくぐった西口から出た方が近かったのに改札が東口なのでうっかりロータリーの前の道を行って遠回り。小学校の前で八高線の踏切を渡り、R254に出て西進。八高線をくぐったら左折して線路沿いに行き、左折で第三木呂子踏切を渡って道也に行きます。


 吉野神社前から臼入山(左奥)。右手前は291m標高点P。


 吉野神社前辺りから望まれる臼入山は如何にも低く、簡単に登れそうでした。川沿いの道を暫く行くと291m標高点Pへの尾根の末端付近は均されて駐車場になっており、その僅かに先で右手に登山口を発見出来ました。(「馬頭尊」(?)の石碑があります。)里山では、登山口を発見できれば登山は半ば成就したような感じです。(でも今回は違いました(^^;。)
 登山道を登るとすぐ尾根に乗れます。ここまで整備されたハイキングコース並みに道が良かったのはここに墓地があるからでした。そこから明瞭な尾根道を辿ると整地され石の祠が並ぶ291m標高点Pに登り着きました。ここまでも道が良かったのは、その参道だからだと思われます。


 291m標高点P。


 ここから先も暫く道は明瞭ですが、多少藪っぽくなります。道には所々に小川町の境界標があります。境界の道が西向きから南向きへ曲がるピークは頂稜部が南北に細長くて、道也に30mくらい行き過ぎて北進してしまい、戻って南進する道を見つけました。
 次の目標地点である322m標高点Pは何もない藪っぽい場所でした。ここからの下りはずるずると滑りやすく、木につかまりながら行きますが、時々枯れ木を掴んでヒャッとします。


 322m標高点P。


 下り付いた鞍部からはいよいよ主稜線への比較的長い登りとなります。尾根伝いだとジャンクションPまで標高差120mくらいありますが、左手に比較的明瞭な巻道を発見。これを辿ればジャンクションPと臼入山との鞍部へ行けそうに見えました。(標高差30mくらい節減。)しかし、そうは問屋が卸しません。巻道に入りしばらく進むと道が不明瞭になりました。目指していた谷の源頭部方向は藪や倒木だらけの急斜面でとても突入する気にはなれません。仕方なく、右斜面の藪の薄い所を登り、境界尾根に復しました。
 結局ジャンクションPへ尾根伝いに登りますが、植林帯なのに露岩がゴツゴツの急傾斜。四肢を駆使して登って行きますが、ついには登る事は出来ても下りて来られなそうな岩が現れました。これを登って先がもっと険しかったら進退きわまります。主稜線はすぐ先なので、戻るより進んだ方が早いのは明らかですが、ここで試行錯誤してあまり時間を食ったあげく来た道を戻る事になったら夕闇のタイムリミットが来てしまいそうです。2時間くらい早い時間帯だったら、そういう焦りはなかったはずで、遅出した報いで神経をすり減らされました。
 直登は諦めて右へトラバース。すると、山側左斜面は岩が消えて幾分穏やかになって来ましたので、これを登ると、今日始めての指導標「落合(坂本)←三郡境→臼入山」がある場所に着きました。「三郡境」とあるからには小川町・寄居町・東秩父村の境界、即ち主稜上のジャンクションPであると理解できました。ここから先は、難所はないはずで、やっと安心出来ました。今ここに来た道は、前回下りに使おうとして藪がひどくて断念した道です。難路は、下りより登りの方が易しいという事です。ルートが収束するか、拡散するかは大きいし、引き返した場合のダメージも違いますし。
 少し下って登り返した臼入山は、季節的なものか伐採されたのか、前回来たときより開けた感じで、樹間に外秩父高原や北関東方面が垣間見られました。コンビニ弁当で遅めの昼食ですが、西風が冷たくて、のんびり出来る気分ではありません。


 臼入山山頂。


 東武竹沢からここまで、距離や標高差からは2時間もかからないと踏んでいたのですが、実際は2時間40分以上かかっています。もう十分楽しませてもらったし、遅出のせいで夕暮れも近付いているので官ノ倉山への縦走は諦めて、東秩父村役場方面へ下りました。明瞭な道を30分程度下れば里に着きます。
 東秩父村役場入口BSでベンチに座り、40分弱で来るはずの小川町駅行バスを待ちましたが、10分強じっとしていると寒すぎてあと20分強耐えられそうもない。で、バスに追い越されないバス停までバス路線を歩く事にしました。25分ほど歩いて7つ先の寺岡BSからバスに乗りましたが、ゾーン制の粗い運賃体系のため運賃は安くならず東秩父村役場入口BSで乗ったときと同じ360円でしたT_T)。

 今回は、比較的アクセス容易な東武線沿線の里山で、西上州の鹿岳や桧沢岳に登った時のような、道を探り上肢も動員して登るハイグレードハイキング感覚を楽しむ事が出来ました。臼入山周辺は他にもルートが取れそうなので、また訪れたいです。




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